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中型機世界最高速、チップ搭載0.093秒を達成 モジュール型サーフェスマウンターの最上級モデル ヤマハ「YV180Xg」新発売

2001年05月31日発表

 ヤマハ発動機(株)「IMカンパニー」(プレジデント:戸上常司、所在地:静岡県浜松市)は、プリント基板にチップなどの電子部品を搭載するサーフェスマウンター(表面実装機)シリーズの最上級機「YV180Xg」を開発し、2001年8月1日より発売します。
 「YV180Xg」は、中型機でありながら大型高速機並みの生産性を発揮するモジュール型高速マウンターシリーズの最上級機として、中型機世界最高速のチップ搭載能力、0.093秒/チップを実現しました。また0603極小チップの搭載を可能としたほか、部品搭載精度を±50ミクロンに常時維持できる当社独創の『MACS(マックス:多重精度補正システム)』を採用し、速度、精度、部品対応すべてに性能アップを果たしました。また、IT対応力強化のための通信機能向上やマン・マシンインターフェイスの一新による操作性の大幅な向上も図りました。
 なお、「YV180Xg」は6月6日から8日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される「JPCA Show 2001」に出品されます。


ヤマハ モジュール型高速マウンター「YV180Xg」

名称

ヤマハ モジュール型高速マウンター「YV180Xg」

発売予定日

2001年8月1日

初年度販売計画

200台



本製品の概要

 携帯電話やパソコン、家電製品等の電子・電気機器に使われているプリント基板に電子部品を搭載する表面実装機の業界において、当社は中型機分野のトップメーカーとしてマシンの高速化、信頼性と作業効率の向上に取り組んでまいりました。特に近年の実装業界では、製品の多品種化が進み、マウンターの導入にあたっても大型機による大量高速生産志向から中型機を複数台ライン化した、汎用性が高く、品種切替えにも容易に対応可能な方式が注目されてきております。 当社が1999年から発売しているモジュール型高速機「X-シリーズ」と本年3月よりグレードアップモデルとして順次発売を開始している「Xg-シリーズ(YV88Xg、YV100Xg、YV100XTg)」はマシン単体時のみならず2台以上の連結時での高速性・高精度と高作業効率を実現した『モジュール型高速機』として高い評価を得ています。
 「YV180Xg」は「X-シリーズ」の最上級モデルであり8連マルチヘッドを2基採用した「YV180X」の基本メカニズムを継承しながら、更なる高速、高精度を追求し「Xg-シリーズ」としてグレードアップしたものです。中型機でありながら、0.093秒という、大型高速機を超えるクラス最高速のチップ搭載を実現しています(「YV180X」は0.11秒)。



製品の技術的特徴

「YV180Xg」の新機構


更なる高速搭載の実現
2基の8連マルチヘッド装備に加え、コントローラーのメインCPUの改良によって演算処理時間の短縮を図ったことにより、チップ搭載のタクトタイムが「YV1800XT」の0.11秒に対し、クラス最高の0.093秒と15%以上の高速化を達成しました。

更なる高精度搭載の実現
当社独創の『MACS』(多重精度補正システム:Multiple Accuracy Compensation System)の採用によって、組み付け精度の限界、温度変化、経時変化等の精度変化要因に対し、複合的かつ多重的に精度補正を行うことで、±50ミクロンの常時搭載精度を保証します。

更なる認識系の信頼性向上
「X-シリーズ」で高い評価を得たデジタルマルチカメラ「VICS3000」をさらにグレードアップさせた『VICS3200』を採用(分解能は2倍、画素数4倍)しました。デジタルインターフェイス及び高輝度高効率な新照明との組み合わせにより、0603チップから□25mm部品までを最大8個まで安定的に一括認識できます。さらにCSP部品に対しては同時に全ボールチェックを可能としました。

操作性の大幅な向上
より簡単に、迅速にマシンの操作ができるよう、従来のキーボード入力方式に加えタッチパネル方式もオプションで可能としました。各画面でもアイコンやヘルプなどをグラフィック表示することで、マン・マシンインターフェースを大幅に向上させました。

通信機能・データ管理機能の充実
ITの急速な普及にも対応できるよう、オペレーションのOSにWindows注1を採用しました。これによりLAN対応や通信機能の拡充にも利便性が増し、生産履歴情報やライブラリーデータの管理においても機能の向上を図りました。


「YV180X」からの技術


○高速搭載を可能にしたツインヘッド
8連マルチヘッドをX軸ビームに2基対称装備し、1基のヘッドが部品を吸着している間に、別の1基が電子基板への搭載を行うという、無駄の無い連続作業を実現しました。その上、電子基板を固定しているテーブル部分が、X方向に移動・搭載を行う搭載側ヘッドに連動しY方向に移動するため、効率的なチップ搭載を可能とさせています。
また、ノズル交換のロスタイムを実質ゼロにしたフライングノズルチェンジの採用(オプション)し、ノズルチェンジによる、いわゆる空転時間を実質ゼロとしました。

○大型高速機並みのパフォーマンスを中型機のスペースで達成
全幅1,960mmと、大型ロータリー機を核とするラインの半分のスペースで、生産効率は同等以上の能力を発揮します。

注1.Windowsはマイクロソフト社の商標です。



仕様諸元




メーカー希望小売価格

ヤマハ モジュール型高速マウンター「YV180Xg」

22,300,000円(消費税含まず)


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