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通天閣本通商店街がフィールドに!? 黒山健一選手が「City Trial Japan 2018 in OSAKA」で大観衆を沸かす!

2018年4月27日

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 アジア初開催となる市街地トライアル「City Trial Japan 2018 in OSAKA」(CTJ)が4月21日(土)、大阪市浪速区の新世界・通天閣本通商店街で行われ、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの黒山健一選手が「TYS250Fi」に乗り2位を獲得するとともに、離れ業で観客を熱狂させた。

 このイベントは全日本トライアル国際A級スーパークラスの藤原慎也選手(ガスガス)が実行委員長となり「アジア初のシティトライアルを大阪に! むっちゃカッコええもん見せましょう!」と呼びかけ、黒山選手をはじめこれに賛同したIAスーパーに参戦する15名のライダーが集合。さらに大阪観光局が後援、MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)が競技として承認。バイクがとんでもない障害物をクリアしていくトライアルの魅力を、トライアルを見たことがない人々に伝えたいという皆の強い想いを集結して実現したイベントだ。

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 会場もとんでもない場所が選ばれた。大阪・浪速区のシンボル「通天閣」のすぐそばにある通天閣本通商店街。1台分の車が通れるほどの道路に、約150mにわたり3つの人工的セクション(採点区間)が用意された。観客は、そのセクションの両側にあるアーケードの軒下からまさに「目と鼻の先」で観戦する。もともと身近で観戦できるトライアルを「より間近で見てもらおう」「山の中まで見に来てもらうのではなく、こちらから見せに行こう」という新たな試みだ。

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 競技はまずスピードレーンというセクションで、タワーの上から2名1組でスタートし、数々の障害物を越えて再び戻ってくるその速さで予選のスタート順を決めた。予選は前に走ったライダーのラインや失敗などを参考にできるため、スタート順は後になるほど有利になる。このスピードレーンで黒山選手は障害物に引っかかってしまい苦戦、15名中・14番手となった。

 しかし、丸太などが組み合わされたセクションと、高さが異なる大きな四角い台が連続する2つのセクションで行われた予選で黒山選手は3番手とし決勝進出。その決勝には、予選上位6選手名と敗者復活戦から勝ち上がった2名を加えた計8名が出場した。

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 決勝は、予選で走った2つのセクションを往復する4セクション。持ち時間は5分間とし、同点の場合は残り時間が多い者、つまりより短い時間で走破した者が上位となる。結果は減点0の小川友幸選手(ホンダ)が優勝、黒山選手は小川毅士選手(ベータ)と同点の減点3となったが、タイムで黒山選手が34秒早かったことにより2位を獲得した。

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 この決勝で、観客を最も沸かせたのは黒山選手だった。大きな四角い台を連続して越えるセクションには、高さ約1mの台と高さ約2mの台が3mの間隔で設置されたポイントがあった。このセクション最大の見どころを、他のライダー全員がいったん地面に降りていたのだが… 黒山選手はなんと観客に向かって「飛ぶよー!」と宣言。「まさか、本当に飛ぶのか?」と大観衆がどよめく中、助走のできない狭い台の上からジャンプすると、軽快なエンジン音とともに空中に舞い上がり、見事に台の上に着地! 「ウォーすごい」「ウソやん、マジかあ」「心臓止まるわぁ」と人々が大興奮する中、さらに次の離れた台までも飛んでみせ、トライアルの迫力、プロライダーの技術で人々を熱狂させたのだ。

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 「レースではありますが、いかにトライアルを知ってもらうかというイベント。順位にこだわるイベントではないですし、みなが同じでは面白くないですから!」と黒山選手。まさに「オンリーワン」の大ジャンプを連発して観客の心をわしづかみにした。

 「ここまで5年かかったけれどようやく夢が叶った。世界で戦える実力のあるIAスーパーのライダーたちが参加してくれ、会場がひとつになって最高に盛り上がったことに感謝したいし、山から街に出て、一般の方にトライアルを知ってもらえてうれしい。もっともっと発信していきたいし、今後もぜひ開催したい」という実行委員長の藤原選手を、競技終了後に黒山選手ら全員で高々と胴上げし大会を締めくくった。

 このレースの模様は後日、テレビのワイドショーなどでも取り上げられ、さらに多くの方が知ることとなった。CTJが初開催されたこの日、モーターサイクルスポーツの新たな可能性が広がったのだった。


「City Trial Japan 2018 in OSAKA」決勝戦結果


順位 ライダー マシン 減点 クリーン 残り時間
1 小川友幸 ホンダ 0 4 2分07秒
2 黒山健一 ヤマハ 3 3 1分58秒
3 小川毅士 ベータ 3 3 1分24秒
4 氏川政哉 ガスガス 5 3 1分30秒
5 柴田暁 ベルティゴ 7 2 2分25秒
6 野本佳章 ベータ 7 1 47秒
7 野崎史高 ヤマハ 10 2 1分34秒
8 吉良祐哉 TRRS 20 0 2分40秒
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