ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、プレジデント:戸上常司)では、同等機種に比較し、約20%コストダウンしたコンパクトな単軸ロボットPicoシリーズ「T4P」「T5P」の2機種を2003年2月5日より発売します。
Picoシリーズ「T4P」「T5P」は、従来から信頼の有るFLIP-Xシリーズ「T4」「T5」の高剛性かつ防塵性に優れたボディーを引継ぎ、新たに高性能なサーボモーターを採用し、ゾーン信号(領域判定出力信号)、押し付け力制御(圧入、クランプ)などの新機能を加えました。また、価格面でもエアー機器並の価格設定を行ないました。
多様化するユーザーニーズに対応できる小型ロボットとして、今後のロボット市場を拡大していくことが期待される製品です。
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ヤマハ単軸ロボット
Picoシリーズ 「T4P」「T5P」 |
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名称 |
ヤマハ単軸ロボット Picoシリーズ「T4P」「T5P」 |
発売予定日 |
2003年2月5日 |
参考価格 |
T4P-PRC1セット価格 79,000円(50mmストローク仕様)より
T5P-PRC2セット価格 80,000円(50mmストローク仕様)より
*上記金額には、ロボット本体に専用コントローラ(PRC)と、ロボットケーブルが含まれます。
*価格に消費税は含まれていません。 |
初年度販売計画 |
T4P/T5P 合計3,000台 |
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市場背景と製品の概要 |
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近年、工業製品の小型化に伴い生産設備の小型化、低価格化が加速的に進んでいます。
ヤマハ単軸ロボットPicoシリーズ「T4P」「T5P」は、生産設備用ロボットに求められる「小さい」「安い」「使い易い」の要求を満たすべく開発された新型ロボットで、従来のFLIP-XシリーズT4、T5の高剛性ボディーを受け継ぎ、新たに高性能サーボモーターを採用しました。エアー機並の低価格とサーボモーターの信頼性を備えた単軸ロボットです。
ワーク(作業対象物)のクランプ(はさみ込み)や圧入等に使用が可能で、エアー機器からの置き換え需要が期待されます。
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主な特長 |
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(1)低価格
従来のFLIP-XシリーズT4、T5より約20%のコストダウンを実現し、エアー機器と十分に競合できる低価格を実現しました。
(2)コンパクト
T4Pは幅を45mmと抑えた上、ストローク50mmで全長307mmとコンパクトを追及しました。T5Pは幅広ガイドを採用して許容負荷モーメントを大きくとり、偏荷重の掛かる作業に対応しました。さらにT5Pはブレーキ付きモーターを採用し、垂直での使用も可能にしています。
繰り返し位置決め精度は±0.02mm、エアシリンダーのように、押し付けた状態での保持(押し付け動作)を可能にしました。
(3)高機能
制御盤内に効率よく収納可能な、新型の超小型専用コントローラ「PRC1、PRC2」との組み合わせにより、ステッピングモーターの使いやすさとサーボモーターの信頼性を備えた単軸ロボットが誕生しました。
最大32点の多点位置決めが可能で、プログラムを使わずに、位置決めしたいポジションNO.をPLC(シーケンサー)から指定するだけの簡単操作を実現しています。
コントローラリンクケーブル(オプション)を用いて、PC(パソコン)よりコントローラを最大16台までリンクさせて動作させることができます。
(4)容易なメンテナンス
万一故障しても、モーターなどのロボット本体部品を現地で交換できるため、平均故障ダウン時間(MDT)が短縮されます。
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主な用途 |
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電気・電子部品、機械部品の組立、挿入、取り出し、搬送から、各種先端ツールを取り付けることにより、ネジ締め、接着剤塗布、圧入、ハンダ付け等の作業を行なわせることができます。応用工夫次第で幅広い用途に使用可能です。
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ロボット本体
基本仕様 |
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型式 |
T4P |
T5P |
12mmリード仕様 |
6mmリード仕様 |
12mmリード仕様 |
6mmリード仕様 |
モーター |
サーボ |
サーボ |
最大速度(mm/sec) |
750 |
375 |
750 |
375 |
最大可搬質量
(kg) |
水平 |
5 |
8 |
6 |
12 |
垂直 |
- |
- |
1.5 |
3 |
繰り返し精度(mm) |
±0.02 |
±0.02 |
ボールネジリード(mm) |
12 |
6 |
12 |
6 |
ストローク(mm) |
50~300(50ピッチ) |
50~600(50ピッチ) |
全長(mm) |
ストローク長さ+257.5 |
ストローク長さ+243.1 |
幅(mm) |
45 |
55 |
高さ(mm) |
52.5 |
52 |
質量(kg) |
1.2 |
1.8 |
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※T4Pには垂直仕様(ブレーキ付き)はありません。
※Picoシリーズの原点逆仕様はありません。 |
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専用コントローラ
PRC仕様 |
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軸制御 |
位置設定単位 |
mm、パルス |
動作方式 |
PTP動作(ポイントトレース方式)
※1 |
速度設定 |
0~240 1%毎 |
加減速度設定 |
1~255 1%毎 |
メモリ仕様 |
ポイント数 |
32点 |
ポイント入力方法 |
ティーチングボックス または 支援ソフト
※2 |
外部入力インターフェース
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入力 / 出力信号 |
専用10/8(信号6/9) |
シリアルインターフェース入出力(RS-485)
※3 |
外部通信 |
RS-485準拠:1CH(プログラミング装置またはパソコン) |
ブレーキ出力 |
あり |
一般仕様 |
電源 |
24V±10% 3A |
外形寸法(mm) |
40(W)×100(H)×80(D) |
本体質量(kg) |
0.4(コントローラのみ) |
使用温度(゜C) |
0~55 |
使用湿度(%RH) |
90以下(結露なきこと) |
保存温度(゜C) |
-20~70 |
オプション |
選択オプション |
ティーチングボックス、支援ソフト |
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※ 1 PRCのトレース命令形態はERCX、SRCX、DRCXと異なります。
※ 2 PRC専用のオプションが必要になります。
※ 3 1つのマスター局に対して、1~15台のスレーブ局の接続が可能です。 |
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