本文へ進みます

ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

サイト内検索

詳細本文

レース関連リリース以外のヤマハレース情報をご覧いただけます。



V・ロッシチーフメカニック J・バージェスインタビュー 2005年3月17日

 ゴロワーズ・ヤマハ・チーム、バレンティーノ・ロッシのチーフメカニックを務めるジェレミー・バージェスさんに、昨年の振返り、そして今シーズンに向けての思いを語っていただいた。


Q:まず始めに、昨シーズンのYZR-M1の印象を聞かせてください。

「2004年1月、バレンティーノ・ロッシの初走行を見た時には、確かにマシンは改良されていたが、正直課題も見つかった。しかし、2003年の暮れに古沢政生氏(MC事業本部技術統括部)とのミーティングで、ヤマハがバレンティーノの要望にできるだけ応える意志を持っていることを確認していたから、その課題に対して不安はまったくなかったよ。現にヤマハとの作業開始直後から、テストのたびにマシンの改良を重ね、その結果、バルセロナで行われた最初のIRTAテストで最速ラップを記録することができたんだ。それから僕たちはヘレス(スペイン)へ移動し、南アフリカでの開幕戦に向かっていった。南アフリカでは、みなの努力が実を結び、どの予選でも好成績を収めることができたし、ついには優勝することが出来たのさ。
このことは、チーム全体にとっても、ヤマハにとっても大きなプラスになったよ。さらにこの優勝から、マシンの力を100%出し切れるライダーがいることを全員が認識することになった。それが04、05年に好成績を収めたいというヤマハの高いモチベーションと強い願望になったんだ。長期間優勝から遠ざかっていたけど、エンジングループも全員勝てる見込みがあることを確信したよ。みな本当によく頑張った。バレンティーノも、技術グループ、車体グループそれからエンジングループに必要な情報を提供してくれ、僕たちはどんどんマシンを改良していくことができたんだ。」


Q:今シーズン、セパンで数回行ったテストの印象を聞かせてください。

2005.01.25 セパンテスト
(マレーシア)

「 まず、05年のYZR-M1は好調だ! 04年中、車体グループとエンジングループに寄せられたバレンティーノの意見をもとに開発され、これらの情報を05年M1に取り入れている。エンジングループは、馬力の面だけではなく、燃料タンク容量が24リットルから22リットルに変更になることへの対応として燃費向上にも挑戦した。他にも色々なことを考慮することが必要だったよ。ただ、04年シーズン最終戦直後に行ったバレンシアのテストでは、04年のマシンに匹敵するタイムを出すことができたんだ。この結果、先行きが明るいことがはっきりした。
その後セパンで、04年11月と05年1月にテストを行ったが、YZR-M1のポテンシャルも高く、セパンがマシンのハンドリングやマシンパワーを見極めるのに適していたのでテストは順調に進み、ともにいい成果を得ることができた。ただ、11月のテストはハードなシーズンを終えてチーム全員が少し疲れていたと思うよ。
今年は昨年に比べて開幕まで時間があり、マシン開発はもとより、このセパンを含めここまで十分にテストを行うことができた。そういう意味では昨年よりも入念な準備をして緒戦に臨めると思うよ。」


Q:最後の質問になります。ヤマハが目指すのはバレンティーノによる2年連続チャンピオンとコンストラクターチャンピオンですが、今シーズンのジェレミーさんの目指すものは何ですか。今考えていることを教えてください。

2005.01.25 セパンテスト
(マレーシア)

「 基本的に僕の意識はまずグランプリ緒戦に向いている。そこに標準を合わせチャレンジし、勝つことだ。でも僕たちが目指すのは常に勝利へ挑戦することにある。だからたとえ勝てないとしても、全レースで100%の力を出せるように、マシン、タイヤ、その他すべてのものをその時の最高のものに仕上げる。そうすれば次に勝つために必要な答えが見えてくるんだ。
また、今年は17戦が組まれ、通常より長いシーズンになるから、いろいろな国にも行くことになる。特にアメリカや中国の新しいサーキットにも挑戦することにもなるから、僕たちはこれらの難関を克服していかないとね。一方で移動も多くなるのでスタッフの健康状態に注意し、油断せずに準備をしていかなければならないな。もちろんライダーもね。
バレンティーノは本当に強い選手だよ。強靱な精神力とすばらしい技術を持っている。彼の要望通りのマシンを実現できればチームとして向かうところ敵なしさ。」


ページ
先頭へ