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全面新設計エンジン搭載(YZ250)等で戦闘力を一段と向上 '99ヤマハモトクロッサー YZシリーズ 発売・予約開始について

1998年06月01日発表

 ヤマハ発動機(株)は、水冷2サイクルエンジン搭載のヤマハモトクロッサーシリーズ「YZ250」「YZ125」について、エンジン性能の向上、操作性向上、戦闘力アップを図った'99モデルを設定し、下記の通り発売します。
また、「YZ80/80LW」は、カラーリングを変更し、'99モデルとして発売します。


'99ヤマハモトクロッサー「YZ250」



モデルの概要

 99ヤマハモトクロッサーYZ250は、98モデルの優れた特徴を継承しながら、"最速2サイクルモトクロッサー"をテーマに新開発したモデルです。
 搭載の水冷2サイクルエンジンは、全面新設計により、250ccモトクロッサーに要求される優れた特性を具現化。新ボア・ストローク、新機構YPVS、パワージェット付きキャブレター、3本バータイプシフト、8ビットマイコン制御CDIなどの投入で、優れた特性を達成しました。とくに低・中速での性能向上を図るとともに、幅広いトルクバンドを実現しました。また、新機構YPVSの採用は低中速での"トルク感"に優れる特色を達成するポイントとなっています。
 一方、車体関係では、フレームの仕様変更、新燃料タンク採用、新作軽量リヤアーム、軽量リヤハブなどの採用で熟成。これらの相乗効果により、優れた戦闘力、走破性を具現化しています。



主な変更点と特徴

エンジン関係

1.新設計エンジンを搭載   
 全面新設計のニューエンジンを搭載しました。ボア×ストロークは、66.4×72㎜(98モデルは68×68.8㎜)のロングストロークタイプとし、トルク感に優れた特性を引き出しました。
 シリンダーヘッド、ピストン、ピストンピン、コンロッド、クランク、クランクピンなど、性能パーツの全てを新設計。メッキーシリンダーや軽量鋳造ピストンなどを投入し、優れた性能と信頼性を実現しました。
 さらにクランク位置の最適化を狙って、シリンダー前傾角は98モデルの10.7度から2.5度へ変更。重心位置も更に低くして(クランク位置で13㎜低)、接地感に優れた操安特性を引き出しました。

2.新作パワージェット付きキャブレターの採用
 優れたアクセレーション性能を達成するため、ソレノイドバルブの駆動によるパワージェット付きPWM新作キャブレターを採用しました。また、これに合わせ吸気ポート・掃気ポート・排気ポート形状を最適設定、またポートタイミングの最適設定を図りました。

3.新機構YPVSの採用
 排気タイミングを積極的にコントロールし、優れたトルク特性を達成して定評のYPVSは、主排気・補助排気それぞれが要求する排気タイミングをよりキメ細かく制御するために、主排気と補助排気ポートを、それぞれ別作動のバルブで開閉する"ポート別独立作動の新トリプルYPVS"を採用した。主排気ポートのバルブの駆動軸にカムを設け、このカムを介して主排気ポート側のバルブと補助排気側のバルブに最適な位相を設定するシステムです。
 低速では双方のバルブは閉じたままで、5,500~6,500の中速域では主排気ポートのみバルブが開き、さらに7,000回転を越える高速域では主排気・補助排気ポート双方のバルブが開いて優れたトルク特性を達成するシステムです。とくに低中速での"繋がり感"を引き出しています。
 なお、この機構は、市販モデルの現行「TZR250SPR」に搭載の「トリプルYPVS」の発展型と呼べるシステムです。

4.その他の特徴
 この他、①YZ400F共通の高強度トランスミッション、②確実なシフト操作ができる3本バータイプシフト(YZ400F共通)、③演算速度の早い8ビットマイコン搭載CDIユニット、④内蔵タイプクラッチレバー、⑤Oリングシール採用による整備性に優れる新作クラッチカバー形状、⑥新設計の軽量(t0.9)低重心エキゾーストパイプ&樹脂製テールキャップ付サイレンサーなどを採用しました。



車体関係

1.新エンジン対応のセミダブルクレードルフレーム
 フレームには、セミダブルクレードルを採用しました。基本構造は98モデルの優れた特徴を継承しているが、新エンジンに合わせて各ブラケット類を変更。最適なエンジン搭載位置により優れた操縦安定性を引き出しています。また、キャブレターの脱着性を改良して優れた整備性を実現。さらに、フートレスト回りの構造を変更して路面ヒット時の信頼性を向上させました。

