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ヤマハブランドイメージ向上、モータースポーツ普及・振興、若手ライダー・チーム育成など ASEAN地域における諸活動のシンボル 第7回YAMAHA ASEAN CUP RACEをインドネシアで開催

2009年11月27日発表


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※写真は第6回大会(開催地:タイ)


 ヤマハ発動機株式会社は、2009年11月27日~29日の3日間、セントゥールインターナショナルサーキット・カートコース(インドネシア西ジャワ州/全長:約1,250m)にて、“第7回YAMAHA ASEAN CUP RACE in Indonesia”を開催します。YAMAHA ASEAN CUP RACEは、参加各国で定められる予選対象レースを勝ち上がったライダーが参集し、真のASEANチャンピオンを決定する国際大会として2003年から開催している4ストローク・スポーティモペットによるワンメークレースです。

 今回、ホスト国・インドネシアとマレーシア、タイ、フィリピンの4カ国、総勢36名のライダーが、エキスパート/ノービスの2クラスに分かれて戦います。使用する競技車両はエキスパートクラスが、4ストローク上級モペットの「T135(インドネシアにおける商品名:ジュピターMX135)」、ノービスクラスは参加各国で人気の4ストロークモデル「T110 (インドネシアにおける商品名:ジュピター Z)」です。

 基幹事業である二輪車やマリン製品の主要市場の一つであるASEAN地域において「モーターサイクルスポーツへの関心の高まり」や「アクティブな志向とライフスタイルを持つ若者たちの増加」といった市場動向を受け、当社では(1)スポーティでスタイリッシュなYAMAHAブランドイメージの強化、(2)ASEAN地域におけるモーターサイクルスポーツの普及・振興、および青少年育成を目的にさまざまな活動を推進。YAMAHA ASEAN CUP RACEをそれら諸活動のシンボルとして位置づけています。

 なお、本大会は参加各国の持ち回りで開催していますが、今年はインドネシアにおける当社現地法人PT. YAMAHA INDONESIA MOTOR MANUFACTURING (YIMM)とPT. YAMAHA MOTOR KENCANA INDONESIA (YMKI)が、ホスト国として3度目の大会運営を担当します。


※ワンメークレース = 単一の車両によって行われるレース形態


YAMAHA ASEAN CUP RACEの開催目的

 世界的に景気が低迷するなかでも、堅調に推移しているアジア二輪車市場を牽引するのがASEAN地域です。当社にとって需要を下支えする重要な市場であり、生産拠点でもあるこのASEAN地域において、これまで新製品投入やプロモーション活動など積極的に推進してきました。中でもレース活動は、創業以来脈々と受け継がれてきた当社の「チャレンジ精神」を表す代表的な活動です。参加する人も支援・応援する人々もそれぞれの立場で感動を共有できるモータースポーツは、当社が目指す「感動創造」そのものであり、この地域におけるさまざまな活動の象徴としてYAMAHA ASEAN CUP RACEを開催することは、ブランド戦略を推進する上で重要な意義を持つと考えています。
 一方で、YAMAHA ASEAN CUP RACEを単なるブランドコミュニケーションの場ではなく、将来を担う人材育成も視野に、さまざまな国のライダーやメカニックが互いに研鑽することで技術の向上を促し、ASEAN地域におけるモータースポーツの普及・振興活動のシンボルとしてとらえています。


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日よけ付き観客席を特設するなど、観戦環境にも配慮(第6回大会での模様)

 また、YAMAHA ASEAN CUP RACEでは、レースウィークを通じて参加するライダーやチームスタッフ、そしてレースを観戦する多くのみなさまと感動を共有することも大きなテーマの一つです。そのため、レースウィーク中には、各国のライダーが互いに親睦を図る機会を設けるほか、観戦に訪れるレースファンのためにホスピタリティーを用意しています。
 なお本年は、さらなる感動共有を図るため、YAMAHA ASEAN CUP RACE と合わせ、ホスト国・インドネシアの国内ヤマハカップレース(ヤマハ車によるワンメークレース)の最終戦、そして、2006年よりアジア各国のモーターサイクルスポーツのレベル向上と国際交流を目的に開催されているアジア国別対抗ロードレース「2009 UAM Asia Cup Of Road Racing」最終戦の3大会を同時に開催します。


ASEAN地域におけるヤマハ現地法人のモータースポーツ支援活動

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FIMアジアロードレース選手権SuperSports600ccクラスの1位~6位まで、YAMAHA ASEAN CUP RACE経験ライダーが占めている(2009年11月26日現在)。写真は第2戦日本大会の決勝模様


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2009年シーズンワールドスーパースポーツ選手権にYZF YamahaチームからYZF-R6で参戦したインドネシアのドニ・タタ・プラディタ選手もYAMAHA ASEAN CUP RACEで活躍したライダーである

 ASEAN地域のヤマハ現地法人は、モータースポーツ文化の普及・振興を目的として、1980年代からさまざまな活動を行ってきました。各国で行われるヤマハカップレースや国内選手権、ライダーのスキルアップを目的とした「レーシングアカデミー」の開催、さらには指導者を育成するインストラクター教育などを継続して行うことにより、競技人口の拡大と競技レベルの向上を積極的に推進しています。
 こうした活動の継続的な展開により、各国の競技人口は拡大、競技レベルも急速に高まっています。国内選手権からYAMAHA ASEAN CUP RACE、そしてFIMアジアロードレース選手権、さらにはワールドスーパースポーツ選手権へと、ステップアップを目指すライダーも増えつつあります。 また若いライダーの参加が増加するに伴い、家族ぐるみでサーキットに足を運ぶケースも増え、レース観戦者や、モーターサイクルイベント全般の動員数も参加各国にて着実に伸長しています。

