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サーボモーターの信頼性を備え、小型・高性能・低価格を実現した次世代の単軸ロボット ヤマハロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」新発売

2004年06月29日発表

 ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、プレジデント:戸上常司)では、エアーシリンダー機器より静粛性に優れ、クリーンな作業環境と省エネルギーをもたらし、厳しい作業環境下でも使用可能なロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」YMS45、YMS55の2機種を開発。新型ロボットコントローラ「ERCD」と合わせて、2004年7月1日より発売する。

「YMSシリーズ」は 、本体からロッドが伸縮する新タイプの小型単軸ロボットで、ロッドに先端ツールを取り付けての搬送作業や、ロッドでワークを押す作業に適している。高品質と高精度に加え、独自の構造を採用することで、高剛性と長期メンテナンスフリーを実現。ヤマハ単軸ロボット「FLIP-Xシリーズ」 T4、T5の高性能サーボモーターを採用し、高い信頼性も確保した。さらに、ユーザーが保有する従来のプログラミング装置と、パソコン支援ソフトの流用を可能にするなど、ロッドタイプ単軸ロボットの概念を大きく変えた新製品である。価格も新型ロボットコントローラ「ERCD」との組合せにより約10%のコストダウン(FLIP-Xシリーズとの比較)を行い、エアーシリンダー機器並の低価格を実現した。

ヤマハロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」は、多様化するユーザーニーズに対応する小型単軸ロボットとして、今後の市場を拡大していくことが期待される製品である。

ヤマハロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」

名称

ヤマハロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」YMS45、YMS55

発売日

2004年7月1日

価格

YMS45-ERCD 50mmストローク セット価格 87,000円
YMS55-ERCD 50mmストローク セット価格 94,000円
(ロボットコントローラ:ERCD、ロボットケーブルを含む)
(消費税含まず)

初年度販売計画

YMS45、YMS55 合計5,000台

<市場背景と製品概要>

 ヤマハロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」YMS45、YMS55は、ワークのクランプや圧入作業等を主な使用目的とした次世代の単軸ロボットで、エアーシリンダー機器に変わる製品として、「小型」「低価格」「使い易さ」等、生産設備用ロボットに対する市場要望に応えて開発された。
 近年、生産設備に於いてはエアーレス、省エネルギーが重視されているが、エアーシリンダー機器から「YMSシリーズ」に置き換えることにより、環境にやさしい(潤滑オイルミストで環境を汚さない)、エアーシリンダー特有の排気音が無い(静粛性が高い)、エネルギー効率が高い(省エネ)設備が構築でき、ランニングコストの大幅な軽減(約1/3)も実現する。
 また、工業製品の小型化に伴い、生産設備の効率化や小型化、低価格化が加速的に進んでいるが、「YMSシリーズ」では、ヤマハ単軸ロボット「FLIP-Xシリーズ」の高性能モーターを採用し、新たに高剛性、メンテナンスフリーのロッドのメカニズムを採用することで信頼性を高め、小型化が図られた。
 さらに、新開発のロボットコントローラ「ERCD」との組合せで低価格を実現し、サーボモーターの信頼性にステッピングモーターの使いやすさも備えている。
生産設備の新しい可能性の追求により、エアーシリンダー機器からの代替え需要が期待される製品である。

<製品の特長>

コンパクト

 

YMS45は、幅を45mmと小さく抑え、ストローク50mmで全長212mmとコンパクト化が図られた。

 

YMS55では、φ25のシリンダーを採用し、許容負荷モーメントを大きくとることで偏荷重のかかるアプリケーションに対応した。

 

YMS45、YMS55は、ブレーキ付きモーターにより、垂直状態での作業を可能にした。

 

繰り返し位置決め精度は±0.02mm、エアーシリンダー機器のように押し付けた状態での保持(押し付け動作)を可能にした。

機能を絞り込んだ超小型ロボットコントローラ「ERCD」

 

