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省電力でクリーンな家庭用ガスヒートポンプ・エアコン ヤマハ「リビングメイト」新発売

1997年10月21日発表

 ヤマハ発動機(株)では、複数の室内機を1台の室外機で運転させる家庭用ハウジング・エアコンとして、クリーンなガスをエネルギー源とするガスヒートポンプ・エアコン(GHP)のニューモデル「リビングメイト」を11月21日より発売します。


ヤマハGHP「リビングメイト」

名称

ヤマハ・ガスヒートポンプ・エアコン「リビングメイト」

型式

YCHJ80M-A(標準仕様)
YCHJ80M-AOD(床暖・塩害寒冷仕様)

発売日

(LPG仕様)1997年11月21日
※1(6C仕様)1998年1月

販売計画

初年度 6,000台



製品の概要

 現在、空調のエネルギーの大半は電気でまかなわれていますが、省資源・省エネルギーや環境保護の観点から、近年、ガスをエネルギー源としてガス・エンジンでコンプレッサーを駆動し冷暖房するガスヒートポンプ・エアコン(GHP)の普及が急速に進んでいます。GHPはクリーンなエネルギーとして注目を集めているガスをメインエネルギーとしており、SOx(硫黄酸化物)の発生がなく、CO2(二酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)の発生も火力発電に使用される石油、石炭に比べはるかに少なく、環境にやさしい優れたシステムと言えます。また、エネルギー問題の観点からも、夏場の電力消費のピークを抑え、電力消費の平準化に貢献することがGHPの大きな利点です。
 ランニングコスト上のメリットが大きいビル用のマルチエアコン分野では既に、総需要の20%以上がGHPとなっています。一方、家庭用ハウジングエアコンとしてのGHPは当社がパイオニアとして、’87年に家庭用「3馬力マルチ」を発売。昨年度は4,500台、初年度からの累計で約25,000台の売上実績をあげています。

 今回発売する「リビングメイト」はこれまで業務用やビル用のGHP需要に比べ普及が遅れている家庭用のGHPハウジングエアコンの普及機を目指して開発したものです。GHP専用エンジンやデザインから細部に至るまで全面的に新設計しました。
 暖房時最大で5室同時運転を可能とし、床暖房機能を追加する等、高機能化を図った上、エクステリアとしての外観を重視し、コンパクトなデザインを採用しました。
 価格は室外機単独で従来機種比17%安い66万6千円に設定。標準的な8~10畳用室内機J28形4機とのセットでも16%安い105万円であり、いずれも電気式ハウジングエアコンとほぼ同レベルの価格としました。クリーンなガスをメインエネルギーとするGHPを家庭用ハウジングエアコンとしても環境にやさしい、省エネに貢献する商品として一層の普及を目指します。

 家庭用ハウジングエアコンは新築と建て替え新築を検討中の方へ先進の冷暖房システムとアメニティ空間を提案、提供するものです。ルームエアコンは、複数の部屋に取り付けると、室外機も同数、屋外に取り付けることになりエクステリアとして外観上、問題があるのに対し、ハウジングエアコンは室外機が1台で済むため外観がすっきりすることが大きな特長です。「リビングメイト」は室外機1台で最大7台の室内機が接続でき、冷房時最大4台、暖房時最大5台の室内機を同時運転することが可能です。



製品の主な特長

より買いやすい価格を実現

 GHPハウジング・エアコンの普及機作りを目指し、様々な機能向上を果たした上、室外機単独で136,000円、17%の値下げ。8~10畳用室内機J28形4機とのセットで208,000円、16%の値下げを実現。


新設計専用エンジン

●家庭用GHP専用の新設計ガスエンジンを開発。内蔵バランサーによりあらゆる運転状態での室外機の低振動を実現。

●メンテナンスのインターバルはLPG仕様で従来機の2,000時間から6,000時間へ大幅に延長。(一般家庭での平均的な使用条件下ではおおよそ5年に1度のメンテナンス)6C仕様は3,000時間。


