欧州の船外機市場は、経済の堅調な推移とともに総需要は20万台規模で推移しており、主にレジャーボートやヨットの補助エンジンとして、特に25馬力以下の比較的小馬力のエンジンが主流となっています。また環境保護が重視されているという地域特性もあり、4ストロークが顕著な伸びをみせています。当社では製品を最需要地域での生産を進めており、今回の欧州での生産はその一環です。
MBKインダストリー社は、自転車、モペット・スクーターなど二輪車のほか1996年より、2ストローク船外機の6馬力と8馬力を年間約13,000台生産しています。今回の4ストローク船外機「F4」の生産は、その主な市場である欧州船外機市場の4ストローク化に対応するためで、今年度は15,000台の生産を計画しており、合計で約28,000台の生産規模となります。4ストローク船外機を三信工業株式会社以外の生産工場で製造するのは初めてです。また、この秋より、ヤマハ熊本プロダクツ株式会社(熊本県八代市、佐藤
晋彌社長)において中小型2ストローク船外機の生産を開始する予定で、当社の船外機生産は三信工業(株)、ヤマハ熊本プロダクツ(株)、MBKインダストリー社の三工場体制となります。
世界の船外機総需要は約80万台で推移しており、今後も先進国を中心に微増すると予測しています。当社の船外機の生産台数は年間約25万台で、4ストロークのラインナップ拡充、2ストロークにヤマハ独自の直墳システム「HPDI」を搭載するなど環境対応エンジンの充実により米国向けを中心に伸長しています。今後も市場ニーズに合致した商品開発とさらなる生産効率化により、お客様満足度の向上を図ってまいります。 |