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クラス最小・最軽量の4ストローク船外機。性能と環境対応を高い次元で両立 ヤマハ船外機「F115A」新発売

1999年10月27日発表

 ヤマハ発動機株式会社では、当社として初めてフューエル・インジェクションシステムを搭載した4ストローク115馬力船外機「F115A」を11月より新発売いたします。
 「F115A」は115馬力の4ストローク船外機として非常に小型・軽量であるのが大きな特徴です。また、エレクトロニック・フューエル・インジェクションの搭載により、高性能のみならず、低燃費・排ガスのクリーンさ・静粛性といった4ストロークエンジンの利点をさらに強化しています。同クラス2ストローク船外機に比べ、燃費は約50%改善されており、排ガスに関しては、EPA(米国環境保護庁)および日本舟艇工業会の2006年規制値を大幅にクリアしています。
当社の4ストローク船外機のラインナップは、これまでに発売した4~100馬力にこの「F115A」を加え、9機種となります。


ヤマハ船外機「F115A」

名称

ヤマハ船外機「F115A」

販売計画数

6,000台/年間(国内・海外合計)



市場背景と商品の概要

 アメリカでは船外機排ガスに関する「EPA規制」が総量規制の形で1998年モデルから適用され、ヨーロッパではマリンエンジンを対象とした個別排ガス規制が始まろうとしています。国内でも日本舟艇工業会の排ガス自主規制が2000年から始まるなど、世界的に環境に対する意識が高まるなかで、クリーンな排ガスと低燃費を実現しやすい4ストローク船外機が次々に市場へ導入されています。
 船外機はその用途から、特に軽量・コンパクトであることが要求されるエンジンですが、4ストローク船外機は構造上、コンパクトにすることが大変難しく、市場からは4ストローク船外機の軽量化と大馬力化が強く求められているのが実情です。
 今回新発売する船外機「F115A」は「軽量・コンパクトかつ高性能」を実現して市場の声に応えた4ストローク船外機です。



「F115A」の特徴

エレクトロニックフューエルインジェクションの搭載

 ヤマハ独自の「4ストロークフューエルインジェクション」システムを搭載し、高性能・高出力でありながら軽量・コンパクトさも兼ね備え、同時に低燃費・排ガスのクリーン度をこれまでになく向上させました。


ヤマハ4ストロークフューエルインジェクションとは

 

 キャブレターを使用せず、燃料をインジェクターから燃焼室手前のインテークマニフォールドに噴射供給するシステムがエレクトロニックフューエルインジェクションです。
 ヤマハ「4ストロークフューエルインジェクション」システムでは、各種センサーがエンジンの状態を正確に把握し、その情報を受け取ったマイコン(ECU=エンジンコントロールユニット)が最良の燃焼状態を保つように燃料噴射や点火タイミングを精密コントロールします。そのため、どのような環境下でも常に安定した性能が発揮でき、加速減速などのレスポンスも非常に良好になります。

 

ヤマハ4ストロークフューエルインジェクションシステム

前例のない軽量・コンパクトさ

 

 船外機を軽量・コンパクトにするには、エンジンは小排気量で燃焼効率が高く、高出力であることが必要です。好評の船外機「F100A」の流れを汲む16バルブDOHCエンジンと、独自のフューエルインジェクションシステムにより、4ストローク115馬力船外機としては最小の排気量で高出力を実現。このためクラス最小で、最軽量となっています。


群を抜く経済性とクリーン度

 

 排気量を抑え燃焼効率を高めた結果、「F115A」は同クラスの2ストローク船外機に比べ燃費が50%向上しています。排ガスに関しては、燃焼効率が良いことに加え、「ブローバイガス再燃焼方式」の採用により、EPAおよび日本舟艇工業会の排ガス規制をはるかに下回るクリーンさを得ています。
 当社では環境に対するヤマハ発動機の企業方針・目標を策定した『2010年環境アクションプランEco・Cite YAMAHA』をこの9月に発表していますが、「F115A」 はこの方向性を具現化した新商品です。


すぐれた走行性能

 

 16バルブDOHCエンジンに独自のフューエルインジェクションシステムの搭載、カウリング前面吸気システム、中低速トルク充実のためのロングインテークシステム等の採用により、全域の燃焼効率を高め、4ストローク同クラストップのスピードと加速を実現。また、加速減速時のレスポンスが非常に良好です。


卓越した静粛性

 

 「F115A」は全回転域で卓越した静粛性を発揮します。特にアイドリング時は、アイドルスピードコントローラーおよびアイドリング専用のノイズ低減システムにより、他の追従をゆるさない静かさで、4ストロークエンジン本来の静粛性をさらに高めています。


自己診断システムとフェイルセーフ機構を搭載

 

 ECUにパソコンを接続して、画面上で故障個所や処置方法を知る「自己診断システム(ダイアグノシス)」を搭載しています。故障の履歴も確認できます。
 また、万一、システムの一部やセンサーが故障しても低速でエンジン運転が続行できるフェイルセーフ機構を搭載しています。



「F115A」仕様諸元

エンジン形式

4ストローク4気筒、16バルブDOHC

排気量

1741cm3

ボア×ストローク

79.0mm×88.8mm

プロペラ軸出力

84.6kW(115ps)@5500rpm

舵角

左右30°

全高

L:1609mm X:1737mm

全幅

498mm

全長

825mm

乾燥質量

L:185kg  X:189.5kg

プロペラ左回転のカウンターローテーションモデル(FL115AETX;価格1,263,000円)も同時発売いたします(4ストローク船外機としては初)。ボートに2基のエンジンを搭載する場合、標準の右回転モデルと合わせて2基掛けすることにより、安定した効率の良い操縦性が得られます。



メーカー希望小売価格

F115AETL
F115AETX

1,198,000円(消費税別)
1,213,000円(消費税別)


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