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国内のトライアルブームを牽引

2009年 企画展 Vol. 1

2009企画展 Vol.1
頂点をめざして YAMAHA Motorcycle Racing History - since 1955・前期

レース・普及・販売の連携で国内のトライアルブームを牽引
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ロードレースで世界GP制覇の夢を果たし、モトクロスでもDT-1によって飛躍のきっかけをつかんだヤマハ発動機は、それに続く第3のカテゴリーとしてトライアルに着目した。
まず1972年にプロトタイプYZ649の開発に着手。翌'73年には、トライアルマシン第1号TY250を7月から海外で先行発売するとともに、当時の第一人者ミック・アンドリュースと契約し、SSDT※1 2位、ヨーロッパ選手権シリーズ2位を獲得した。さらに翌年、フレームからエンジンまで全面新設計したファクトリーマシンYZT250(0W10)を投入。'74・'75年のSSDT連覇を果たした。
同時に国内では、トライアルという新ジャンルの盛り上げと定着をはかるため、モトクロスと同様、レース・普及・販売が一体となった活動を推進した。特に'73年、レースの合間を縫ってたびたび来日したアンドリュースは、全国4会場で開催したトライアル教室で自ら講師を務め、富士スピードウェイに9万5000人のファンを集めた第2回YGSF※2でも"魔術師"と呼ばれた妙技を披露するなど大活躍。また同年11月、弱冠19歳の木村治男がTY250で初代・全日本チャンピオンに輝き、12月1日のTY250J(保安部品付き公道モデル)発売に花を添えた。その翌年、TY250で全日本チャンピオンを獲得した近藤博志は、アンドリュースの教室に参加してトライアルを始めたライダーである。
さらにその後も、ヤマハ発動機はTY250IIやTY50、TY80、TY125、TY175など製品ラインナップを拡充する一方、SLトライアル教室やSLトライアル大会などを開催。大きなブームを巻き起こしたが、やがて収束。再びトライアルが熱気を取り戻したのは、第2世代のニューマシンTY250R、TY250スコティッシュが登場する'80年代前半のことだった。


※1 SSDT=Scottish Six Days Trial ※2 YGSF=Yamaha Grand Sports Festival

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