ヤマハ発動機株式会社は、エネルギー使用量とCO2排出量の削減を目的に、本社および中瀬工場にコージェネレーション(熱電併給)システムを導入することを決定しました。この決定に伴い、3月24日に中瀬工場、5月に本社事務棟、10月に本社工場に順次システムを導入し、稼動します。このコージェネレーションシステムの導入により、2002年度にこれら3ヶ所で使用したエネルギーの約6%にあたるエネルギー使用量削減と2002年度の当社総排出量の約10%にあたるCO2削減が可能となります。
コージェネレーションシステムは、ガスや重油などの燃料を用いて発電するとともに、その際に発生する排熱を冷暖房や給湯などに有効利用する省エネルギーのシステムであり、エネルギー使用量とCO2排出量の削減を可能とするものです。 当社が導入するコージェネレーションシステムは、中瀬工場にディーゼル仕様の発電機(515kW)3基、本社事務棟にディーゼル仕様の発電機(800kW)1基、本社工場にガスエンジン仕様の発電機(5,820kW)2基をそれぞれ導入し、発生する排熱は工場や事務棟内での空調・塗装工程・洗浄機に利用します。なお、このコージェネレーションシステムの設置・運営にあたっては、※省エネルギー支援サービス(ESCO)を活用します。
なお、当社は2010年度までに、CO2総排出量を1990年度(10.6万t)比で10%削減する目標を掲げています。2003年度の当社におけるCO2総排出量は11.4万tの見込みであり、このたびのコージェネレーションシステム導入は、この目標達成に大きく寄与するものです。
また、当社はこの目標を達成するべく製品の製造過程におけるエネルギー消費はもとより、製品の使用過程におけるエネルギー消費の極小化を目指して"Keep Minimum"活動に取組んでいます。今後とも『社会的責任のグローバルな遂行』という経営理念のもと、環境に対する取り組みを、企業の総合的な活動のなかでも重要な課題として実践してまいります。
※省エネルギー支援サービス(ESCO)とは、省エネに関する包括的なサービスを提供し、それまでの環境を損なうことなく省エネを実現し、その結果得られる省エネ効果を保証する事業です。
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