 このような背景の中、ヤマハでは規定条件(年齢制限や各国における支援体制等)を満たしたYAMAHA ASEAN CUP RACE優勝ライダーに対し、FIMアジアロードレース選手権や全日本ロードレース選手権、そして世界選手権への挑戦を見据えて、トレーニング、メカニック指導やマシン貸与など、ステップアップの機会を提供しています。


競技車両について

●「T135」(エキスパートクラスの競技車両)

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「T135」

インドネシアにおける商品名:
ジュピターMX135

 エキスパートクラスの競技車両には、ヤマハ上級スポーティモペット「T135」を使用します。
 「T135」は、2005年秋に発表した上級モペットで、PerformanceとFormalを組み合わせた造語“Performal” Mopedを開発コンセプトに、高性能とファッション性の融合を実現したヤマハモペットのフラッグシップモデルです。水冷4ストロークの135ccエンジンをダイヤモンド型フレームに搭載し、ダイアジルシリンダーや軽量アルミ鍛造ピストンなど、ヤマハ独自の技術を投入。スタイリッシュな外観はもちろん、スポーティな走行性能や高い環境性能など、すべてにおいてワンランク上の商品性が高く支持され、2009年は約25万台を生産する見込みです。
 レース車両としても高い性能を発揮する「T135」でレース経験を積むことが、ライダーの技術レベル向上に役立つとの考えにより、各国で135ccクラスのローカルレースを2006年から本格的に開催。アセアン各国から世界を目指すライダーが参集するYAMAHA ASEAN CUP RACEでも、2006年の第4回大会からエキスパートクラスの競技車両として「T135」を選定しています。また「T135」は、各国の国内選手権においても、多くの上位ライダーから参戦車両として選ばれています。

●「T110」(ノービスクラスの競技車両)

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「T110」

インドネシアにおける商品名:
ジュピター Z

 一方ノービスクラスの競技車両には、ヤマハスポーティモペット「T110」を使用します。
 パフォーマンス・イノベーションをコンセプトに作られた「T110」は、高回転に有利なショートストローク型設計の水冷4ストローク110.3ccエンジンをスチール製アンダーボーン型フレームに搭載。優れた加速感と、高速連続運転時の信頼性に加え、低振動で快適な走行性と操縦安定性を実現し、実用的に使用されることの多いモペットに走る楽しさを付与しました。躍動感あるデザインを採用したスポーティな造形のボディは、エアロダイナミクスデザインを採り入れながら、性能とスタイリッシュデザインの両立を図っています。従来の110ccモペットのイメージを払拭する高次元の走行性能に、経済性、ちょうどよい車格など、トータルバランスの良さがASEAN各国で支持され、2009年の生産台数は約76万2,000台を見込んでいます。
 ASEAN地域で広く親しまれ、レース車両としても実績のあることを主な理由として、ノービスクラスでは本大会も従来に引き続き「T110」を競技車両として選定しました。

 なお、レース当日は、いずれのクラスもヤマハレーシングカラーのブルーとスピードブロックをベースに各国の国旗とオリジナルカラーを一部に施した車輌でASEAN No.1の座を競います。


競技概要について

 YAMAHA ASEAN CUP RACEは、ノービスクラスとエキスパートクラスの2クラスで構成され、それぞれが2ヒート制でレースを行い、2ヒート合計のチャンピオンシップポイントで順位を決定します(同ポイントの場合は2ヒート目の順位を優先)。競技は同一条件に整備された車両を厳正な抽選会によって割り当てて使用します。表彰については、ノービス/エキスパートそれぞれ1~5位に入賞したライダーにトロフィーと賞金が、全ライダーの獲得ポイント合計によって争われる国別表彰の優勝チームにはトロフィーが贈呈されます。


チャンピオンシップポイント

Place 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 9th 10th 11th 12th 13th 14th 15th
Points 25 20 16 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

ゲストライダー&デモンストレーションについて

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ホルヘ・ロレンソ選手


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成田 匠選手


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成田 亮選手

 「フィアット・ヤマハ・チーム」から世界最高峰の二輪ロードレース選手権・MotoGPに参戦しているホルヘ・ロレンソ選手が、ゲストとして参加します。22歳のロレンソ選手は、MotoGPクラスに参戦2年目で、今シーズン17戦中4度の優勝を含む12回表彰台に立ち、ランキング2位と目覚ましい活躍を見せています。若いASEAN地域のライダーたちを激励するとともに、ASEAN地域の中でも特にレースへの興味関心が高いインドネシアのヤマハファンと交流を図ります。

 また、モーターサイクルの楽しみ方や魅力を広げるきっかけになることを期待し、日本のトライアルライダーの草分け的存在である、成田匠(なりた たくみ)選手、成田亮(なりた りょう)選手の兄弟ライダーによるトライアルのデモンストレーションを行います。
 成田匠選手は、2000年からヤマハライダーとして活躍。2007年には全日本トライアル選手権国際A級クラスに125ccのヤマハエンジンを搭載したTY-S125Fで参戦し、125ccマシンで250cc以上のマシンを打ち破りチャンピオンを獲得するという快挙を達成しました。現在は、若手ライダー育成活動に力を注いでいます。
 一方、弟の亮選手は、1995年全日本トライアル選手権国際B級クラスチャンピオンを獲得。2001年には同選手権国際A級クラスのランキング2位に入ると、その後フリースタイルトライアルを提唱。2005年からはASEAN地域を中心にデモンストレーションを通じてモーターサイクルの様々な魅力を伝えています。
 巧みなテクニックを見せる兄弟ライダーとして、日本はもとよりASEAN地域でも高い人気を誇っています。



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