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Vol.11 風を味方に。

葉山 - 日本 - 2017年12月27日

葉山 - 日本

冬を迎えようとする神奈川県葉山町。平日の人気のないマリーナに、熱い志を抱いた6人のセーラーたちと、そんな彼らを見守る指導者たちの姿がありました。「YAMAHA Sailing Team ‘Revs’」。彼らが乗り込む船は「470(ヨンナナマル)級」と呼ばれる国際規格のヨット。波を裂き、風に立ち向かう彼らの視線の先にあるのは、2020年に迎える国際大会という檜舞台です。

フランスで生まれた2人乗りレーシングディンギー「470級」がオリンピック種目に採用されたのは、1976年のモントリオール大会から。乗り手の合計体重が120kg前後を適正とされるこのヨットは、比較的小柄な体格の日本人にとって得意種目とされ、事実、これまでに多くの日本人セーラーが数々の国際大会で好成績を収めてきました。470級の製造ライセンスを持ち、オリンピックに採用された当時、国内で唯一のビルダーだったヤマハ発動機は、レース艇の研究と建造を行うと同時に、複数の470チームを結成。チームのセーラーたちは、世界選手権などの国際大会で常に上位に食い込む活躍を見せていました。

「YAMAHA Sailing Team ‘Revs’」は、往年の470級ファクトリーチームによる活動、さらに世界最高峰のインショアヨットレース「アメリカズカップ」、 “海のパリダカ”と形容された「ホイットブレッド世界一周レース」など、マリン事業の歩みとともに、国内外の様々なヨットレースへ挑戦し、その歴史に航跡を刻んできたヤマハのチャレンジスピリットを受け継ぐセーリングチームです。セーラーたちは全長僅か4.7mというヨットに乗り込み、陸に身を置く者からは決して見ることのできない風を探し、見出し、目標へと導く海の道を走り続けます。

いま、チームをまとめ、指導するゼネラルマネージャー兼監督の飛内秋彦さんは、80年代にヤマハの470ファクトリーチームのセーラーとして活躍したひとりです。1984年、そして1988年の代表選考の最終レースをともに惜しくも2位で終え、470級セーラーとしての現役を退いてからはマリン事業の営業に専念してきましたが、30年の歳月を経て、再び「ヨンナナマル」の世界に戻ってきました。チームを創り上げ、夢を追う若者たちを支える飛内さんもまた、セーラーたちと同じ夢を追い、同じ風の中を走り、奮闘の日々を過ごしています。

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