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技報【バックナンバー】

ヤマハ発動機では研究開発の成果や製品を支える技術をご紹介するために、年1回(12月)、技報を発行しております。
本ページでは、PDFファイルのダウンロード・閲覧ができます。(現在、冊子の配布はいたしておりませんのでご了承ください。)
YAMAHA MOTOR TECHNICAL REVIEW
技報No.23 表紙

ヤマハ発動機 技報 No.23(1997年3月)

製品紹介
技報No.23 製品紹介1 説明画像

スクーター ビーノ PDF

石井 喜好

本稿が皆さんの手に触れるころ、街にビーノの姿を見かけた方もみえると思います。印象はいかがですか…。見ておわかりのように、このモデルの命は形、色、質感といった要素が融合したスタイリングにあります。1996年YB-1が世に出て、「レトロ」や「ファッション」といった言葉でくくれる製品が、多くの若者の支持を得ています。ビーノは、スクーターでそれら若者の感性に響くものを作ってみようということで生まれてきました。ところで、ここ数年のスクーターの需要傾向を見ると、スクーターに乗ってみたいという若者がかなり減ってきています。そして、実用の足、道具として必要と思う人だけが買うという傾向が年々増しています。ビーノには、外観はもちろん価格にも彼らが求めやすい配慮をして、スクーターの利便性や実用性を、あらためて若者たちに知ってもらおうという願いが込められています。では次に、もう少し詳しくビーノの特長についてご紹介したいと思います。
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技報No.23 製品紹介2 説明画像

DT230 ランツァ PDF

南 俊治/大勢待 滋/森下 勲/神村 薫/山本 伸行/尾崎 聡/小池 直樹

近年、国内の2サイクルトレールは、ヤマハ発動機(株)のDT200WRをはじめ、競合他社もいわゆるエンデューロレプリカタイプ一辺倒に偏ってしまい、だれもが楽しめるベーシックなトレールバイクが姿を消してしまった。この結果、ユーザーはコンペ志向の強い一部の人々に限られてしまい、本来の2サイクルの高いスポーツ性を好むDTファンは減少の傾向にある。このような流れを変えて、本来の2サイクルトレールを再活性化するために、DT230「LANZA」を市場に送り出すことになった。
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技報No.23 製品紹介3 説明画像

スーパースポーツ FZ400 PDF

宮地 一郎/田中 豊二/高嶋 秀/南雲 修一/谷垣内 慶郎/竹内 雅志

1989年より始まった国内自動二輪市場におけるネイキッドバイクも、1994年に各社が出そろい今日まで競い合ってきた。この間、ヤマハ発動機(株)は「XJR400」を市場導入し、1995年には登録台数トップになるなど約5万台販売してきたが、ここにきてネイキッドバイクは市場に約20万台の保有に達するなど飽和感が出てきた。この国内自動二輪市場をさらに拡大するため、新たな価値をとらえた商品「FZ400」を導入することになったので、ここにその概要を紹介する。
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技報No.23 製品紹介4 説明画像

二輪車用盗難防止装置 CYCLELOK PDF

石井 靖志/山岡 博/長谷川 公男

二輪車用盗難防止装置、すなわち商品名「CYCLELOCK(サイクルロック、LOCKはLOKという)」は、1987年に販売を開始以来、商品の拡充に伴い、国内と欧州(オランダ)において今日まで着実に成長を遂げてきた。1996年は、販売開始よりちょうど10年目の大きな節目の年に当たり、 ■アラームシステムの商品化(ヤマハ発動機(株)との協同開発により、’97欧州向け主要モデルへの装着が可能) ■Y.NLT(Yamaha Motor Taiwan Company Ltd.)製NewスクータへのP-LOCK標準装着 ■JOGアプリオのリヤキャリアへのP-LOCK、U-LOCKのオプション装着 ■ディスクブレーキ用P-LOCKの平成8年度グッド・デザイン商品(以下、Gマークという)選定 と節目の年にふさわしいエポックメイキングな年となった。そこで、今回Gマークに選定されたディスクブレーキ用P-LOCKについて概要を紹介する。
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技報No.23 製品紹介5 説明画像

パーティボート エンジェルハープ PDF

三上 宏/青柳 三樹夫/横大路 裕信

海でのクルージングとは違って、川で乗る船のロマンはまたひと味違うものがある。東京・大阪では、川で行き交う大小の客船が見られるが、名古屋では少なかった。堀川は、名古屋城築城のおりに開削された運河で、名古屋港から市の中心部に向かって流れており、その堀川に3年前、御座船「義丸」が竣工した。今回「義丸」の船主である東山ガーデン(株)(以下、船主という)より、第2船目の建造の依頼があった。「エンジェルハープ」は「義丸」とは趣を異にするが、音楽結婚式場などを経営する船主と建造に携わった関係者のロマンをいっぱい詰め込んでおり、様々なパーティの楽しさを是非一度味わって頂きたく、ここに紹介する。
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技報No.23 製品紹介6 説明画像

