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ヤマハ(株)・ヤマハ発動機(株)共催によるグラフィック・コンテスト 「Graphic Grand Prix by Yamaha」 全1,585作品の応募作から初代グランプリと特別賞2作品を選定

2012年12月14日発表

ヤマハ(株)・ヤマハ発動機(株)共催によるグラフィック・コンテスト

Graphic Grand Prix by yamaha(グラフィック グランプリ バイ ヤマハ) の公開審査を開始

全1,585作品の応募作から初代グランプリと特別賞2作品を選定

 ヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市中区中沢町10-1、社長:梅村 充、以下ヤマハ)とヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市新貝2500、社長:柳 弘之、以下ヤマハ発動機)は、本年初めて開催した総合的なグラフィック・コンテスト『Graphic Grand Prix by Yamaha(グラフィック・グランプリ バイ ヤマハ)』の最終審査・表彰式を12月14日(金)に新宿パークタワーホールにて行いました。

 当日は、全1,585作品の応募の中から、一次および二次審査で選ばれた入選の7作品を、審査委員長である日比野克彦氏とヤマハ・ヤマハ発動機両社長およびデザイナーが厳正に審査をした結果、楠 陽子さんの「触覚の視覚化」を初代グランプリに決定しました。さらに、事前の公開審査でFacebookやtwitterなどソーシャルメディアでの反響が最も大きかった作品を「オーディエンス賞」、審査委員長が注目した作品を「日比野克彦賞」として各1名を選出しました。
 引き続き表彰式が行われ、グランプリ・各特別賞受賞者には、ヤマハ・ヤマハ発動機両社のデザイナーが共同で、当コンテストのテーマである「存在。」をモチーフとして制作したオリジナルデザインのトロフィーが授与されました。


受賞作品一覧

■グランプリ    
 
タイトル:
触覚の視覚化
応募者 :
楠 陽子(くすのき ようこ)25歳・女性・東京都
 
作品解説 :
目を閉じて触れてみる。そこにあるものの存在をより強く感じれる気がしました。 そこで今回、触覚をヴィジュアルとして表現しようと思いました。
 
<審査員総評>
人間が「存在」と向き合う際に五感というものがありますが、とかくグラフィックというと視覚的なアプローチであるなかで、今回あえて触覚を選び作品として表現したところに新しさがありました。グラフィックにおける「存在」というものを改めて考えさせられる、初代グランプリにふさわしい作品でした。本人から発せられる作品への考え方や思いを伺い、改めて納得しました。


■特別賞 日比野克彦賞
 
タイトル:    
フランジ
応募者 :
森 未央子(もり みおこ)26歳・女性・東京都
 
作品解説 :
オランウータンのオスは成熟すると「フランジ」と呼ばれる頬ダコが顔の両脇にできてくる。これは強いオスの印であり、弱いオスは何歳になっても大きくならないという。そして当然強いオスはモテる。故に何年もそのグループで王として君臨している者はどんどんフランジが発達し、人間がみるといささかゆるキャラのような風貌になる者もある。しかしフランジのオス同士が出会うと殺し合いに発展するような激戦を繰り広げたり、フランジを持っていないオスが戦いを挑んでくる下克上もあったりと、やはり自然界は侮れない。
今回はテーマが「存在」ということで、数年前箱根の博物館で見たオランウータンの剥製のフランジが丁度このくらいの大きさだった衝撃が忘れられなかった事もあり、これを題材にオスの風格を描いた。彼は生前いかほどの豪傑だったのだろうか・・・。
もしもこの顔に寄り添ったメスが「男は顔だ」と堂々と言ったら他のオスは納得せざるを得ないだろう。野生とはシンプルで残酷である。
 
<審査員総評>
「見た人が何だこれは!?と思ってもらえるような作品にしたい」という森さんのコメント通り 私たち審査員が作者の思いにはまってしまった。実際の色彩や、描画のテクニックだけでなく、展示風景の提案もあり、日常生活の中での驚きが表現されています。


