ヤマハ発動機株式会社では、主にスポーツフィッシングに対応するニューモデルとして「BAYSPORTS 21」を開発し、2005年4月1日より新発売します。
「BAYSPORTS 21」は、艇体に一体成型三重構造「FOAMAP(フォアマップ)」を採用し、最高レベルの不沈性“Super Float”(スーパーフロート)を目指したフィッシングボート。万が一、艇体が開孔し浸水しても、自走で航行できるほどの充分な浮力を確保し、三重構造のため艇体が波を叩く音を抑えるなど快適性を実現しました。また、大人4名での釣りを可能とする広いデッキスペースや、大容量の物入れ、イケス、燃料タンクなどの充実により、フィッシングボートとしての機能性を高めています。
当社では2月10日(木)から13日(日)までの4日間、千葉市の幕張メッセで開催される第44回東京国際ボートショー(主催:社団法人 日本舟艇工業会)のヤマハブースに「BAYSPORTS 21」を展示します。
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ヤマハ「BAYSPORTS 21」 |
名称 |
ヤマハ「BAYSPORTS 21」 |
発売日 |
2005年4月1日 |
販売計画 |
200隻/初年度 |
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「BAYSPORTS 21」は、主にシーバス(スズキ)を対象としたキャスティング(ルアーによる投げ釣り)やジギング(メタルジグを使用した釣り)などのスポーツフィッシングを目的としながら、一般の底釣りや流し釣りにも十分に対応するフィッシングボートとして開発したものです。
シーバスフィッシングは、湾内で楽しめる豪快なスポーツフィッシングとして都市部に多くの愛好者を抱えています。また、ここ数年においては、淡水域で楽しむバス・フィッシングの愛好者がフィールドを海へと換え、ジギングなどスポーツフィッシングを楽しむケースも多く見受けられます。こうした背景を受けて、「BAYSPORTS 21」はこれらのスポーツフィッシングに適した機能と装備を充実させ、新たに海でスポーツフィッシングを楽しもうとする新規層や、従来艇でのスポーツフィッシングに満足できない既存オーナーをターゲットとして新たに開発しました。
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最高レベルの不沈性 “Super Float”を実現
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スタイリッシュな外観デザインに、高密度ウレタンとFRPによる一体成型三重構造「FOAMAP」を採用。最高レベルの不沈性 “Super Float”を実現し「安心感」を提供します。また、剛性が高いことから振動を抑え、ウレタン発泡体を充填した三重構造のため波がハル(艇体)を叩く音が伝わりにくいなど、快適性を提供します。
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「W.T.B.」による風流れ抑止性能と乗り心地の向上
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船底部にキールをつまみ出した形状の大型スケグ「W.T.B.」(ウェーブスラスターブレード)を採用。横方向への動きに対して水中下の抵抗を生み出すことで、風流れ抑止性能を大きく向上させ、フィッシングのポイントから流されにくくし、キャスティングやジギングを優位に楽しむことができます。同時にスムーズな着水感、波切り感が得られるなど乗り心地も向上させました。
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使いやすくスポーツフィッシングに適した船型
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YF-21CCと比較し、チャインの幅を100mm広げることで横安定性を向上させ、立ったままでのキャスティングやジギングなどスポーツフィッシングを容易にしました。
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幅広いエンジンバリエーションをラインナップ
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最大で4ストローク船外機F115(115馬力)を搭載可能とし、スムーズなポイント移動に十分なパワーとスピード性能を確保しています。またF60、F90のパッケージを用意し、用途やフィッシング・エリアによる搭載エンジンの選択肢を広げました。
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スポーツフィッシングに適した機能性
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「FOAMAP」採用の特長として船首部の甲板が不要となり、安心してキャスティングできるバウステップ(船首部ステップ)を確保。広いアフトデッキ(後部デッキ)に加え、125リットルの大型イケス、床下の物入れ(オプション)、110リットルの大容量燃料タンクなどを確保しました。また、ロッドホルダーの取り付けができるオープンガンネルを採用しています。さらにコンソール内にはトイレの設置が可能です。
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釣り機能を充実させる豊富なオプション
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バウ(船首)にエレキモーターを取り付けるスペースを確保したほか、Tバールーフやロッドホルダー、マリントイレなど、釣り機能や居住性をいっそう高め、またスタイリッシュなシーバスフィッシングを演出するオプション品を豊富に用意しました。
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仕 様 |
BAYSPORTS 21 |
搭載エンジン |
F60 |
F90 |
