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ステファン・エバーツコラム「Dear fans」

ロッシ&エドワーズインタビュー 2006年1月31日
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 2006年シーズンに向け、新しいスタートを切ったV・ロッシとC・エドワーズに、元GPライダー上田昇氏がインタビュー。2005年シーズンの振返り、YZR-M1について、そして2006年シーズンに向けての決意を二人が語ります。

 

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上田昇:2005年はヤマハ創立50周年ということで、非常に重要な年でした。そしてご存じの通り、ヤマハは三冠を獲得。ロッシはライダーズチャンピオンを取ったし、君たちの活躍でメーカー・チーム各タイトルも獲得できた。今年は二人とも本当に大活躍だったね。
そこで最初に聞きたいんだけど、2005年はどんな年だった?

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バレンティーノ・ロッシ:もちろん素晴らしい年だったよ、大変だったけどね。特に初期はバイクのセッティングに問題があってね。でもこの問題を解決してからは、たくさん勝利を獲得できたし、いいレースができたね。だから、今年は思い出深い年だった。もてぎではクラッシュしてしまったけど、他は全レースで表彰台に立つことができ、11勝してチャンピオンを獲得できた。素晴らしい、最高の年だったよ。バイクも去年より戦闘力が上がった。確かにセッティングが大変なときもあったけど、結果的にはとても速く走れたからね。

上田:11勝で思い出したけど、125ccクラスのレースでも11勝したよね。

ロッシ:そう。1997年と2001年、それから2002年にも11勝したよ。

上田:いつかはその記録を破らないとね。

ロッシ:うん。今年12勝のチャンスだったけど、シーズンの終盤でいろいろトラブルがあって11勝にとどまってしまったんだ。

上田:ありがとう、バレンティーノ。コーリンは今年どうだった?

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コーリン・エドワーズ:僕も似ているね。当初はセッティングに時間がかかった。そして僕は、良いと思っていたベースセッティングで長く乗り過ぎたと思っているんだ。シーズンのほとんどをそのセッティングで走ったからね。上手くいったコースもあるけど、明らかに上手くいかなかったコースもあった。とにかく、シーズンの終わりを迎える頃、僕としてはバレンティーノのセッティングの方向性に合わせようと決めたんだ。つまり基本的には、僕のライディングスタイル全般をもう一度見直す必要があったし、他にもいろいろやってみた。
今は良い感じだけど、今年は概して勉強の年だった。このバイクのセッティングでベースとなるのは何なのかを理解し、来年に繋げるための大切な年だったんだ。でも、いくつか良い結果も残した。ラグナセカはすごく良いホームレースだった。これは本当に嬉しかったよ。他にも良いレースはあったけどハードだった。正直言って今年はずっとハードだったんだ。苦労したよ。

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上田:今のコーリンの話で思い出したよ。先日、最終戦のバレンシアでのレース後にM1に乗る機会があり、たった3周だけどバレンティーノのマシンで走ったんだ。正直言って、3周でマシンを理解するのは難しい。でも、そのマシンには確かに、何か感じるものがあった。僕がMotoGPマシンに試乗するのは、これが3回目。昨年、バレンシアのレース後、中野選手のカワサキを試したのが最初で、今年のもてぎではバロス選手のホンダに試乗したんだ。バレンティーノのマシンに試乗して言えるのは、僕のラップタイムでは乗るのがすごく楽だということ。つまり、コントロールしやすいマシンなんだ、パワーデリバリーという点でね。フロントのトラクションは十分だった。ということは、ラップを重ねる度に更に攻めていくことができるんだ。リアにも十分なトラクションを感じたよ。
そこでマシンについて聞かせてもらいたいんだけど、今年のM1はどうだった?