2.インナー形状を変更したフュエルタンク
8Lフュエルタンクは、容量、外観はそのままに、新開発エンジンのシリンダーヘッド部分の形状にあわせインナー部分を新作し、エンジンレイアウトとのミートを図りました。

3.フロントサスペンションの性能向上
フロントサスペンションは、アウターチューブのプロフィール変更、及び減衰力特性の見直し、メタル、オイルシール素材の材質変更等による低フリクション化、非線形のスプリングの採用により、性能向上を図りました。

4.非線形スプリング採用リアサスペンション
リアのサスペンションは、バネ特性に優れた非線形スプリングを採用、またストロークをそのままに、マウントディスタンスを従来の472mmから487mmへ変更して最適化を図るとともに、ガス容量をアップして性能向上を図りました。

5.軽量リアアームの採用
 鋳造部分の軽量化により従来モデル比較で250g軽い軽量リアアームを採用しました。さらに、軽量リアハブ、ニュースプロケット、アルミニップル等の採用で軽量化を図る一方、リアホイールシャフト径は現行の20mmから22mmへとアップ。リヤ回りのバネ下重量低減と信頼性向上を実現しました。



'99ヤマハモトクロッサー「YZ250」 フィーチャーマップ




'99ヤマハモトクロッサー「YZ250」仕様緒元用







'99ヤマハモトクロッサー「YZ125」



モデルの概要

99ヤマハモトクロッサーYZ125は、98モデルの優れた特徴を継承させながら、競技での戦闘力向上を主眼に開発にあたったモデルです。エンジン及び車体関係の随所に新パーツを投入して優れた戦闘力を実現しました。
とくに、リアホイール回りの重量マス低減とサスペンション特性の向上により、優れた走破性を実現。エンジン性能向上との相乗効果が、ヒット感のある走行フィーリングを、熟成度を高めました。



主な変更点と特徴

エンジン関係

1.新作ボディーシリンダー採用
 回転全域での性能向上を図る為、ボディシリンダー形状及び掃気ポート形状を変更、両ポートとも面積を拡大して最適化を図りました。

2.YPVSバルブへの新機構追加
 YPVSバルブの全閉シール性を向上させるために、遠心ガバナーにラージボールタイプを採用して性能向上を図りました。さらに、バルブホルダーとシリンダー間のギャップを解消してシール性を向上、これにより高速域でのアクセレーションの向上を図りました。
 
3.ニュ-TMカイχキャブレターの採用
キャブレターには、新作マニホールド、新作A/Fジョイントを織り込んだTMカイχ36mmキャブレターを採用しました。スロットルバルブ形状の最適化を図りながら小型化を行ない、とくに低~中速域でのパワーフィーリングを向上させました。

4.新作クランクケースの採用
吸気通路を拡大した新作クランクケースを採用。上記新キャブレターとの連動で優れた吸気性能を実現しました。

5.新作エキゾーストパイプの採用
上記仕様変更にあわせ、新作の低重心大容量エキゾーストパイプを採用しました。サイレンサーには'99「YZ250」同タイプの樹脂製テールキャップを採用しました。



車体関係

1.フロントサスペンションの性能向上
フロントサスペンションは、アウターチューブのプロフィール変更、及び減衰力特性の見直し、メタル、オイルシール素材の材質変更等による低フリクション化、非線形のスプリングの採用により、性能向上を図りました。

2.非線形スプリング採用リアサスペンション
リアのサスペンションは、バネ特性に優れた非線形スプリングを採用、またストロークをそのままに、マウントディスタンスを従来の472mmから487mmへ変更して最適化を図るとともに、ガス容量をアップして性能向上を図りました。

3.軽量リアアームの採用
鋳造部分の軽量化により従来モデル比較で250g軽いリアアームを採用しました。さらに、軽量リアハブ、ニュースプロケット、アルミニップル等の採用で軽量化を図る一方、リアホイールシャフト径は現行の20mmから22mmへとアップ。リヤ回りのバネ下重量低減と信頼性向上を実現しました。



'99ヤマハモトクロッサー『YZ125』 フィーチャーマップ




'99ヤマハモトクロッサー『YZ125』仕様緒元用








YZ80

 


YZ80LW



'99ヤマハモトクロッサー『YZ80』『YZ80LW』仕様緒元用




メーカー希望小売価格

発売日

各モデルとも8月1日

予約開始日

1998年7月1日

'99ヤマハモトクロッサー「YZ250」
'99ヤマハモトクロッサー「YZ125」
'99ヤマハモトクロッサー「YZ80」
'99ヤマハモトクロッサー「YZ80LW」

589,000円(消費税を含まず)
479,000円(消費税を含まず)
299,000円(消費税を含まず)
319,000円(消費税を含まず)


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