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車イス事業の海外展開を開始 車イス用電動アシストユニットを欧州3社へOEM供給開始

1999年03月11日発表

 ヤマハ発動機(株)は、手動車イス用電動アシストユニット「JW-II」を、1999年5月より海外向けとして初めて欧州の企業3社へOEM(相手先ブランドによる販売)供給を開始することになりました。

 供給先はドイツの「MEYRA(マイラ)社」(代表者:Mr.Wilhelm Meyer Jr. 所在地: Kalletal-Kalldorf、カレタール市)、「OTTO BOCK(オットーボック)社」(代表者:Mr.Wolfgang van de Sand 所在地: Duderstadt、ドゥーダーシュタット市)とスウェーデンの「SCANDINAVIAN MOBILITY(スカンジナビアンモビリティ)社」(代表者:Mr.Per-Arne Sjoholm 所在地: Dioディーユー市)で、それぞれ手動・電動車イスや義手・義足等の介護関連製品の有力メーカーです。

 ユニットの供給数量は、初年度で2,000台、3年後には8,000台の見込みです。

  「JW-II」は、電動ハイブリッド自転車「ヤマハ・パス」に使用されている新技術パワー・アシスト・システムを世界で初めて車イスに応用した、手動車イスに電動アシスト機能を付加するためのユニットパーツの名称です。このユニットパーツは、すべての動力関係が収められた二つの駆動輪、取り付けブラケット、バッテリー、専用充電器で構成されています。 今回3社へOEM供給されるユニットは、この「JW-II」をベースに欧州の安全基準や使用実態に適合させたもので、バッテリーに関しては新たにニッケル水素バッテリーを使用します。

 当社の推定によると、現在障害者、高齢者の乗り物としての手動車イスの年間需要は、日本国内で約20万台、北米で約50万台、欧州で約50万台と言われており高齢社会を反映して、その台数は拡大傾向にあります。今回の欧州3社へのOEM供給は、従来の手動車イスを簡便に電動アシスト化し、軽量で持ち運びが出来る新しい製品を求めるユーザーの期待に応えたもので、海外供給への第一歩となります。

 当社では、1996年より上記の「JW-II」とともに電動ユニット「JW-I」を国内にて販売しており、合計販売台数は1996年度に900台、1997年度に2,000台、1998年度は2,700台と順調に推移しております。今後も国内市場への取り組みの一層の強化を図ると同時に、積極的な海外展開を進めていく予定です。

 なお、今回OEM供給の決まった3社の製品は、3月16日より19日までオランダ・ユトレヒトで開催される国際福祉機器展に参考出品されます。



 

OEM供給されるJW-II キットパーツ

 

JW-II キットパーツ装着例


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