モダンなスタイリングと開放的なキャビンを持つ　ヤマハ『SC-36』新発売

　ヤマハ発動機株式会社では、ヨーロピアンタイプのモダンなスタイリングでメインサロンは寛ぎを重視した内装のサロンクルーザー『SC-36』を、1998年2月1日より発売開始いたします。

『SC-36EX』

　24時間稼動の海上係留型のマリーナの整備が全国で進められるなか、洋上でマリンプレイを楽しむことに加え、マリーナに係留したマイボートをステージに、さまざまにエンジョイするスタイルが定着しつつあります。家族でゆったりとウイークエンドを過ごしたり、友だちと一緒にパーティを開いたり、楽しみかたや遊びかたの広がりを見せています。
　『SC-36』は、オーナーズルームとゲストルームの独立した2ルームを備えるなど船内泊もゆったりとでき、ボートで寛ぐ事を重視して開発したボートです。予算と走りの好みに応じたエンジンを選択できる2バリエーションを設定しています。大馬力エンジンを搭載した上級モデルの『SC-36EX』は、エアコンディショナー、発電機、ギャレーの電磁プレートなどを標準装備としています。それらの装備をオプションとし、ゆったりとしたクルージング志向派に適したエンジンを設定した『SC-36』の2種を同時発売いたします。

　採光性にも優れたメインサロンは開閉式スライドドアをフルオープンすることによって、段差無くアフトデッキにつながり、開放感のある空間になります。また、エアコンディショナー(EX仕様)や、滞在にもふさわしい収納機能を持ったL字型ギャレーと冷蔵庫を標準装備し、居心地の良いキャビンを創出しています。
　またフライングブリッジにはドライバーズシートと並んだナビゲーターズシートに加え、アイスボックス機能付テーブルを中心にゲストシートを配置し、走行中はもちろんマリーナステイの時間にも大人6名がゆったり寛ぐことのできるスペースにしています。

　フォアキャビン(船内前部の部屋)のオーナーズルームとミドルキャビン(船内中央の部屋)のゲストルームの独立した2室に加え、メインサロンをベッドスペースとして利用できるレイアウトを採用し、各室2名分・計6名分のバース(寝台)を設定しました。
　各所に上質のサテン柄シカモア材を用いた室内は、絨毯やカーテンなどの内装カラーを3種類を用意し、その内からオーナーがセレクトできるシステムとしています。

　アフト(後部)デッキでは、乗船者の安全に配慮したコーミング(舷縁)の深さとしています。
　また、停泊中の快適性を確保するためスピード性能のみならず、横流れしにくい船型としています。
　操船システムでは、ヤマハ・パワーシフト・コントロールシステム(スロットルとクラッチが一体化したワンレバー式の電子リモコン)を採用し操船性を向上。さらに10インチクラスのGPS(グローバル・ポジショニング・システム=衛星を利用した位置確認システム)などの航海機器を艤装するためにスペースを設けるなど、使いやすさへの配慮をしています。

　この『SC-36』は横浜ベイサイドマリーナや、新西宮マリーナ、いずみさの関空マリーナなどに代表される海上係留の大型マリーナを意識して開発しました。主なマリーナのサイズ区分のひとつである12mで全長を収めることも大切な要素でした。
　定マリーナライフが快適になることによって、マリンレジャーも変化しています。一時期“食う、寝る、遊ぶ”といった言葉が流行りましたが、その遊びごころをボートに置き換えて形にしてみるとこうなったというのがこの『SC-36』なのです。
　つまり、楽しく食事をとるにはそれにふさわしいギャレーや物入れが必要です、ゆったりと船内で泊まるためにはプライベートルームは欠かせないスペースになります、そして子どもや女性が安心してボートに乗船でき、自在に海を遊べることは基本機能といえます。こうしてさまざまな要素が折り込まれた『SC-36』が新しいマリンレジャーシーンのステージになることと信じています。

<舟艇事業部商品企画室　竹本清司>　

■ 側面図

■デッキ配置図

■船内配置図

※ (　　)内数値はEXタイプ