軽量で扱いやすく、水稲栽培の効率化を担う 除草剤散布用の無人ボート「WATER STRIDER」を発売
2017年3月15日発表
ヤマハ発動機株式会社は、水稲栽培での“田植”や“直播(じかまき)”の前後に遠隔操作で除草剤散布作業ができる無人ボート「WATER STRIDER」(ウォーターストライダー※1)を開発し、農業関係者に向けて4月25日に発売します。
「WATER STRIDER」は、水田を滑走しながら除草剤を船底から散布する全長約1.6mの無人ボートで、エンジン駆動のプロペラによる風で推進し、操縦は専用送信機で行います。(免許不要)
本モデルは、ボートやプール製造などで長年培ってきた艇体技術の一つであるFRP加工技術を活かして設計、視認性を向上させたグラフィックのデザインとしています。
「WATER STRIDER」の主な特徴
1) 業界初の着脱式カセットタンク※2の採用により薬剤補給がスピーディ
2) 軽量ボディと艇体形状による優れた滑走性と旋回性(水深5cm以上で滑走可能)
3) ボート開発技術を応用した画期的な衝撃吸収材※3の採用
4) 全国に広がるサービスネットワーク※4
※1 英語で「あめんぼ」の意味
※2 着脱式カセットタンクは1個が標準装備。積み替え予備用に単体販売もあります
※3 衝撃吸収材は特許出願中
※4 アフターサービスは全国のヤマハ無人ヘリ取扱店が承り、充実した部品供給・メンテナンスをおこないます
名称 | 発売日 | メーカー希望小売価格 | 販売計画 |
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「WATER STRIDER」 | 2017年4月25日 | 972,000円 (本体価格900,000円+消費税72,000円) |
150台 (年間/国内) |
開発の背景と企画ポイント
政府は農業生産コストを現状より4割削減する目標を定め、国内の農業現場ではさらなる「農地集約」「規模拡大」にともなって、作業の機械化や効率化が求められています。
水稲生産の現場では、「育苗から耕起・施肥・田植・除草・防除・刈取・脱穀」など多岐にわたる作業があります。特に田植または直播前後に行う除草剤散布では、畦(あぜ)からの投げ込み方式が従来では中心でしたが、「WATER STRIDER」は遠隔操縦により容易に水田を滑走、除草剤を散布し、作業の省力化を図ります。
当社は1987年に産業用無人ヘリコプターを発売し、除草剤・殺虫殺菌剤などの散布に加え、近年では空中から籾(もみ)を直接撒く直播もおこなうなど広く農作業で利用されています。
約30年にわたる無人ヘリの水稲生産現場への導入・実用化を通じて得た経験と、ボート製造のノウハウを取り入れた無人ボートをラインアップに追加し、より一層農業の効率化・低コスト化に貢献します。
主要仕様諸元
全長×全幅×全高 | 1,660×740×650mm |
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重量 | 24kg (着脱式カセットタンク含まず) |
エンジン | 4ストローク, 34cc |
使用燃料 | レギュラーガソリン |
燃料タンク容量 | 650cc |
使用薬剤 | フロアブル剤 |
薬剤タンク | 8L |
※主要諸元、性能、外観は予告なく変更になることがあります。