高速ピック&プレイス型ロボット YPシリーズ PDF

岡田 吉伸

ヤマハ発動機(株)の産業用ロボットは、その多彩なバリエーションと低価格により好評を得ている。主力商品のスカラ型ロボット、単軸ロボット、直交ロボットにおいては、合わせて100以上もの種類があり、ユーザーの要望に応えている。しかしながら、手のひらに乗るサイズの小物部品の組み立てには、これまでのスカラ型ロボットや直交ロボットでは大きすぎて取り付けられなかったり、あるいは組み立てラインや装置自体が大きくなってしまうケースがあり、コンパクトなロボットの開発が望まれてきた。今回紹介するピック&プレイス型ロボットは、この要望により開発されたものであり、同業他社には見られない新しいタイプのロボットである。
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技報No.23 製品紹介7 説明画像

電磁誘導5人乗りゴルフカー PDF

加地 令一

近年、日本国内でも乗用タイプのゴルフカーの需要がめざましく、その中でもヤマハ発動機(株)(以下、当社という)が1994年に業界で初めて導入した5人乗りタイプG15Aが好調な販売を続けている。また一方で、誘導線を埋設したカートパスを自動走行する電磁誘導カートが、プレーヤサービスを重視するゴルフ場に支持されて伸長してきている。当初はバッグのみを搬送するタイプだけであったが、その後、立ち乗り式や乗用タイプ(以下、乗用電磁という)が登場した。当社においても、1993年に立ち乗り式の電磁誘導カートG12Aを市場に導入したが、昨今の乗用化およびセルフ化の流れの中で、今後、乗用電磁のニーズが高まると予想され、5人乗り電磁誘導カートG17A「ターフライナー」を開発した。ここにその概要を紹介する。
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技報No.23 製品紹介8 説明画像

二重反転式プロペラ船外機 T.R.P. PDF

奥村 滋雄/住野 吉胤/萩野 浩

二重反転プロペラ船外機は、米国(以下、USAという)のBASS(魚名)つり市場用に開発されたモデルである。近年、日本でもBASSつりがブームになっているが、USAではBASSは最もポピュラーなつりであり、船外機の市場規模としてもソルトウォータ(海水面)市場の二倍の大きさがある。この大きな市場に対し、ヤマハ独自の技術をアピールできる、新しいBASSボート専用モデルを開発した。
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技報No.23 製品紹介9 説明画像

アルミダイカストマシン自動鋳造ロボットシステム PDF

早坂 禎

ヤマハ発動機(株)第2工場では、10年前よりアルミダイカスト鋳造の自動化、ロボット化を積極的に行い、少人化、不良低減、品質安定、コストダウンなど大きな成果を上げている。この度、(株)ワイ・イー・シーでは、ここで培った技術およびノウハウをもとに、ダイカスト金型からの製品取り出し、製品と不要部位との分離(セキ折り)を行うロボットシステムとして、より現場要求に応えるべく開発を行い、(株)津島ダイキャストに納入したので、その概要を紹介します。
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技術紹介
技報No.23 技術紹介1 説明画像

DGPSを使った旋回運動の計測 PDF

宮野 定夫

船舶、航空機をより正確・安全に目的地に到達させるために、GPS(Global Positioning System;地球上の周回軌道に配置された24個の衛星のうち、測位のための最適位置にある4個の衛星より発信される信号を受信し、測位するシステム)が普及している。また、陸上交通網でもカーナビゲーションの名称で驚異的に普及し始めている。しかし、GPSデータにはシステムエラー(測位誤差)が含まれており、その誤差は最大100m程度あり、そのままではデータとしての信頼性に欠けている。今回、このシステムエラー(測定誤差)を2台のGPSを使用して測位精度を向上させる方法を用い、旋回運動の計測解析を実施した。
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技報No.23 技術紹介2 説明画像

GHP用 水冷4気筒OHVガスエンジンの開発 PDF

二口 順夫/神近 拓朗

ビル用マルチエアコンは、その利便性、経済性および対応性により年々設置台数が増加しており、パッケージエアコン市場において独自のドメインを構築しており、さらなる空調能力の向上・大規模集中物件への対応力強化などが求められている。ガスヒートポンプエアコン(以下、GHPという)でも、前述のさらなる市場要望を満足するビル用マルチGHPの開発が課題となっていた。ヤマハ発動機(株)では、この課題を達成すべく、最新鋭のY-HOTシステムを織り込んだ新世代ビル用マルチGHP「M」シリーズを開発し、YMCJ280M-A(10HP)、YMCJ355M-A(13HP)を1995年3月より、YMCJ560M-A(20HP)を1996年2月、YNICJ450M-A(16HP)を1996年3月より発売開始した。この「M」シリーズ用に、GHP専用として水冷4気筒OHVエンジンを新たに設計・開発したので、その紹介を行う。
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技術論文
技報No.23 技術論文1 説明画像

