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平成13年3月期・本決算の概要について

2001年05月17日発表

業績(連結・単独)について

連結では、売上は過去最高、利益は円高などで減少

 当社の平成13年3月期・本決算は、連結売上高が前期比0.8%増の8,841億円と、2年連続で過去最高を更新しましたが、営業利益は、円高による為替影響を大きく受けたことにより前期比14.7%減の318億円、経常利益は同17.3%減の251億円となりました。

 売上が過去最高を更新した要因は、事業別では、二輪車事業、マリン事業、特機事業に加えIM事業(産業用ロボット)が売上を伸長し、GHP(ガスヒートポンプ)事業撤退などによる売上の減少をカバーしたことによります。特に、商品では、スポーツやアメリカンなどの大型二輪車、環境対応エンジンが充実した船外機、北米にて需要が拡大したATV(四輪バギー車)、電子部品をプリント基板に装着する表面実装機などの販売が好調でした。

 また、地域別では、景気低迷の国内、ユーロ安の影響を受けた欧州、台湾子会社の決算期変更などに伴うアジアが減収となったものの、二輪車・船外機・ATVを主力商品とする北米地域が大きく売上を伸長させました。これにより、連結での海外売上比率は79.1%となりました。なお、北米子会社の売上は過去最高を更新するとともに、欧州子会社の売上は外貨ベースで前期比12%(二輪車だけでは同15%増)の増加となりました。

 利益面では、販売管理費の削減や原価低減に努めましたが、為替レートが、USドルで前期比4円、ユーロで同19円の円高であり、合計で268億円の為替影響を受けたことにより、営業利益は前期比55億円、経常利益は同52億円の減少となりました。
 また、当期純利益は、為替影響に加え、退職給付債務の積立不足額を2年で償却すべく、当期にその2分の1にあたる82億円を特別損失として計上したことにより、前期比31.4%減の76億円と2年ぶりの減益となりました。なお、連結子会社数は84社(前期比5社増)、持分法適用会社数は44社(前期比8社増)です。


単独では、売上は微減、利益は減少

 単独売上高は、二輪車・マリン・特機・IMの各事業の売上増が、GHP事業撤退による売上減少や為替の影響などがあり、前期比0.3%下回る5,903億円となりました。
 特に、国内二輪車は、TW200やマジェスティー250など軽二輪車の販売増加により前期比7.9%増と、7年ぶりに前期を上回った事に加え、IM事業の売上高が、前期比35.3%増の327億円と過去最高を達成した事が特徴です。なお、経常利益は、為替影響が179億円あり、前期比7.8%減の114億円となりました。
これにより、単独経営成績は、7年ぶりの減収・2年ぶりの減益(経常利益ベース)となります。



「成果重視の新たな価値観」に基づく社内改革・事業構造改革を、本年度より本格的に実施

 当社は、1999年度よりの3ヶ年中期経営計画において、「為替変動に強い企業体質の構築」、「1ドル(1ユーロ)=100円」で「連結売上高1兆円・経常利益率5%」等の実現を目指す経営指針を打ち出し、様々な構造改革を推進してきました。しかし、米国の景気後退に伴う世界経済の停滞感や中国メーカーの台頭など、益々厳しさを増す経営環境の変化のなかで当社が勝ち残りを目指すために、さらなる改革として、本年度より、「成果重視の新たな価値観」に基づく社内改革および事業構造改革を実施して参ります。


「利益追求志向」の考え方を経営の中心に据えた社内改革を推進

 当社は、「利益追求志向」を経営の中心に据えた社内改革を推進していきます。その達成に向け、社員の意識改革を促がすための「ヤマハバリュー21」を行動指針や評価基準とし、成果主義の徹底を図るための「連結事業評価」や、信償必罰と人材育成を柱とした「人事制度」も整備していく方針です。
 また、経営の意思決定の迅速化に向けた執行役員制度の導入など「取締役会の改革」の推進、連結経営を重視した「経営形態」の検討など、コーポレートガバナンスの在り方を見直すとともに、企業価値の更なる向上を目指した「ブランド゙戦略」を検討していきます。これらの社内改革を推進することで、これまでの改革スピードをさらに向上させ、成果を確実なものとしていきます。


基幹事業である二輪車の事業構造改革を実施

 二輪車事業は、創業以来、当社企業活動の中核を成す事業であり、平成13年3月期の当社連結売上高においても50.1%を占める基幹事業です。当社は、二輪車事業の更なる競争力強化を図るために、21世紀の事業課題に迅速に対応できる事業構造の改革に取組み、今月より、新たな組織体制でスタートしました。
 新組織は、これまでの製造・購買・技術・販売などの縦割りの体制をあらため、グローバルに良いものを安くスピーディーに開発・製造する「ものづくり改革」と、連結事業経営責任とともに事業収益性の向上など「連結視点でのSCM(サプライチェーンマネイジメント)改革」に本格的に取組める組織体制とし、21世紀の事業課題である、コスト構造改革と連結視点での効率的な事業運営を目指していきます。



次期の連結業績は、売上高・経常利益ともに過去最高

 平成14年3月期の連結業績は、売上高9,400億円、営業利益420億円、経常利益350億円、当期純利益120億円、単独業績は、売上高5,800億円、営業利益90億円、経常利益135億円、当期純利益40億円の見通しです。
 なお、通期の為替レートは、1ドル116円(9円の円安)、1ユーロ105円(8円の円安)の設定です。

 

平成13年3月期決算短信の参考資料

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2001年3月期決算参考資料
(12KB)

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