■特別賞 オーディエンス賞    
 
タイトル:
9,332km遠くの人 15.09.2012~15.08.2012""
応募者 :
松田 雅史(まつだ まさし)27歳・男性・ドイツ
 
作品解説 :
私は毎日、インターネットのテレビ電話を通じて、日本に住む特定の人物のポートレートと生きている空間を撮影し続けている。この作品はその人と私とのコミュニケーション、関係、時間を閉じ込めたものである。ドイツに在住している私にとって、親しい人との距離というのは大きな問題で、よくよく考える事が多い。その結果続けたこの行為によって、物理的な距離があるにも関わらず、親しい人がより身近な存在になり、共同生活を行っているようにさえ感じる事がある。過去のアーティスト達は対象と対面し、絵画、彫刻、写真制作をする事でコミュニケーションをとり、想いを表していた。現代では私のように、世界中の離れた場所に存在する対象とでも密接な関わりが出来るのだ。デバイスは変化し、出来る事は変われど、想いは変わらずそこにある。私は遠く離れた人とでも、心の距離は近づいていける事に日々感動している。
 
<審査員総評>
特に、一般からの反響が大きかった作品でした。『今の時代の感動・存在』という点でも多くの共感を呼びました。審査員の中でも極めて評価の高い作品でした。

コンテスト概要

 『Graphic Grand Prix by Yamaha』は、「感動」をキーワードとした企業理念を持つヤマハとヤマハ発動機が、「今の時代の感動」を追求するグラフィック作品を募集する総合的なグラフィック・コンテストとして、本年初めて開催しました。

 作品募集は6月29日(金)から9月30日(日)まで行い、全1,585作品の応募がありました。その後、10月11日(木)の一次審査で選出した30作品を公式ウェブサイト上で公開し、10月16日(火)から11月5日(月)にかけて「Facebook」「twitter」などソーシャルメディアで、一般からの反応を見る公開審査を行いました。
 11月14日(水)に行われた二次審査では、公開審査の結果も加味しながら、プロジェクター、液晶モニター、タブレット、スマートフォン、各サイズの印刷など、さまざまな形態で30作品を審査し、最終審査に7作品を選出しました。
 最終審査では、入選者7名が作品のレビュー発表を行った後、日比野克彦氏と、両社の代表取締役社長およびデザインセクションメンバーが審議を行い、初代グランプリ作品を決定しました。


コンテスト背景

 『Graphic Grand Prix by Yamaha』は、その「今の時代の感動」について、研究・考察し広く伝えるとともに、より多くの人や社会との「感動」を共有したい、という想いから始まったものを目指して行うものです。
 今年は「ヤマハ」ブランドのルーツである故・山葉寅楠によるヤマハの創業(1887年オルガン製作の成功)から125周年にあたりますが、共に「ヤマハ」ブランドを使用するヤマハとヤマハ発動機のそれぞれの企業理念に共通するキーワードは「感動」です。楽器の音や音楽を聴くことで得られる「感動」、オートバイで走ることで感じる風やエンジンとの会話で得られる「感動」は、両社が追求しているものです。
 近年両社では、「ヤマハ」ブランドを通じて静岡県西部地域の活性化に貢献し、より多くの人々に新たな感動と豊かな文化を共有することを目的とした「ヤマハレディースオープン葛城」を共同で主催するなど、「ヤマハ」ブランドを高める活動を行っています。今回もその活動のひとつであり、両社が重きを置いている「デザイン」を切り口としたこのコンテストを通じて、「感動」を広く世の中に伝え、「豊かな感性を大切にすること」を変わらぬ理念にしていきたいと考えています。


実施概要

名称

Graphic Grand Prix by Yamaha(グラフィック・グランプリ バイ ヤマハ)

募集内容

2次元(=平面)の静止したアートワークであれば、ジャンルを問わずあらゆる作品募集を受け付ける総合的なグラフィックコンテスト。制作手段もデジタルツールからキャンバスへの油彩まで、あらゆる手段を認めるが、作品としての提出形態はデジタルデータに限る(このため物理的な作品制作を行う場合は、撮影やスキャン等の手段を通じてのデータ化が必須)。

