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| 1) 新450ccエンジン、新作ピストンの採用 |   
| YZ426Fに搭載の5バルブエンジンを母体に、ストロークを60.1mmから63.4mmへと拡大、燃焼室の容量アップ・形状最適化を施した新450ccエンジンを搭載しました。95×63.4mmのボア・ストローク、12.5:1の圧縮比から優れた出力特性、トルク特性を引出しています。 
 また天面形状最適化・薄肉化及びショートスカート化で、強度バランスを確保しつつ軽量化を達成した新作ピストンを採用しました。またピストンピン径は19mm径から18mm径へと小径化、現行モデル比で約6%の往復重量低減を実現しました。
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| 2) 慣性マスの低減及び4速ミッション採用 |   
| 2ストロークに近いレスポンスと軽快性を引出すために、クランク軸廻りの慣性モーメントを現行モデル比で約20%低減しました。この超低慣性マスと、ワイドなパワーバンドの特性を優れたトラクションに繋げる為に、新4速ミッションを採用。これらの相乗効果が2スト並みのレスポンスと軽快性、扱い易いパワーバンドを実現しました。 |  
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| 3) チタン材の特性を一層活かしたヘッド廻りの設計及びロス馬力の低減 |  
| チタン材採用の5バルブは、チタン材の強度特性を一層活かしたバルブ廻りの最適設計を行ない、ロス馬力低減とヘッド廻りのコンパクト化を行ないました。バルブスプリングには高強度材を採用し、また線径は現行の2.6mm径(吸)・2.7mm(排)から2.4mm(吸・排)へと小径化、さらにバルブ長7mm短縮、バルブ単体重量の6%軽量化を行ないました。 
 この結果シリンダーヘッド高は100mmから93mmへ、カムピッチは78mmから75mmへとコンパクト化に成功。ヘッド容量も従来比較で約1割コンパクト化を実現しました。外観はシャープ感を演出して鮮烈イメージを強調しました。
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| 4) 小型オートデコンプ、手元ホットスターターの採用 |  
| オートデコンプ機構には、デコンプ用バルブを作動させるカム軸廻りをコンパクト設計した軽量タイプを採用しました。これでキック軸廻りの軽量化が可能となり、現行比較でトータル140gの軽量化を達成しました。また、ハンドルから手を離さずに操作できるホットスターターを採用。オートデコンプの効果も加わり大幅に始動操作性を向上させました。 |  
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| 5) 低重心を実現する新オイル循環システム |   
| ドライサンプ方式は、エンジン側からダウンチューブ側へのオイル戻し孔を現行比較で約20cm低く設定した新オイル潤滑システムを採用しマス集中化を図りました。フレーム内を通過するオイル量の容量が減り、ステアリング廻りの軽快な操縦性を引出しました。 
 またケース及びボディシリンダー連結孔を追加し、ポンピングロス低減とオイルのより効率的な"戻し"を実現。新オイル潤滑システムの効果が加わり、オイル容量はウェットサンプ並みの1,200cc(従来は1,500cc)容量となりました。
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| 6) その他エンジン関連の特徴 |  
| その他、(1)キャブレターの最適セッティング、(2)チタン材採用エキゾーストパイプ(エキパイ廻りで30%軽量化)採用、(3)冷却性とライディングポジション自由度をバランスさせた"くさび"型ラジエターアウトレッド形状(5%冷却性アップ)採用、(4)モトクロッサー初のダイレクトイグニッション採用、などを行ないました。 |  | 
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| 1) 強度1ギガパスカルの超ハイテン(高張力)鋼板を投入した新フレーム |   
| 駆動力に優れる4ストの特徴を効果的に引出すために、新開発スチール製セミダブルクレードルフレームを採用しました。現行モデル比較で約1.5kg軽量となっています。 
 この新フレームは、パイプ材に「780Mpa」系の鋼管('00年YZ426Fから採用)を、そして特に強度・剛性が要求されるヘッドパイプガセット部、ダウンチューブガセット部、ブラケットリヤアーム部には「YSC980Y」※と呼ぶ超ハイテン材を採用し、剛性バランスに絶妙なメリハリを施し、"しなやかさ"が身上のスチールフレームの特徴を効果的に引出した点が特徴となっています。
 
