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クリーン&エコノミーなHPDI搭載船外機のニューモデル ヤマハ船外機 「Z150P」新発売

1999年12月15日発表

 ヤマハ発動機株式会社では、HPDI(High Pressure Direct Injection高圧筒内直接噴射)を搭載した2ストローク150馬力船外機「Z150P」を2000年1月に新発売します。
 「Z150P」はヤマハ独自のHPDI技術を適用し、従来の2ストローク船外機に比べクリーン度・燃費・走行性能を飛躍的に向上させた新世代船外機で、環境対応の面ではEPA(米国環境保護庁)および日本舟艇工業会の2006年規制値に対してHC+NOx排出量は30%下回り、燃費に関しては従来型の2ストローク船外機に対し30%向上しています。
 「Z150P」の発売により、HPDI搭載の船外機は「Z200N」と合わせ2機種となりました。
 *「Z150P」は2000年2月開催の東京国際ボートショーに出展される。


ヤマハ船外機「Z150P」

名称

ヤマハ船外機「Z150P」

販売計画数

1,200台/年間(国内・海外合計)



市場背景と商品の概要

 アメリカでは船外機の排ガスに関する「EPA規制」が総量規制の形で適用され、ヨーロッパでも個別排ガス規制の導入が始まろうとしています。国内では2000年から日本舟艇工業会の自主規制が始まります。世界的に環境保全の気運が高まり、船外機の世界でも、性能ばかりでなくクリーンな排ガスと燃費の良さの両立が求められています。
 船外機はこれまで2ストロークが主流だったが、従来の2ストロークエンジンでは構造上、EPA規制をクリアするのが困難と見られています。しかし、ヤマハ発動機が開発した新しい直噴技術"HPDI"は、軽量・コンパクト・高出力という2ストローク船外機本来のメリットを損なわず、しかも自然環境への十分な配慮も加えた、クリーンで高性能な船外機の登場を可能にしました。
 「Z150P」は10月に新発売された「Z200N」同様、HPDI搭載船外機として、ユーザーの選択肢を広げる商品となっています。



「Z150P」の特徴

低燃費で、クリーンで、静かなエンジン

 「Z150P」の燃費は他社直噴モデルに対して10%優れ、キャブレター仕様に対しては30%向上しており、4ストローク船外機並みです。排ガスは、HC(ハイドロカーボン)とNOx(窒素酸化物)の発生が抑制され、米国における2006年EPA排ガス規制および日本舟艇工業会の自主規制値を大きくクリアしています。さらに、騒音低減システムにより、アイドリングをはじめ低速でのエンジン音が非常に低く抑えられています。


世界で最も高圧の筒内噴射を実現

 ヤマハHPDIシステムは、50気圧という高圧で微粒子化した燃料をシリンダー内に直接噴射し、効率良く燃焼させるシステム。従来の直噴システム(20気圧程度)に比べ、より霧化・気化しやすく、そのため燃焼効率が高まり、クリーン度・燃費の大幅な向上を実現しています。


センサーとマイクロコンピューターが最適に制御

 当社独自の酸素センサーをはじめ、各種センサーが感知した情報がマイクロコンピュータ(ECU)へ伝えられ、燃料噴射量・噴射タイミング・点火時期などが常に最適に制御されます。


自己診断システムとフェイルセーフ機構を搭載

 「Z150P」は、ECUにパソコンを接続して、画面上で故障個所や処置方法を知る自己診断システム(ダイアグノシス)を搭載しており、故障の履歴も確認できます。また、万一、システムの一部やセンサーが故障しても低速でエンジン運転が続行できるフェイルセーフ機構も搭載し、利便性を高めています。



「Z150P」仕様諸元


 

Z150P

エンジン形式

2ストローク76°V型6気筒

排  気  量

2596cm3

ボア×ストローク

90mm×68mm

プロペラ軸出力

150ps(110.3kW)@5000rpm

舵      角

左右32°

全      高

X:1782mm  L:1655mm

全      幅

554mm

全      長

792mm

乾 燥 質 量

X:217kg  L:213kg



メーカー希望小売価格

Z150PETOX
Z150PETOL

1,630,000円
1,615,000円

*ともに、消費税別


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