技報【バックナンバー】
ヤマハ発動機では研究開発の成果や製品を支える技術をご紹介するために、年1回(12月)、技報を発行しております。
本ページでは、PDFファイルのダウンロード・閲覧ができます。(現在、冊子の配布はいたしておりませんのでご了承ください。)
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| 製品紹介 | 西村 慎一郎/森山 衆治/村上 仁/井上 信裕/岸本 寛志/尾崎 聡 1987年春に「アドベンチャートレール」として発売以来、悪路を物ともしないバルーンタイヤとスリムで機能的なスタイリングが一部のオフツーリングマニアを魅了してきたTW。しかし、'90年代後半からは一転して、そのファニーな車体を素材に思い思いのカスタマイズを施し、街をコミューティングする若者が急増。彼らの総称「TWer(ティーダバー)」なる造語を生み出すほどの大きなムーブメントは全国的に波及し、トレンドを牽引する若者だけならず、気軽にモーターサイクルを楽しむ熟年リターン層までも巻き込んで、全体需要の冷え込む中、'99年に至っては前年比35%アップの9,300台を登録し、軽二輪クラスで2年連続トップを獲得した。 |
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白石 信明/内山 正行/福島 正満/松島 英一/山下 輝佳/内田 吉陽/静 亮次 ATVの需要動向は、メイン市場であるUSAでは経済の好調さ、商品自体も、使う人、場所、季節等を選ばない多様性が受け入れられ、また、各社のニューモデル投入を背景にここ数年で急成長し、1991年は15万台の総需要であったものが、1999年には50万台まで拡大した。本年も昨年比二桁以上伸びており、今後も継続して伸長すると見ている。このような需要拡大の中、需要構造にも変化が現れ、ユーティリティ市場のオートマチックモデルの台頭とスポーツカテゴリーの躍進が顕著になってきた。そこでヤマハ発動機としては、市場の多様なユーザーニーズに応えるため、また現在のスポーツカテゴリーでの高シェアを維持するため、12年ぶりのニューモデルYFM660R「RAPTOR」を導入することになった。ここにその概要を紹介する。 | |
明田 久稔/鈴木 正弘/中山 浩典/山本 聡/照井 敏泰/赤坂 雅之/山本 熱男/佐野 浩一 電動ハイブリッド自転車PASは、1993年秋に発売されて以来、好評のうちに市場に受け入れられ、常に業界トップシェアを維持してきた。今回、ニューPASに続く2000年モデルとして、新技術で高い機能を持つパスロイヤルシリーズを開発した。以下にその概要を紹介する。 | |
YZF-R1のスターティングモーター ネオジマグネットを使った小型高出力化 栗田 洋一 YZF-R1は、ヤマハ発動機㈱が2000年の初めにリニューアルして販売開始したオートバイである。1年半前の鮮烈なデビュー、そして更なる妥協なき商品開発追求が行われ、こだわりの商品は市場に出された。こだわりの一つとして、車両重量の徹底的な削減がなされた。エンジンを始動するスターティングモータの重量低減も、その中の重要なアイテムであった。今回ここに、どのようにしてスターティングモータの重量を軽減したかを紹介する。 | |
小林 正典/村上 豊/西川 徹/飯島 俊郎/橋本 錦之助 日本の23倍の国土と約1億5千万人の人口をもつ南米最大の国ブラジルは、モーターサイクル市場も南米最大規模である。このブラジル市場において、当社はサンパウロ州ガリューロスのYMDBおよびアマゾン州マナウスのYMDAを基地として、モーターサイクルの生産・販売を行っている。かつて天文学的インフレで有名を馳せたブラジルも、90年代に入り経済が安定化、94年以降消費が活性化すると共にモーターサイクル市場も急速に回復・拡大へと転じ、今では50万台を超える市場規模が期待されるまでに成長した。これは主に庶民の生活の足として125cm3クラスのモーターサイクルが伸長したことによるもので、全需要の60%以上をホンダCG125が占めるという市場構造を作り出した。この一大モーターサイクル市場に対し、ヤマハ発動機㈱は98年よりインドネシア製4ストロークアンダーボーンモデル「T105 CRIPTON」をCKD導入。それに続く4ストロークコミューターモデルの第二弾として、ここに紹介する「YBR125」を新しく開発し、2000年3月より生産・販売を開始した。 | |
中山 善晴/林 康男 ヤマハ発動機(株)は、このほど2001年米国向けモデルである4ストローク250cm3・5バルブエンジン搭載のニューモトクロッサー「YZ250F」を発表した。このYZ250Fは、新開発の水冷4ストロークDOHC・5バルブエンジンをセミダブルクレードルフレームに搭載した競技用のニューモデルで、欧州、大洋州および日本にも順次導入する予定である。YZ250Fは、1999年の500cm3モトクロス世界選手権でチャンピオンマシンとなったファクトリーマシン「YZ426F」の技術をもとに、チタン製5バルブ採用の超小型エンジン搭載などで、250cm3・2ストロークモトクロッサーより軽量で、かつ125cm3クラス以上の優れた戦闘力が特徴となっている。なお、4ストローク250cm3マシンは、AMA/MFJレギュレーションでは125cm3クラスに参戦可能。現行FIMレギュレーションでは250cm3クラスへの出場となるが、いずれも2ストローク・4ストローク混走による競技の活性化が期待される。 | |