電気式にはない高暖房能力

●-10°Cの低外気温時に暖房標準条件(外気温7°C)の定格暖房能力の110%を発揮。(標準仕様は-5°C)
● 室温が低い時の暖房開始時は、エンジン回転の上昇により、すばやい立ち上がりを実現。
●暖房時、5台の室内機の同時運転が可能。(冷房時は4台)


床暖房機能

床暖房機能のついたモデルを新規に開発、エンジン廃熱を有効利用する床暖ユニットにより高効率の床暖房が可能。


デザイン一新

家庭用エアコンとしてエクステリアを重視してコンパクト化を図り、特に高さは従来機種比25%低い1.3m。


室内機の豊富なバリエーション

室内機は従来機種では3タイプ6機種であったが、今モデルでは5タイプ17機種へと大幅に拡大。ユーザーの幅広い要望に対応が可能。


7台の室内機接続可能

※2分岐ユニットの機能アップにより分岐後の2台の室内機の同時運転が可能となり、自由に4台の選択が可能。

 

※1 6C:都市ガスの一種で発熱量の低いガス種。
※2 分岐ユニット:一系統の冷媒を分岐し、2台の室内機の接続運転を可能にするユニット。



仕様諸元


形式

YCHJ80M-A

冷房能力
J28形室内ユニット4台接続時(kW)

~8.0 外気温度 35°C

暖房能力
J28形室内ユニット4台接続時(kW)

~10.0 外気温度 7°C

~11.0 外気温度 -10°C

電気
特性

電源

AC200V

消費電力
(W)

暖房

0.30/0.32

冷房

0.27/0.29

運転電流
(A)

暖房

1.61/1.67

冷房

1.45/1.51

力率
(%)

暖房

93/96

冷房

93/96

燃料
消費量

冷房(Nm3/h)

0.30(LPG)

暖房(Nm3/h)

0.35(LPG)

ガス
エンジン

種別

4サイクル横形OHV単気筒

気筒数×内径×行程(mm)

1×78×76

排気量(cc)

363

定格出力(kw)

2.1

回転数範囲(rpm)

800~3200

潤滑油

種類

ヤマハGHPオイル10W-30F

封入量(L)

総油量7.7、交換時7.3
フィルタ交換時7.5

冷却水

種類

ヤマハGHPロングライフクーラント
(エチレングリコール)

温度

50+-10

凍結温度(C)

-35

封入量

総水量5.0、交換時4.0

冷却水ポンプ

種類

マグネット式渦巻ポンプ

電動機出力

0.45

圧縮機

形式

スクロール式

指定冷凍機油

SUNISO4GS

冷凍機油封入量(cc)

1000

押し退け量(cc/rev)

60.5

回転数範囲(rpm)

945~3775

動力伝達方式

ポリVベルト

ヒーター

22

冷媒

種類

R-22

初期封入量(kg)

4.0

熱交
換器

室外熱交換器

プレートフィン付きチューブ

排熱回収熱交換器

2重管式

エンジンラジエター

プレートフィン付きチューブ

除霜方式

無し

空気吸込口

背面

空気吹出口

前面

運転音(dB(A))

49(47)

送風
機構

送風機形式

プロペラ式ファン

定格風量(m3/min)

58

電動機出力(w)

0.04

配管
関係

冷媒ガス管(mm)

12.70×4

冷媒液管(mm)

6.35×4

分岐ユニット接続用液管(mm)

9.52×1

冷媒配管位置

左側面

燃料ガス管(A)

15

燃料ガス管位置

左側面

排気口(mm)

83

排気口位置

上面、上方

ドレン配管口

背面

排気ドレン口(mm)

許容
配管長

総配管長(m)

80

1室当り配管長(m)

30

室外ユニット上(m)

15

室外ユニット下(m)

15

室内ユニット間許容高低差(m)

15

外装塗装色(マンセルNo.)

コザックグレー、グレー

法定冷凍トン(RT)

1.21

外形
寸法

高さ(mm)

1300

幅(mm)

1015

奥行き(mm)

340

質量(kg)

235(245床暖・塩害寒冷仕様)

 

■外観図




メーカー希望小売価格

ヤマハGHP「リビングメイト」
標準仕様
床暖・塩害寒冷仕様


666,000円(消費税含まず)
730,000円(消費税含まず)


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