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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

一体成型三重構造FOAMAPを採用したフィッシングボート ヤマハ「BaySports(ベイスポーツ)16」新発売

2004年04月26日発表

 ヤマハ発動機株式会社では、一体成型三重構造 「FOAMAP(フォアマップ)」*1を採用した16フィート(4.8m)のフィッシングボート「BaySports16」を開発し、5月6日より新発売します。
 「FOAMAP」はFRP積層板の間に高密度ウレタンを注入した三重構造体で、これを初めて採用した「BaySports16」は浮力と強度アップによる安心感の向上、高剛性化による乗り心地の向上を高いレベルで実現しました。主にシーバスフィッシング(スズキ釣り)などの様々な釣りに対応するモデルとして開発し、普通自動車免許で牽引可能なトレーラーで運搬できます。また、コンソールが艇体中央に位置するセンターコンソールタイプ(CC)と、右に寄せたサイドコンソールタイプ(SC)のバリエーションを用意しました。
*1「FOAMAP」=「Foam Manufacturing Process」を略した当社による造語。


製品写真

ヤマハ「BaySports16CC」

名称

ヤマハ「BaySports(ベイスポーツ)16」

販売計画

120隻/初年度


開発背景

 一時の爆発的なブームは落ち着きつつあるものの、バスフィッシングにみられるボートを使用したファッショナブルな釣りのスタイルは、ここ数年で若年層の間に定着してきました。また、これらの淡水を中心としたボートフィッシングファンがいま、シーバスフィッシングをはじめとする海でのスポーツフィッシングに注目し始めています。こうした背景の中、ヤマハ発動機では、若者に受け入れられるスタイリッシュなデザインとフィッシングボートとしての機能性を高いレベルで両立させ、また、豊富なオプションを用意することによって好みに合わせてカスタマイズできるフィッシングボート「BaySports16」を開発しました。開発に当たっては浮力や剛性の面で優れた特性を発揮する一体成型三重構造「FOAMAP」を導入し、ユーザーに安心感と快適性を提供することとしました。


主な特徴

浮力と剛性に優れたハルを採用

FRPの間に高密度ウレタンを注入した一体成型三重構造の「FOAMAP」を採用し、艇体に傷がついても開孔しにくく、気象の穏やかな平水面では万が一開孔して浸水しても自走による帰港が可能なほどの浮力を実現し、安心感を高めました*2。また、ウレタン発泡剤が充填されているため、波の衝撃音が伝わりにくく、静かで快適な乗り心地を実現しました。
*2:船体の破損状態、乗船人数により異なる。

シーバスフィッシングに対応する機能性と豊富なオプション

FOAMAPの採用により実現したワンクラス上の大型イケス(80リットル)や物入れ*3のほか、特にシーバスフィッシングを意識し、オプションとして釣り時の安心感を高める各種トップレール、釣り機能を高めるハイデッキ、エレキモーター、ペデスタルシートなどをそろえました。
*3:強度と剛性の高いFOAMAPの採用により、構造部材がきわめて少なく、その分、ハル内部のスペースに余裕が生まれたことによる。

スタイリッシュなデザインと選択可能なコンソールタイプ

若年層を意識したスタイリッシュなデザインを採用しました。また、コンソールが艇体中央に位置するセンターコンソールタイプと、右に寄せたサイドコンソールタイプの二種類からユーザーの好みによって選択することができる。ハルカラーは標準カラーのビビッド・ブルーの他、ホワイト・カラーも選択可能です。

トレーラー対応のスケール

ボートの全長を4.8m、トレーラー込みの総重量を750kg以下としたことで、普通自動車免許での牽引を可能としました*4。これにより自宅保管を可能としたばかりでなく、広範囲なロケーションで釣りを楽しむことができます。
*4:車両本体とトレーラーを合わせた全長が12m以内、幅2.5m以内、高さ3.8m以内で、トレーラーと搭載するボートの総重量が750kg以内であれば普通自動車免許で運転が可能。



側面図、デッキレイアウト図


●BaySports16CC ●BaySports16SC


「BaySports16」仕様諸元


  BaySports
16CC F40B
BaySports
16CC F60A
BaySports
16SC F60A
全  長 4.80m
全  幅 1.92m
全深さ 0.84m
艇体質量 385kg 405kg
完成質量 477kg 500kg 520kg
定  員 5名
搭載エンジン F40B F60A F60A
最大保証馬力 44.1kW(60ps)
燃料タンク容量※ 別体式燃料タンク24リットル×2
(標準:24リットル×1)
航行区域 限定沿海

※別体式燃料タンクは舶用として認定されていますが、燃料を入れたまま陸上で運搬できません

ご参考:一体成型三重構造「FOAMAP」について

FOAMAPとは

 FOAMAPは、FRP積層板の間に高圧でウレタンを注入して一体成型したFRP+高密度ウレタンの三重構造で、従来のFRP単板構造やサンドイッチ構造に比べ、浮力、剛性の面で優れた特性を発揮するものです。
 また、FOAMAPは「安心」「快適」「便利」をお客様に提供します。「安心」の面では三重構造となっているため艇体を傷つけても開孔しにくく、万が一、その一部が開孔し、浸水しても自走による帰港が可能なほどの浮力を有します。「快適」の面ではウレタン発泡体が充填されていることにより、波をたたく音が伝わりにくくなっています。「便利」の面では構造上、船体のバルクヘッド(隔壁)やロンジ(縦通材)が不要なため、ハル内部の設計に自由度が増しワンクラス上の空間を提供できます。「BaySports16」では、同クラスとしては例のない、フロア下の物入れの設定を可能としています。
 ヤマハではFOAMAPの実用化に当たってウレタンの材質を徹底検討しました。現在浮力体を持つボートに実用化されているウレタンに比べ、十分な強度を持たせるとともに、接着性を向上させるなど、ボートの構造材として検討とテストを重ね、いっそう進化させたウレタン材料を使用しています。
 また、安定した品質を確保するために、ヤマハ独自の工程管理を導入。作業手順、樹脂量、温度管理など、その語源が示すとおり製造工程の作り込みまで含めた開発を進めました。


環境対応の面でも貢献

 FOAMAPによるハルの製造工程では補強部材接着工程などを大幅に省略できることなどから、製造工程上発生する環境有害物質(VOC)削減する、という地球環境の面においても大きな効果が得られます。また作業時のサンディングによる粉塵の減少の効果もあり、作業環境の改善にも効果があります。



メーカー希望小売価格(艇体・エンジン+限定沿海セット価格)

BaySports16CC F40B

1,719,060円

(本体価格¥1,480,000+法定安全備品他価格¥157,200)・消費税¥81,860

BaySports16CC F60A

1,845,060円

(本体価格¥1,600,000+法定安全備品他価格¥157,200)・消費税¥87,860

BaySports16SC F60A

1,950,060円

(本体価格¥1,700,000+法定安全備品他価格¥157,200)・消費税¥92,860

●価格は消費税を含むメーカー希望価格例です。地域・納入場所などの条件により異なる場合があります。●本体価格には搭載されるエンジンの価格を含みます。●法定安全備品類他の価格には、エンジン関係諸費用・法定安全備品類・進水諸経費などを含み、オプション・検査登録関係諸費用などは含まれておりません。●価格・仕様は平成16年4月26日現在のものです。価格及び仕様は予告なく変更される場合があります。


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