西村 誠一 1998年8月に生産を開始したF100/804ストローク船外機は、クリーン、低燃費、低騒音、軽量などの高い商品性により市場で好評を得ている。1999年11月には、F100の後続機種であるF115の生産を開始したので概要を紹介する。 | |
| 技術紹介 | 久保田 敏広/土屋 光生/齋木 英夫 文書作成や電子メールなど、PC(パーソナルコンピュータ)を利用した業務は、ネットワークやデータベースなどのインフラ整備に伴い、急速に普及している。CADや技術計算など技術系システムは、従来、EWS(エンジニアリング・ワークステーション)をプラットフォームとして提供されてきたが、これら技術系システムもPCへの対応が必須となってきている。今回、自社開発のCAD/CAM/CAEシステムである「ESPRi(Engineering Systemfor Precise Designand Manufacturing)」をPC上で稼働させる開発を行ったので、その状況と成果を紹介する。 |
有田 規久夫/佐竹 秀紀/三輪 吉郎/小島 郁夫/山下 悦夫/平野 直樹 ここ数年、舟艇の型作製のツールとして、三次元面データからNC加工を実施してきたが、開発の遅れ、後戻りが日常的に発生し、十分な効果を生むに至らなかった。新艇「UF29」では、これまでの開発プロセスを全面的に見直し、スムーズな開発を行ったので、ここに紹介する。 | |
川嶋 浩 株式会社ワイ・イー・シーFA技術部では、各種FA機器の開発、製造、販売を行っている。これまで主なコンポーネントとして、
・自動組立機
・加工機
・搬送装置
・各社ロボットアプリケーション
・治工具
・鍛造機および鋳造付帯設備
・特注ロボット
等を納入してきた。これらは、主要納入先であるヤマハ発動機グループをはじめ、日本各地のお客様にご用命いただいている。この度、某印刷会社の新工場建設にあたり、印刷と製本工程における各種FA設備を受注し、稼働に至ったので紹介する。なお、今回は印刷工程に限り紹介する。 | |
青島 泰明 近年の表面実装技術の進歩には目を見張るものがある。携帯電話、ノートパソコンをはじめとする小型軽量かつ高性能な電子機器の普及に伴い、電子部品の小型化も急速に進んでいる。今では、0603(ゼロロクゼロサンと読む)と呼ばれる縦0.6mm、横0.4mmサイズの小型部品から、コネクタ、スイッチ、ボリュームのような様々な形状の異型部品と呼ばれる電子部品も表面実装化され、更に小型の部品や新しい種類の部品が開発されつつある。ヤマハ発動機(株)のマウンターは、こうした多種類の電子部品に対応した、マルチカメラ(一度に複数の部品画像を映すことのできるラインセンサカメラ)による部品認識システムを搭載し、好評を得ている。今回、マウンター部品認識システムの部品対応性をより高めるために、ディジタルマルチカメラを新開発したので紹介する。 | |
| 技術論文 | 神戸 庄二 小型滑走艇はV型の船型とハードチャインを持ち、高速で走行するのに適しているが、いろいろな動的な不安定性を持つことが知られている。例をあげると、まず直進時に突然大きくヒールしたまま走行したり、トリムが大きく減少して船首を下げたまま回復しないで走行する等の非振動的な不安定性がある。また、直進滑走時にポーポイジングと呼ばれるヒーブとピッチの周期的な連成運動がしばしば生じることはよく知られている。これらの不安定性の対策は、D.L.BlountandL.T.Codegaなどで論じられているように明らかになっており、ボートメーカーでは設計段階で十二分に検討されている。とは言っても、小型滑走艇には他にも動的不安定問題がいろいろ残されている。その中で最も設計段階での予測が困難で、かつ安全性に重大な影響を及ぼす問題の一つに、高速旋回時に“corkscrew”と呼ばれる周期的運動が激しく生じるケースがあげられる。この運動はロールの周期的な運動(chine walking)が支配的であるが、ピッチの周期的な運動(porpoising)も含む現象と推定されている。この運動はいったん起きると操船者は大きな横Gを受けるため、体を保持することが難しく操船不能になる場合もあり、安全上大きな問題といえる。本研究は、この動的不安定問題が与えられた走行条件で生ずるのか否かを設計段階で予測し、もし起きる可能性があるのであれば、それを回避する手段を検討する設計ツールを開発する目的で行われた。 |
鈴木 博順/水野 康文/齋藤 哲彦/藤森 孝文 二輪車高速走行によるライダーの生体負担度を心電図から定量的に評価することを目的とし、実験を行った。実験は18名を対象とし、3種類の車速(150、200、220km/h)で走行専用コースを10分間走行させ、走行中の心電図を計測した。心電図から求めた拍動間隔(R-R間隔)に対してディジタルフィルタを適用し、複数の心拍変動性パラメータを算出した。結果、走行車速の上昇にしたがってR-R間隔が減少(心拍数が上昇)、R-R間隔のゆらぎ成分(CVRR、CVHF)が減少することがわかった。R-R間隔のゆらぎ成分は、精神的負担によって減少するとされる。また、R-R間隔のトレンド(TR)も車速によって異なることが示された。本解析によって、二輪車走行の車速による生体反応の相違を定量的に評価することができた。 |
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