ロッシ:僕からすれば、2004年から比べるとすごく性能が良くなった。第一に、エンジンが速くなった。これは大事なことなんだ。今はパワーも良いし、加速性も良い。
2004年と比べ、バイクの安定性も向上している。ハンドリングが良好で、コーナーでの切りかえしが楽で反応も良いという優位な点があった。これはもちろんラップタイムに影響するんだ。

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あと、パワーデリバリーも非常にスムーズだね。全開ではなくスローで走るなら、普通のロードバイクみたいに簡単だと思うよ。ただ問題は、M1はセッティングがシビアなことなんだ。良いセッティングに辿り着くためには今年はずいぶん格闘したよ。特にコーナーからコーナーを繋ぐときのブレーキング(のセッティング)が難しかったね。そこで速くなければ、つまりその点で100%でなければ、コーナーに入るときに大きな安定性の問題が生じてしまう。ベストなセッティングを煮詰めるのは、すごく難しいことなんだ。それで上手くいけば調子よく走れるし、僕もハッピーだよ。でも次のモデルではもっと楽にセッティングできるようにしたいね。

上田:なるほど。では、コーリンはM1をどう思う? スーパーバイクでの経験も豊富だけど。

エドワーズ:そうだね、僕の場合これまでスーパーバイクに長い間乗り過ぎてきたのが問題だったんだ。僕のスタイルはスーパーバイクのスタイルで、限界までずっと強くブレーキをかけ、コーナーに進入し、それでコーナーリングスピードを落とし、そこからフルスロットル、というもの。一年のほとんど、この自分のスタイルを貫き通してしまったんだ。それでトラクションに問題があった。ずっと「ノー・トラクション、ノー・トラクション!」と言っていたよ。バレンティーノに「トラクションはどう?」と聞くと、いつも「僕のトラクションは良好だよ!」と答えるんだ。もう「俺の何がいけないんだ!?」って感じだったよ。

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それで一年ずっとトラクションのことで格闘さ。何かがおかしいと感じたんだ。レースでは5、6周後にノー・トラクションとなって、あとは消耗したタイヤで、ただそのポジションをキープするだけなんだ。悪かったのは僕のライディングスタイルだった。今年は上手くいかなかった。セッティングも完璧じゃなかった。僕らは冒険もせず、シーズン終盤まで同じ基本セッティングを使っていたんだ。M1に話を戻すと、たとえマシンにパワーがあっても、乗るのにイージーであるべきなんだ。イージーでスムーズだとバイクに乗るのに格闘せずに済む。するとますますイージーになる。それが2006年に向けて僕らが目指すM1なんだ。バイクに乗って、調子良く、スムーズで落ち着いて走れれば、それが最もイージーな状態だ。これこそが、僕らが目指すものなんだ。

上田:では最後の質問。今年は二人とも素晴らしい成績を収めたけど、次のステップ、次のターゲットを教えてくれないか。

ロッシ:僕らチームにとって、来年のターゲットはまったく今年と同じだよ。どのレースでもミスなく表彰台を目指して闘って、できるだけたくさん勝つようトライすること。もちろんチャンピオンを目指してね。いつだって僕らはゼロからスタートするんだ。今年はシーズン初めに大きくリードし、早い段階で優勝が決まったけど、来年は新しいライバル、それも若くて元気な強いライダーが出てくるだろうからもっと厳しくなるだろうね。勝利を収めるのは常に大変なことだけど、ターゲットは勝利だね。

エドワーズ:僕のターゲットは(Valentinoより)もっと厳しいもの。でもチームとして、ライダー・チーム・メーカーのタイトルを狙うよ。今シーズン中、何度かヤマハが1・2位を狙える機会があったのに実現はしなかった。シーズンを通じて、少なくとも1レース、ヤマハで1・2位を獲得して見せたかったね。来年は、とにかくコンスタントで良い走りをしたいんだ。僕には、コンスタントで良い走りをすることが一番必要なんだ。コンスタントに毎回いい結果を出し、7・8位のフィニッシュをなくすこと。そして、トップ3・4位へと着実に上っていきたいんだ。

上田:どうもありがとう。二人の今後の活躍に期待しています。

ロッシ&エドワーズ:オーケー、ありがとう!


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