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直噴モデル世界最大馬力。クリーンで低燃費の高性能2ストローク船外機 ヤマハ船外機「Z240A」新発売

2003年02月08日発表

 ヤマハ発動機株式会社では、HPDI(High Pressure Direct Injection高圧筒内直接噴射)を採用した2ストローク240馬力船外機「Z240A」を4月1日から新発売します。
 「Z240A」は、軽量・コンパクトという2ストロークエンジンの特性に加え、排ガスのクリーン度や燃費を飛躍的に向上させたヤマハ独自の技術、HPDIを採用したZシリーズとして、200馬力、175馬力、150馬力モデルに次ぐ4機種目となり、直噴2ストローク船外機としては世界最大馬力となります。
 「Z240A」は世界最高の直噴圧を達成しており、これにより、燃費に関してはエレクトロニックフューエルインジェクションを搭載した同クラス2ストローク船外機を45%上回り、環境対応の面ではEPA(米国環境保護庁)の2006年排ガス規制値及び業界で設定した国内自主規制値を大きく下回るほか、USではCARB(米国カリフォルニア州大気資源局)2004年規制の2スターを獲得しています。


ヤマハ船外機「Z240A」

ヤマハ船外機「Z240A」

販売計画

200台/年間(国内)


「Z240A」の特徴

世界最高圧の筒内直噴を実現

 ヤマハHPDIシステムは、高圧をかけて微粒子化した燃料をシリンダー内に直接噴射し効率良く燃焼させるシステムで、従来型の直噴に比べてより霧化・気化しやすく、高効率の燃焼が得られます。そのため燃料は、より少なくて済み、排ガス中の生成物質も少なくなります。
 ヤマハHPDIシステムの直噴圧は約50気圧で、他の直噴船外機の直噴圧が20気圧程度であるのに比較し、はるかに高圧でしたが、「Z240A」ではさらに高圧の約70気圧を達成しました。これにより高出力であることに加え、4ストロークエンジンと同等の低燃費と排ガスのクリーン度を実現しました。

	「Z240A」の高圧フュエルインジェクター

「Z240A」の高圧フュエルインジェクター


各種センサーとECUが最適コンディションを維持

 「Z240A」では、エンジン各部に設けられた各種センサーからの情報がマイクロコンピュータ(ECU)へ伝えられ、燃料噴射量・噴射タイミング・点火時期などが常に最適に制御されます。これにより信頼性、耐久性はこれまでになく高いものになっています。
 なお、超高圧直噴を採用したため、他のHPDIで搭載しているO2センサーは不要となり、搭載していません。

クリーンで、経済的

 「Z240A」の燃費性能は、超高圧直噴の採用により、エレクトロニック・フューエルインジェクション採用の同クラス2ストロークモデルを45%も上回ります。
 環境対応の点でも、優れた燃焼効率の超高圧直噴により、燃料はほとんど完全燃焼するため、排ガス中のHCとNOx生成は低レベルにおさえられています。「Z240A」は4ストローク並みのクリーン度を実現し、EPA2006年規制値、CARB2004年規制値、さらに国内自主規制値をクリアしています。

静粛性を飛躍的に向上

 共鳴式吸気サイレンサーの採用により、特に巡航速度でのエンジンノイズは大幅に減衰され、またアイドリング専用のノイズ低減システムも低速域でのノイズ減衰に効果を発揮しています。さらに、アイドリング時には2気筒を休止し、船体に伝わる振動を低減する機構も搭載しています。

自己診断システムとフェイルセーフ機構を搭載

 「Z240A」は、ECUにパソコンを接続して画面上で故障個所や処置方法を知る自己診断システム(ダイアグノシス)を搭載しています。故障の履歴も確認できます。また、万一、システムの一部やセンサーが故障しても低速でエンジン運転が続行できるフェイルセーフ機構を搭載しています。


「Z240A」仕様諸元


エンジン形式

2ストローク76°V型6気筒

排気量

3,342cm3

ボア×ストローク

93mm×82mm

プロペラ軸出力

176.5kW(240ps)@5,000rpm

舵角

左右30°

全高

X:1,830mm

全幅

568mm

全長

836mm

乾燥質量

X:247kg


メーカー希望小売価格

Z240AETOX

2,150,000円

(消費税別)


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