ダイカストにおける湯じわ不良対策への新しい試み PDF

鈴木 利育

当社のダイカストの湯じわ不良は、製品の外観要求品質レベルが高いこともあり、もろもろの対策を行ってきたが、なかなか減少せず、慢性不良となっていた。そこで不良をつくれない条件を求めるために、PM分析、統計的品質管理(SQC)と品質工学の3つの手法を組み合わせ、原因の追求、重要品質コンポーネントの設定、最適鋳造条件の設定を行った。さらに不良を作れない条件を維持するために、重要品質コンポーネントの自動制御化を図った。その結果、対象とした製品の鋳造不良率を従来の3分の1まで低減することができた。
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技報No.23 技術論文2 説明画像

低周波ディスクブレーキ鳴きと動吸振器の応用 PDF

田中 十四夫/鈴木 芳弘

二輪車において、グローン音と呼ばれる低周波のディスクブレーキ鳴きが発生することがある。これまで、防止策は効きと鳴きを両立するパッド材の選定に頼らざるを得ず、品質向上ならびに開発効率の観点から、効果的な鳴き防止技術が切望されていた。本報ではグローン音の現象を実験モード解析などの手法を用いて調査を行い、鳴き発生のメカニズムはホイールのねじり固有モードを要因とする自励振動であると推定している。その推定を基に、防止策として動吸振器を取り上げ、グローン音に対する有効な技術であることを確認した。さらに、本技術開発で得られた知見が量産モデルに活用されたので、実施例として紹介する。
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技報No.23 技術論文3 説明画像

エンジン内部機械音源寄与率計測手法の開発 PDF

山田 潤/佐野 武俊/前田 修

近年、エンジンの騒音低減だけでなく、異音低減や音質改善が求められている。このような聴感上の改善に対しては、エンジン内部機械音源対策が必要不可欠である。エンジン内部機械音源は、クランク軸の回転に同期して周期的に現れる衝撃音を発生し、通常の騒音計での計測などでは把握することが困難であり、また寄与率を求めるための遮音法や部品除去法などを適用することができない。そこで、効率的に音質改善を行うために、エンジン内部機械音源の寄与率を簡便に精度よく求める手法を開発した。本手法では衝撃音に対して、ゲート音響インテンシティ計測を行い、音源近傍振動値に対するゲート音響パワーの回帰直線から外挿法により対象音源を取り除いた音響パワーを求め、寄与率を算出する方法である。二輪車エンジン弁着座音に適用した例を紹介する。
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技報No.23 技術論文4 説明画像

モーターサイクルにおけるレーザ応用技術 PDF

高橋 尚久/栗田 洋敬

レーザ光線は、SF小説や映画の世界から急速に身近な技術へと変わりつつある。初めて発振に成功してから40年近くになるが、今ではほとんどすべての領域における科学技術の向上に貢献してきた。自動車業界では、トヨタ・日産を中心にCO2やYAGレーザの導入が進められているが、当社でもかなり早い時期にレーザ溶接を生産に導入している。また、鋼管の切断やAl-Si合金の表面改質といった、高エネルギーによる局部加工について研究してきたので、ここではそれぞれのレーザ加工技術のポイントに絞り紹介する。
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技報No.23 技術論文5 説明画像

モーターサイクル模型による流体騒音の予測と低減 PDF

後藤 一廣/林 恒夫/藤田 進

高速走行時の快適性を向上させるためには、流体騒音を低減することが重要である。当グループは模型風洞試験により、ライダー耳元の流体騒音を予測する技術を開発した。プローブマイクをライダー模型内に配置して直接流体騒音を計測し、ライダーの耳とスクリーン先端との距離を最適化した結果、流体騒音を約3dB(C)低減できた。また、最適化されたスクリーンは良好な風防機能を持っている。
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技報No.23 技術論文6 説明画像

熱境界条件の最適化とエンジン部品への適用 PDF

安藤 剛廣/笠原 広規

構造解析における熱境界条件の決定作業には、解析者の知識や経験だけでなく、多大な工数を必要とする。この熱伝導計算結果を実測温度に近づけるための熱境界条件最適化システムを開発し、エンジン部品に適用したところ、工数は従来の1/5程度で計算温度誤差の大幅な改善ができた。
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