本文へ進みます

ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

サイト内検索

詳細本文

レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

ヤマハチーム、バレンシアテスト レポート 2003年1月30日
バレンシア/スペイン 2003年1月28日

 1月25日から27日までの3日間にわたりスペインのバレンシア・サーキットでテストを行ったヤマハ・ファクトリー・チームは、多くの成果をあげ、また今後のさらなるマシン開発にむけて準備を整えている。


チェカ選手が新記録を達成

 フォルトゥナ・ヤマハ・チームは27日、3日間のテストで得た多くの収穫を得た。今回、カルロス・チェカはシャシー・セッティングと新たなフュエルインジェクション・システムのテストに取り組み、3日間の合計で186ラップを走行。ラップタイムでは昨年11月バレンシアGPでの自己タイムをほぼ1秒上回る1分32秒9を記録した。これはかつてのチームメイト、マックス・ビアッジが持つ公式最速記録(1分33秒211)をも上回る満足できるタイムだ。

 またチームメイトのマルコ・メランドリは前回に引き続き新しいマシンに慣れることをおもな目的にしたが、自ら納得できるレベルには到達できなかった。とくにタイトコーナーでのブレーキングで思うような感触を得られなかった。メランドリは合計202ラップの走行でベストタイムは1分34秒7。

 「今回の目標はシャシー・セッティングを含めいろいろな箇所の改善と、フュエルインジェクション・システムのテストだった」と語るのはチェカ。「いずれもまだ課題はあるが、タイムでは去年の記録を大きく上回ることができたので満足している。今、最も重要なのは、開幕戦に照準を合わせて正しい方向を見定めること、そして確実に進むことだ。今回は十分に高いレベルで乗ることが出来たし周回数も非常に多い。しかも次に何をするべきかという方向性をつかむこともできた」

 一方、自らのパフォーマンスに満足できなかったメランドリだが、次のテストに向けて次のように希望を語った。「今回はマイナートラブルなどもあり納得のいく結果にはならなかった。そのような状況で周回数は十分に多かったものの、何度もピットインしなければならずタイムの更新には至らなかった。マシンの感触としては、とくにフロント・ブレーキのフィーリングに慣れておらず、これからチームのみんなと僕のスタイルに合った解決法を考えていかなければならない。もう一度ここでテスト出来るといいけれど……」

 チーム監督のダビデ・ブリビオは今回の全体的な成果を評価している。「収穫は大きかったと思う。とくにミシュラン・タイヤのテストでは彼らの仕事に非常に満足している。シャシー・セットアップ、フュエルインジェクションともにまだ課題はあるが、その分の時間もまだ残っている。カルロスは良い感じで乗ることが出来て自己記録を更新。メランドリは新しいバイクに慣れるためにも様々なタイヤやセッティングを試し様々な問題にもぶつかったが、開幕までまだ時間はある。前回のヘレスが雨で中止になった分、2月21日から3日間、IRTAテストに参加することを検討中だ」


バロス選手、中野選手も順調にテストを消化

 ゴロワーズ・ヤマハ・チームのA.バロスは、昨シーズン終盤に見せた好調ぶりをそのままに1分32秒8の好タイムを記録。これは昨年の自己記録を1秒上回るもので、またM.ビアッジが持つ公式ベストラップの1分33秒211よりもコンマ5秒速いタイムだ。前回のヘレスに比べ好天候のコンディションに恵まれたこともあり、バロスはタイヤおよびシャシーセッティングに思う存分、気持ちを集中して取り組んだ。
 チームメイトのO.ジャックは、以前の骨折の際に埋め込んでいたピンを取り除く出術を受けたばかりで、傷の回復のために今回はテストをキャンセル、2月に予定されているIRTAテストに照準を合わせている。

 ゴロワーズ・ヤマハ・チームの監督、エルベ・ポンシャラルは「前回のへレスは思うようなテストが出来ず悔いの残るものだったが、今回は状況がまったく異なり十分に成果を得ることが出来た。バロスの好タイムはそれ自体素晴らしいが、それより好タイムが安定して出せたことが嬉しい。彼は短期間でM1を乗りこなし、またチームにもあっという間に溶け込んだ。このことも、これからのシーズンに良い影響をもたらすはずだ。03シーズンで非常に重要になるのがタイヤだと思っているが、今回、我々はその部分にとくに力を入れてテストした。そしてミシュランが我々を成功に導いてくれることを確信した」とコメントした。

 ダンティーン・ヤマハの中野真矢もまた、3日間のスケジュールのほとんどをタイヤ・テストおよびレース距離での走行練習に当て、その結果として1分33秒7のタイムを記録した。「今回はいろいろなトライが出来て良かった。シャシー・セッティングもいくつか試し、次のIRTAテストに向けての準備も整った」とコメントした。



ラップタイム (3日間の最高記録)
アレックス・バロス ゴロワーズ・ヤマハ・チーム 1'32.8
カルロス・チェカ フォルトゥナ・ヤマハ・チーム 1'32.9
中野真矢 ダンティーン・ヤマハ 1'33.7
マルコ・メランドリ フォルトゥナ・ヤマハ・チーム 1'34.7

ページ
先頭へ