ヤマハ発動機株式会社は、業務専用設計の電動アシスト自転車PASに、スタッガードフレームを用いた「PAS GEAR-S(パス ギア エス)」を新たにラインナップに加える。U字フレーム採用の従来モデル「PAS GEAR」を「PAS GEAR-U(パス ギア ユー)」へと名称変更し、これら2機種を2010年モデルとして9月29日に発売する。業務利用は男性が多いことを受け、従来の乗り降りしやすいU字フレームに加え、スタッガードフレームのモデルも新規に設定した。
PAS GEARシリーズは、業務利用に求められるパワフルなアシスト力と高い積載性、耐久性、使い勝手を追求し、専用設計したモデルである。
主な特徴として、従来から信頼性に定評のあるアルミ製ケースのドライブユニットとPASシリーズ最大容量の8.1Ahリチウムイオンバッテリーの組み合せに加え、今回新たに内装3段変速機と全域でパワフルなアシスト制御を可能にする当社独自の機構「S.P.E.C.3(スペックスリー/Shift Position Electric Control × 内装3段変速)」を採用。またチェーンやタイヤなどの駆動系パーツの耐久性を高めるなど、業務用にふさわしく頼もしい走行性能を実現した。
さらに見やすくモード切り替えが簡単なメインスイッチ、大型フロントバスケット、取っ手を左右に標準装備としたリヤキャリアなどを採用し、業務用途での使いやすさに配慮した。
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名称 |
「PAS GEAR-S」 「PAS GEAR-U」
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発売日 |
2010年9月29日 |
カラーリング |
■シルバー
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販売計画 |
2,000台(PAS GEARシリーズ合計、年間、国内) |
1993年の初代ヤマハPAS登場以来、ヤマハでは“人間感覚を最優先する”という開発当初の理念を受け継ぎながらPASユニットの小型軽量化やバッテリー性能の向上など、年々商品の熟成を重ねてきた。電動アシスト自転車市場は順調に伸長し、2009年の年間総需要は約36.5万台となった。特に昨今、環境意識の高まりや燃料費の高騰などにより、近距離移動のツールとして、個人利用にとどまらず、業務利用へも拡がりを見せている。
当社では、1999年に配達や営業、訪問・巡回などの業務用モデルを発売以降、2007年にはリチウムイオンバッテリーを採用するなど改良を重ねてきた。そして2008年のアシスト比率の基準見直しを活かしつつ、さらなる快適性向上を図るため、耐久性に優れた内装3段変速機とパワフルなアシスト走行を可能にする独自の機構「S.P.E.C.3」を採用した2010年モデルを発売。また幅広いニーズに応えるとともに、業務利用は男性が多いことを受け、従来の乗り降りしやすいU字フレームに加え、スタッガードフレームのモデルも新規に設定した。
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■ パワフルなアシスト力を支える高耐久の駆動系パーツを新採用
業務専用モデルに求められるパワフルなアシスト力や耐久性を高めるため、新強化ハブ、強化チェーンを採用した。
■アシスト性能を最大限発揮する機構「S.P.E.C.3」を採用
従来2段変速であったが、3段変速へと変更。あわせギアポジションごとに最適なアシスト力を供給する機構「S.P.E.C.3(スペックスリー/Shift Position Electric Control × 内装3段変速)」を採用した。
「S.P.E.C.3」は、スピードセンサーにより走行速度を検出し、モーター回転数との関係から選択しているギアを検出することにより、従来のモーター回転数のみによる制御では成し得なかった広範囲に渡るアシストを可能にし、大容量8.1Ahのリチウムイオンバッテリーとの組み合わせにより、発進時から加速、巡航時まで全域でなめらか、かつパワフルな走りを実現している。
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■タフな使い方にも対応するアルミ製ケースのドライブユニット
高耐久で力強い走行を支えるため、「モーター」「トルクセンサー」「コントローラー」といったアシスト力を生み出すPASの心臓部「ドライブユニット」は、耐久性、静粛性に優れたアルミケース製を採用している。
■業務用として耐久性、使いやすさを追求した機能装備
(1)前輪のVブレーキ、(2)放熱フィン付き後輪のローラーブレーキ、(3)耐久性に優れた大型フロントバスケット、(4)使いやすい取っ手を標準装備したリヤキャリア、(5)快適に運転できるプロムナードハンドル、(6)荷物を積んだままの状態で駐輪する時のふらつきを抑止する両足スタンド&パーキングストッパーの採用など、業務用モデルとしての耐久性、使いやすさを追求している。
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取っ手の付いたリヤキャリア |
両足スタンド |
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大型フロントバスケット |
パーキングストッパー |
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「PAS GEAR-S」26型 |
「PAS GEAR-U」26型(24型) |
寸法 |
全長 |
1,890mm |
1,890mm(1,850mm) |
全幅 |
580mm |
サドル高 |
740-880mm |
軸間距離 |
1,155mm |
タイヤサイズ |
前・後輪・26×1 1/2 |
前・後輪・26×1 1/2 (前・後輪・24×1 3/4) |
適応身長のめやす |
144cm以上 |
車両重量 |
35.2kg |
35.7kg(35.3kg) |
性能 |
補助速度範囲
(変速機「3」) |
比例補助 |
0km/h以上10km/h未満 |
逓減補助 |
10km/h以上24km/h未満 |
一充電
走行距離
(一般路走行※1) |
標準モード |
33km(旧52km) |
強モード |
26km(旧40km) |
エコモード |
43km(旧77km) |
電動機 |
形式(定格出力) |
ブラシレスDCモーター(240W) |
補助力制御方式 |
踏力比例制御方式 |
変速方式 |
リアハブ内装3段式 |
電池 |
種類(電圧/容量) |
リチウムイオン電池(25.2V/8.1Ah※2) |
充電器 |
形式(充電時間) |
スイッチングレギュレータ式(約4時間) |
駆動方式 |
チェーン式 |
照明装置 |
ホワイトLEDバッテリーランプ |
盗難抑止装置 |
ディンプルキー式1キー2ロック |
カラー |
シルバー |
※1 新「標準パターン」での測定時
(社)自転車協会が定める電動アシスト自転車の「一充電あたりの走行距離」の表示及び測定に関する規定、並びに適用規則に基づき、「一般路走行パターン」が2010年4月以降、「標準パターン」に見直された。これに伴い従来よりも一充電あたりの走行距離の表示が短くなる。なお当面、新旧両パターンの走行距離を併記する。
測定条件は、バッテリー新品、常温15~25℃、車載重量(乗員および荷物を合計した重量)65kg、平滑乾燥路面、無風、無灯火状態で、平坦路(1km)、勾配4度の上り坂(1km)、平坦路(1km)、勾配4度の下り坂(1km)を含む全長4kmの標準走行路を設定し、平坦路「変速機・3」15km/h、上り坂「2」10km/h、下り坂「3」20km/hで走行し、1kmごとに一旦停止を行ったときのテストデータ〈JISの定める標準パターン〉/(カッコ内)は旧「一般路走行パターン」での測定時:平坦路(3km)の途中に勾配2度の上り坂(1km)及び、勾配2度の下り坂(1km)を含む全長5km
※2 JIS C 8711による定格容量は7.6Ah
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「PAS GEAR-S」「PAS GEAR-U」 |
155,800円 |
〔本体価格148,381円(バッテリーを含む車両価格141,381円・専用充電器価格7,000円) ・消費税7,419円〕 |
※メーカー希望小売価格には本体価格(バッテリーを含む車両価格と専用充電器価格)及び消費税が含まれています |
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