職場体験実習 レポート2
2024年10月17日ヤマハ発動機本社で開催された職業体験実習の様子をレポートします。
イベント情報
開催日 | 2024年10月17日(木) |
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会場 | ヤマハ発動機本社(静岡県磐田市) |
イベント/コース | 職場体験実習 |
イベントレポート
ヤマハ発動機グループは、企業と地域社会との共存共栄を図り、持続可能な関係が重要であるとの認識に立って、地域の皆さまと日常的なコミュニケーションを通じ信頼関係を維持・向上することが大切だと考えています。
そのため、「将来を担う人たちの育成」「地球環境の保全」「交通安全普及」「地域社会の課題解決」を重点領域と定め、ヤマハ発動機グループの強みを生かし、事業戦略と連動させながら社会貢献活動を推進しています。
この中の一つ「将来を担う人たちの育成」については、さまざまな知識と技術を持つ従業員が、業務の一環として、またはボランティアにて実施しています。そしてこの度、磐田市立城山中学校から「職場体験実習」のご依頼をいただき、CX事業部サービス部のサービス企画グループ、情報グループ、第1グループが主体となり、2年生6名に向けた「エンジン分解・組み立て体験」を実施しました。
会場は、当社の従業員、国内外グループ会社の社員、世界中の販売店スタッフがメンテナンス技術などを学ぶ「ヤマハ・テクニカル・アカデミー教育センター」。ここで生徒の皆さんはお揃いのブルーのつなぎに着替え、まさに新米サービスマンとなってエンジン分解と組み立てにチャレンジ! エンジンの仕組みやバイクが走る原理、お客さまのバイクを扱う上での心得えなどを学んでもらいました。
最初の座学では、当社についての基礎知識とエンジンの構造や動力を生み出す仕組みについて学ぶと、早速、実践に移り、4サイクル・単気筒エンジンとの格闘がスタート! 工具の使い方やエンジンを構成する各パーツとそれが担う役割や工夫、お客さまから預かった車両を扱う上での心構えなどを学びながら分解していきました。
午前中に分解を終えると、従業員と一緒に食堂で昼食をとった後は組み立てです。最難関となったカムチェーンの取り付けでは、指導員と一緒に悪戦苦闘しながらも全チームが組み上げました。最後は自分たちが組み上げたエンジンを車両に搭載。それぞれキックスタートでのエンジン始動に初挑戦し、各車両とも無事にエンジンがかかり、1日を終了しました。
当初は工具の使い方もわからず、緊張して不安げだった皆さんも、各チームが協力しながら、分解、組み立て、搭載、エンジン始動とこなしていくたびに、心なしか逞しくなったように見えました。
職業体験の終了後は、長時間の実習に疲れが見えたものの、モノづくりの「難しさ」「楽しさ」、仕事に向き合う上での「責任感」を感じつつ、将来の職業について考える機会になったようで、とても有意義な時間を過ごすことができたようです。
参加者のコメント
- 「エンジンの仕組みも知らなかったし、工具の使い方も知らないし、学校の勉強よりも難しいし、大変だなって。たけど、ヤマハ発動機の皆さんも優しかったこともあり、学校の勉強よりも、エンジン分解や組み立ての方が実践的でいいなって思えたし、楽しい気持ちの方が強かったです!」
- 「特に電車ですが、乗り物が好きなのでヤマハ発動機を選びました。初めてのことばかりで難しいなと感じました。将来の目標としては電車関係の仕事につきたいと考えているので、今回、エンジンの分解・組み立てを体験できたことはよかったし、難しいけど慣れたらどんどんできるようになり、整備士という仕事もいいなと思いました」
- 「最初は、失敗してみんなに迷惑をかけないか心配でした。でもやってみると、丁寧に説明してくれ、サポートもついてくれてとてもやりやすかったです。また道具を丁寧に使うことや、エンジンを傷つけないように配慮するなど、モノづくりのプロという感じで感動したし、達成感もあってめちゃくちゃ嬉しかったので、もっとやってみたいという気持ちになりました」
- 「エンジンの分解と組み立てはわからないことばかりでしたが、ヤマハの皆さんは親切で常に話しかけてくれてリラックスできたし、僕たちが理解できるようにたくさん準備してくれたことも伝わってきて嬉しかったです。将来についてはまだ決まったものはありませんが、モノづくりや設計もいいなと思ったし、英語も勉強しておきたいと思いました」
- 「バイクや車、エンジンに興味があり、大人になったら自動車関係の仕事につきたと思っています。今回、初めてこうした場所に立って緊張や不安もあったし、実際に体験することで、モノづくりの仕事の大変さを知ることができました。でも今は、もっといろんなことを知りたいなという気持ちになったし、将来の参考にもなって、ヤマハ発動機も目指すべき会社の候補になりました」
- 「日頃はゲームが好きでよくやっていますが、今日は実際に工具を使っての体験でしたが、予想以上にたくさんの部品が使われていて難しいのですが、それ以上に新しい楽しさに出会うことができました。将来は動物の専門学校に行ってバードスタッフになりたいと考えていますが、今日いろいろと話を聞き体験して、ヤマハ発動機で働くのもいいなと思いました」
指導員のコメント
- 「ヤマハ発動機はバイクなどを設計して作っているというイメージがあると思いますが、皆さんに楽しく安全に使ってもらうための“サービス”という仕事もあることが伝わるといいなと思いながら進めていきました。生徒たちは当初、ネジを緩めるという作業ですら恐る恐るでしたが、うまくできることで笑顔を見せてくれたし、完成車を前に目を輝かせ、スイッチを入れ、エンジンをかけてアクセルを開けるという動作に感動してくれていました。これは自分がヤマハ発動機に入社しようと思った原点ですが、きっと生徒たちにもバイクに触れる楽しさを感じてもらえたはずです。
また今の仕事は、従業員や販売店の皆さんのためのものばかりですが、これからの未来である生徒の皆さんためにというのはなかなかない機会でよかったし、地元の子どもたちにヤマハ発動機を身近に感じてもらいつつ、乗り物を作る、直すという仕事に興味を持ってもらえるのはすごく嬉しいことだと感じました」