ロボットコントローラ「ERCD」は、従来のロボットコントローラ「ERCX」と同様に、サーボモーターの信頼性にステッピングモーターの使いやすさを備えた新型コントローラとして開発された。プログラム、ポイントトレース機能に加え、新たにパルス列入力を可能にし、1台3役の機能を備えている。
従来のヤマハロボット言語を使用するプログラム運転ができる他、ポイントトレース運転では最大64点の多点位置決めが可能になり、位置決めは番号で指定するだけの簡単操作で行える。
また、新たにパルス列入力機能を追加し、専用機の駆動軸への応用等、幅広い用途への使用が可能になった。幅44mm×高さ166mm×奥行き117mm、重量 450gの超小型設計により、制御盤内にも効率良く収納が行える。

低価格

 

ヤマハロッドタイプ単軸ロボット「YMSシリーズ」とロボットコントローラ「ERCD」との組み合わせにより、約10%のコストダウン(FLIP-Xシリーズとの比較)を行い、低価格を実現した。

容易なメンテナンス

 

万一トラブルが発生した場合でも、モーターなどのロボット本体部品をその場で交換でき、平均故障ダウン時間(MDT)を
短縮。本体には接触スクレーバと循環システムを内蔵し、長期間のメンテナンスフリーを実現した。

<主な用途>

電気・電子部品や機械部品の組立・挿入・取り出し・搬送作業の他、先端ツールを取り付ける等の応用により、幅広い用途に対応する。

<仕様諸元>

ロボット本体基本仕様
型式
モーター
繰り返し精度(mm)
減速機構
ボールネジリード(mm)
最大速度(mm/sec)
最大可搬質量(kg) 水平
垂直
定格推力(N)
ストローク(mm)
全長(mm)
幅(mm)
高さ(mm)
重量(kg)

ロボットコントローラERCD仕様
適合モーター出力 ACサーボモーター(最大30W)
制御軸数 1軸
制御可能ロボット YMS45/YMS55/T4/T5
制御方式 ACフルデジタルソフトウェアサーボ
位置検出方式 レゾルバ
位置設定単位 mm
動作方式 PTP動作(ポイントトレース方式)
速度設定 1~100% 1%毎
加減速度設定 ロボット型式、搬送質量パラメータによる自動設定
加速度パラメータによる設定 1~100% 1%毎
プログラム言語 ヤマハロボット言語、マルチタスク機能:最大4タスク
プログラム数

100プログラム、255ステップ/1プログラム

ポイント数 1000ポイント(ポイントトレース時64ポイント有効)
プログラムステップ数 1024ステップ
ポイント入力方法
マニュアルデーターイン(座標値入力)
リモートティーチング
ダイレクトティーチング
I/O シーケンスモード 専用入力信号によるロボット運転
パルス列モード 種類 A相/B相、パルス列/符号、CW/CCWのうちいずれか1種類選択
形態 ラインドライバー(+5V)
周波数 最大2Mpps
シリアル通信(RS232C)
通信コマンドによる各種データ送受信、パラメータ設定、ロボット運転
TPB(オプション)による各種データ送受信、ポイント教示、ロボット運転
汎用入力/出力 6点/6点
専用入力/出力 8点/3点
外部駆動電源 DC24V 最大5A(使用ロボットにより異なります)
外部通信 RS-232C 1CH(プログラミング装置または、パソコンとの通信)
ブレーキ出力 有り
非常停止 ノーマルクローズ接点(非常停止復帰機能付)
電源 24V±10% 3A
外形寸法 44(W)×166(H)(ステー含む)×117(D)
本体重量 0.45Kg(コントローラーのみ)
使用温度 0℃~40℃
使用湿度 35%~85%RH(結露無きこと)
選択オプション
ティーチングボックス(TPB)、支援ソフト(POPCOM)
CC-Link,DEVICENET,PROFIBUS,ETHERNET
I/Oコネクタ(CN1,CN2)、メモリーカード(1M)、パソコン通信用ケーブル

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