本文へ進みます

インターモト98に出展する'99ヤマハ欧州向けニューモデル ヤマハ スポーツ「YZF-R6」について

1998年08月26日発表

 ヤマハ発動機(株)及び当社のヨーロッパでの現地法人ヤマハモーターヨーロッパNV(Y.M.E.N.V.)では、来る9月15日より6日間、ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場で開催されるインターモト98(第1回 国際オートバイ・スクーター専門見本市)に、欧州市場向けヤマハ'99ニューモデル、「YZF-R6」を展示、発表します。

 「YZF-R6」は、昨秋デビューの1000ccスーパースポーツ「YZF-R1」に続くヤマハの新スーパースポーツ"Rシリーズ"第2弾で、同モデルの設計思想を600ccとして最適化したモデルです。軽快性、ハイパワー、扱い易さなどを高次元で調和させ、ワインディング路で《最もエキサイティングで速い600cc》を実現、次世代のミドルスーパースポーツを担うモデルとなっています。


ヤマハ スポーツ「YZF-R6」
インターモト98に出展する'99欧州向けニューモデル



ヤマハスポーツ「YZF-R6」の主な特徴

 ヤマハスポーツ「YZF-R6」は、昨秋デビュー後、軽量コンパクトな車体と高出力エンジンが生み出す優れたハンドリングと斬新なデザインで話題を沸騰させた「YZF-R1」の技術を継承しながら、600ccマシンならではの〈高回転エンジンを扱う愉しさ〉〈深いバンキングアングルでのコーナリングの愉しさ〉〈マシンを制御しきる愉しさ〉を追求し、具現化した次世代を担う600ccモデルです。


エンジン関係

「YZF-R1」の技術をダイレクトに投入した新設計600ccエンジン
ヤマハ独自の高速メッキ技術投入のケース一体式シリンダー、及びコンパクト3軸配置など、「YZF-R1」同様の技術を用いた新設計600ccエンジンを搭載しました。ボア×ストロークは現行「YZF600R」比較で5mmショートストロークとなる65.5×44.5mm。更なる高回転化と高圧縮比(12.4:1)により、リッター当り約200馬力となる120PS/13,000rpm(DIN)の最高出力と6.95kgf・m/11,500rpmの最大トルクを達成しました。
さらにこの高出力を達成するポイントとなっているのが下記の特徴です。
(1)軽量コンパクトで高出力エンジンを具現化するために・・・
・ 高強度な浸炭コンロッド・低フリクションリング・軽量鍛造ピストンを採用
(2)高回転で優れた性能を確保するために・・・
・ 高強度バルブスプリング・放熱性に優れるメッキシリンダーを採用。
(3) さらに優れた燃焼を促進させるために・・・・
 ・DC CDI&ダイレクトイグニッション及び2極プラグ・2系統点火時期コントロールを採用。

吸気排気系の特徴、その他
TPS装着のCVRD37ダウンドラフトキャブレターを採用しました。走行中の風圧を積極的に吸気圧に活用するインダクションシステムの効果も加わりハイパワーを実現。さらに、レーシングタイプの4-2-1マフラーを採用しました。また750ccサイズのクラッチ、「YZF600R」比較で20%放熱性能に優れた大容量ラジエター採用などで優れた信頼性を確保しました。



車体関係

さらに進化した『デルタボックスII』フレームを採用
フレーム設計についても「YZF-R1」の設計思想を更に進化させました。骨格部材に自由曲面と板厚徐変の設計手法を導入し、また省ける部材を積極的に省くことで、デルタボックスを更に進化させました。
 リヤアームも「YZF-R1」同様、ロングリヤアームとすると同時にトラス構造を採用するなど、随所にGPマシンの設計技術を反映させた車体となっています。軽量小型エンジンとの相乗効果で、乾燥重量169kg、軸間距離は1380㎜、(参考:「YZF600R」は、乾燥重量187Kg、軸間距離1415mm)リーンアングルは56度を確保しました。なお、別体式リヤフレームを採用して優れた整備性を実現しています。

優れた運動性を生む前後サスペンション
フロントには43mm径の正立フォークを採用。リアサスペンションは、軽量ピギーバックタイプでビルシュタイン型ダンパーを装備、優れたクッション特性を引きだしました。前後とも初期荷重、伸圧減衰力調整機構付きで、使用状況に応じた調整が可能。また、フロント120/60-ZR17、リア180/55-ZR17サイズのタイヤを採用し、優れたハンドリング特性とグリップ性を確保しました。さらにヘッドパイプには「YZF-R1」同様の新設計ベアリングとシールを採用、フリクションロス低減を図り、またアルミ接着構造ハンドルの採用により、慣性モーメントを低減させることで、優れたハンドリングを実現しました。

その他の特徴   
(1)2灯式マルチリフレクターヘッドライト、(2)左右ヘッドライト間に吸入口を設け空力特性とラム圧効果を高度にバランスさせたカウリング、(3)220㎜小径リアディスクローター、(4)マルチリフレクターテールランプ、(5)タンデム走行を考慮したセパレートシート、(6)盗難抑止アラームイモビライザー(別売り)対応ワイヤリングなどを装備しました。
更に、「YZF-R1」同様部品を(1)フロントのワンピース型軽量小型4ポットキャリパー、(2)デジタルメーターパネル、(3)バックミラー、等に採用しました。



ヤマハスポーツ『YZF-R6』主要諸元


全長×全幅×全高(mm)

2,025×690×1,105

シート高(mm)

820

軸間距離(mm)

1,380

最低地上高(mm)

135

乾燥重量(kg)

169

原動機種類

水冷4サイクルDOHC4バルブ

気筒数配列

並列4気筒

総排気量(cm3

600

内径×行程(mm×mm)

65.5×44.5

最高出力(ps/rpm)

120/13,000(DIN)

最大トルク(kgf・m/rpm)

6.95/11,500(68.1Nw/11,500rpm)

始動方式

セル式

潤滑方式

強制圧送ウエットサンプ

燃料タンク容量(L)

17

キャブレター型式

CVRD37

変速機形式

常時噛合式前進6段リターン

変速比

1速2.846 2速1.947 3速1.556
4速1.333 5速1.190 6速1.083

フレーム形式

アルミ製デルタボックスII

キャスター/トレール(度/mm)

24/81

タイヤサイズ(前/後)

120/60-ZR17 /180/55-ZR17

ブレーキ形式(前/後)

油圧式ダブルディスク/
油圧式シングルディスク


ページ
先頭へ