 ※市販二輪車初採用となる「YSC980Y」材は、一般のフレーム用クロムモリブデン鋼より優れる約1ギガパスカルの強度(クロモリは約800メガパスカル)をもち、通常の工程では切断、プレス加工が出来ないほど超高強度のスチール材です。
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| 2) サスペンションのセッティング変更 |   
| 新フレームに合わせ前後サスペンションのセッティング最適化及び軽量化を行ないました。特にリアのスプリングは、材質変更によりスプリング単体で約200gの軽量化を達成。ジャンプ走行時などを含め優れた操縦性を引出しました。またYZ426F同様ハイドロフォーミング工法で製造のアルミ製リヤアームは、リヤエンド廻りの設計変更で、軽量化と剛性バランス最適化を図りました。 |  
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| 3) 小型キャリパー採用による優れたストッピングパワー |  
| フロントブレーキは、ピストンを従来の樹脂からアルミ製に変更し、軽量化、操作フィーリング向上を図りました。またリヤブレーキには、新設計小型キャリパーとリザーバータンク一体式マスターシリンダーを採用しました。 
 リアのピストンは従来の27mm径から25.4mm径へ小径化し、キャリパー剛性を20%アップ。マスターシリンダーは12.7mm径から11mm径へと小径化し、高い剛性値とコンパクト化を達成。これに連動してレバー比を上げ、よりダイレクトな効力を得られる特性としました。
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| 4) 新作燃料タンク及びフラットなタンク・シート・フェンダー部設計 |  
| 燃費に優れる4ストの特徴を戦闘力に反映させるため、7L容量(従来は8L)新作燃料タンクを採用しマス低減を図りました。またタンク天面位置は5mm低くして低重心化を図りました。 
 この新燃料タンクに合わせ、シート、リアフェンダー部のデザインも一新。タンクからフェンダーまでのラインをよりフラットとし、走行中のポジション移動の容易化を図りました。
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| 5) 新世代モトクロッサーを主張する外観デザイン |   
| (1)機能とデザインの融合、(2)ダウンフォースライン基調のボディ、(3)YZシリーズの新イメージを確立させるエアアウトレッド、これらを主題に開発した新しい外観デザインを採用しました。特に新YZを主張する造形は、シュラウド部・タンク部・シート部をひとつの"くさび型"フォルムのデザイン処理とした点が特徴となっています。 |  
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| 全長×全幅×全高 シート高
 軸間距離
 最低地上高
 乾燥重量
 | 2,171×827×1,303mm 995mm
 1,485mm
 371mm
 100.5kg
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| 原動機種類 気筒数配列
 総排気量
 内径×行程
 圧縮比
 最高出力
 最大トルク
 始動方式
 潤滑方式
 エンジンオイル容量
 燃料タンク容量
 キャブレター型式
 点火方式
 | 水冷4サイクル・DOHC 5バルブ 単気筒
 449 cm3
 95.0mm×63.4mm
 12.5:1
 44.1kW(60.0PS)/9,000rpm
 52.9N・m(5.4kgf・m)/6,500rpm
 キック
 ドライサンプ
 1.2L
 7.0L
 FCR39×1
 C.D.I.
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| 1次減速比/2次減速比 クラッチ形式
 変速機形式
 変速比
 フレーム形式
 キャスター/トレール
 タイヤサイズ	(前/後)
 ブレーキ形式	(前/後)
 懸架方式	(前/後)
 | 2.818/3.429 湿式多板コイルスプリング
 常時噛合式前進4段
 1速/1.929 2速/1.563  3速/1.278  4速/1.05
 鋼管セミダブルクレードル
 27.2°/118mm
 80/100-21 51M/110/90-19 62M
 油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク
 テレスコピック/スイングアーム
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