F115 |
全 長 |
6.38m |
全 幅 |
2.35m |
全深さ |
1.16m |
艇体質量 |
840kg |
860kg |
860kg |
完成質量 |
965kg |
1,038kg |
1,058kg |
定 員 |
6名 |
エンジン出力 |
44.1kW (60ps) |
66.2kW (90ps) |
84.6kW (115ps) |
最大保証馬力 |
84.6kW (115ps) |
燃料タンク容量 |
24L |
110L |
110L |
航行区域 |
限定沿海 |
価 格(円) |
2,457,840 |
3,014,970 |
3,197,985 |
※記載した価格はメーカー希望小売価格(艇体・エンジン+限定沿海セット価格、消費税込)
BAYSPORTS 21 F60
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2,457,840円
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(本体価格¥2,150,000+法定安全備品他価格¥190,800)・消費税¥117,040
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BAYSPORTS 21 F90
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3,014,970円
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(本体価格¥2,660,000+法定安全備品他価格¥211,400)・消費税¥143,570
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BAYSPORTS 21 F115
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3,197,985円
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(本体価格¥2,834,000+法定安全備品他価格¥211,700)・消費税¥152,285
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●法定安全備品類他の価格には、エンジン関係諸費用・法定安全備品類・進水諸経費などを含み、オプション・検査登録関係諸費用などは含まれておりません。
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ヤマハ発動機株式会社では、2004年2月の東京国際ボートショーにおいて一体成型三重構造「FOAMAP」を発表、製品化し、同年4月より「BAYSPORTS 16」を発売しました。また、このほど同様に「FOAMAP」を採用し、最高レベルの不沈性を実現する“Super Float”(スーパーフロート)・フィッシングボート「BAYSPORTS 21」を開発、新発売しました。今後も当社の舟艇技術の核として“Super Float”「FOAMAP」を採用し、製品開発を進めます。
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「安心」「快適」「便利」を提供
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艇体に穴をあけての実験走行
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「FOAMAP」は、FRP積層板の間に高圧でウレタンを注入して一体成型した三重構造で、通常のFRP単板構造やサンドイッチ構造に比べ、不沈性と剛性の面で高レベルの特性を発揮、ユーザーに「安心」「快適」「便利」を提供する新たな工法として2004年より一部モデルに取り入れました。
浮力については、今回発売する「BAYSPORTS 21」の場合、従来の同スケールモデルに比べ約2倍の浮力を有しています。剛性にも優れているため、艇体に傷が付きにくくなっていますが、万が一、艇体の一部が開孔し浸水しても、安定した自走による帰港が可能なほどの浮力を有しています。
「快適」の面では、ウレタン発泡体が充填されているため、波を叩く音が伝わりにくくなっています。また断熱性もあり、船内に快適な居住性を提供できます。「便利」の面では構造材が不要となるため、余裕の空間が生まれ、物入れやイケス、また居住空間など充分に当てることができます。
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専用に開発した材料と精密な構造解析 |
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「FOAMAP」は、デッキの下部全体にウレタン発泡体を充填する方法を避け、FRPの外皮と内皮で作られる厚みを可能な限り薄くすることで、船内の有効空間を大きく確保しました。
必要以上にウレタン発泡体を増やし強度を高めるのではなく、構造解析と強度試験を繰り返し、最高レベルの浮力を実現させながら、剛健な船体強度を確保。同時に適正な船体重量、居住空間、有効なスペースを確保しながら、使いやすいボートとしての完成度を高めることを目指しました。
使用したウレタン発泡体はボートの構造体として新開発したもので、接着強度や引っ張り強度などに優れた特性があります。
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環境への配慮
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「FOAMAP」は、ハルの製造工程で補強部材接着工程などを大幅に省略できることなどから、製造工程上発生する環境有害物質(VOC)を削減しました。低スチレンのゲルコートの導入と併せ、地球環境の面においても成果を得ています。また作業時のサンディングによる粉塵の減少など、作業環境の改善にも効果があります。
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