テーマ

「存在。」

テーマ解題

プロデューサー/審査委員長 日比野克彦 コメント
「グラフィックの可能性を追求していく上で、作品が持つコンテキストだったり、受け手がどんな空間・環境で作品と向き合うことになるのか、そういったところまでアーティストが徹底的に想像したり考え抜くことが、制作そのものと並んで、ますます重要となっていると感じています。今では作品の発表も、ネットで一瞬にして世界へ向けて可能です。デジタルで作品が流通していく中では、どんな環境・メディアで作品が出力・表示され、展示・掲示されるかを、アーティストはコントロールすることはできません。大きくプリントアウトされるかもしれませんし、スマートフォンの画面で小さく見られるのかもしれません。そんな時代にあって、本質的な強さを持つグラフィックを見てみたい。データで送られてくるグラフィックが「存在」するとはどんなことか、その在り方から感動が伝わる、そんな作品を待っています。」

 

応募資格

 

 

2012年10月から12月末日までの期間、日本に在住・滞在していること。

 

 

日本語でのコミュニケーションが可能であること。

 

 

グループでの参加も可能、ただし代表者をたてて登録すること。

 

 

受賞時に、肖像やプロフィールなどの個人情報が発表可能であること。

 

審査員・審査基準・審査方法 :

 審査委員

 

 

 

日比野 克彦氏 (審査委員長)

 

 

梅村 充 (ヤマハ株式会社 代表取締役社長)

 

 

柳 弘之 (ヤマハ発動機株式会社 代表取締役社長)

 

 

吉良 康宏 (ヤマハ発動機株式会社 デザイン本部 デザイン・ディレクター)

 

 

川田 学 (ヤマハ株式会社 デザイン研究所 所長)

 

 

竹井 邦浩 (ヤマハ株式会社 デザイン研究所)

 

 

一色 知行 (ヤマハ発動機株式会社 デザイン本部)

 審査基準

 

 

 

テーマを踏まえているか?

 

 

絵画、イラスト、グラフィックデザイン等のジャンル区分を問わず、静止した二次元表現、平面芸術としての特性・ポテンシャルを十分に感じさせるか?

 

 

出力表示形式、閲覧展示方法を問わず普遍的なインパクト・表現力を持っているか?

 

審査経緯

 

【一次審査】

2012年10月11日(木)

 

 

2012年6月29日(金)から2012年9月30日(日)まで作品を募集し、全1,585作品の応募から公開審査の対象30作品を選出

【公開審査】

2012年10月16日(火)から11月5日(月)

 

 

事前審査を通過した30作品のデータを公式サイト上で公開し、「Facebook」「twitter」など、ソーシャルメディア上にて一般の方による審査

 

 

10月30日(火)~11月5日(火)東京デザイナーズウィークに出展し、公開審査中の30作品に関して来場者からの意見を収集

【二次審査】

2012年11月14日(水)

 

 

公開審査の結果を参考に審査委員による最終審査会を開催し、入賞7作品を選定
ソーシャルメディア上の公開審査の反応も加味しながら、プロジェクター、液晶モニター、タブレット、スマートフォン、各サイズの印刷など、さまざまな方法で審査

【最終審査】

2012年12月14日(金)

 

 

入選者7名による作品レビュー発表の後、日比野審査員長およびヤマハ・ヤマハ発動機両社長とデザイナーがグランプリ受賞者を決定。その他、オーディエンス賞・日比野賞を選出。3作品以外は優秀賞。

 

賞・賞品

 

 

【グランプリ】

 

 

 

副賞:トロフィー、賞状、賞金125万円

【各特別賞】

(日比野克彦賞およびオーディエンス賞)

 

 

副賞:トロフィー、賞状

【優秀賞】

 

 

副賞:賞状

 

主催

ヤマハ株式会社、ヤマハ発動機株式会社

公式サイトURL

http://www.graphicgp.jp/


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