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ホスト国・タイがエキスパートクラス総合3位を独占し3度目の総合優勝 The 6th YAMAHA ASEAN CUP RACE ノービスクラスに14歳のマレーシアチャンピオンが誕生

2009年1月20日発表


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 ヤマハ発動機株式会社は、タイにおける当社現地法人THAI YAMAHA MOTOR CO., LTD.とともに、2009年1月17~18日の2日間、タイのバンコクレーシングサーキット(全長約1,100m)にて6回目となるYAMAHA ASEAN CUP RACEを開催しました。

 YAMAHA ASEAN CUP RACEは、各国の予選対象レースを勝ち抜いてきたライダーたちが、エキスパートとノービスの2クラスに分かれてエリアナンバーワンを決定するインターナショナルレースです。競技は、ASEAN地域で人気の高いヤマハ上級モペット「T135(タイにおける商品名:SPARK135)」と、「T110 (タイにおける商品名:SPARK110)」をベースに同一条件で整備された車両を用いて2ヒート制で競い、合計のチャンピオンシップポイントで順位を決定します。

 今大会には、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、そしてタイの5ヵ国の各国選手権を勝ち抜いたライダーが集結。1月18日(日)の決勝日、大型ショッピングモールに隣接したバンコクレーシングサーキットには、延べ約2万5,000人が観戦に駆けつけました。エキスパートクラスのヒート1では、地元タイから熱い声援を受けたWorawut Puttho(ウォーラウット・プットー)選手が安定した走りで優勝。ヒート2では、予選でポールポジションを獲得し、ヒート1で2位に入ったタイのChanon Chumjai(チャノン・チュムチャイ)選手が優勝、総合ポイントでYAMAHA ASEAN CUP RACEの6代目エキスパートクラスのチャンピオンに輝きました。一方ノービスクラスでは、本大会初参加となるマレーシアのHafizh Syahrin(ハーフィス・シャッハリン)選手が、14歳とは思えぬ果敢な走りでヒート1で優勝、ヒート2で2位を獲得しクラスチャンピオンを手にしました。また、エキスパートクラスで総合3位まで独占したホスト国・タイが、2005年以来3度目の総合優勝を飾りました。

 なお、7回目のYAMAHA ASEAN CUP RACEは、第1、第4回大会が行われたインドネシアで開催予定です。



The 6th YAMAHA ASEAN CUP RACEダイジェスト

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 6回目となる今大会から会場全体の基本色を、従来のレッドからヤマハレーシングブルーへと一新。初参加やノービスクラスからステップアップする選手など、YAMAHA ASEAN CUP RACEをライダー育成の貴重な機会ととらえ、若返りを図ったメンバーで臨むチームが目立っていました。
 前日の予選でエキスパートクラスのポールポジションを獲得したChanon Chumjai選手(タイ)も、エキスパートクラスへの参加は初めてながら、長いストレートと、高速・低速含め変化に富んだ全17コーナをつなぐ、全長約1,100mのテクニカルなコースをただ一人23秒台に入れる1分23秒788の好タイムをマークしていました。

 迎えた決勝の1月18日(日)、早朝15分間のウォームアップ走行で決勝への最終調整を行った後、和やかな歓迎ムードのオープニングセレモニーを経て、まずはノービスクラスの決勝が12周で行われました。

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 ヒート1は、2番手グリッドから飛び出したマレーシアの#7Hafizh Syahrin(ハーフィス・シャッハリン)選手がホールショットを奪うも、オープニングラップをトップで戻ってきたのは、地元タイの#29Thanate Sukchalern(タネー・スッチャルーン)選手。Hafizh選手は2番手につけ、その後2周目には5番手まで後退。しかし、8周目に3番手まで挽回すると、続く9周目に2番手、そして10周目にファスティストラップをたたき出してトップに立つと後続を引き離し、最終的に約5秒の差を付けて優勝しました。2位には6周目にトップに立つもHafizh選手にかわされてしまったインドネシアの#50Topan Sucipto(トパン・スチプト)選手、3位にはポールスタートの#39Kitsiphat Prashanphot(キッシパット・プラッサンポ)選手(タイ)が入り、Thanate選手は4位でレースを終えました。
 昼食を挟んで行われたヒート2でも、Hafizh選手の勢いはとどまらず、ホールショットを奪いレースをリード。しかし、今度はThanate選手が後方から、Hafizh選手の様子をうかがい始め、互いに相手のラインを牽制し合います。そしてThanate選手がスリップストリームをいかして5周目1コーナ侵入時にHafizh選手をとらえトップに立つと、2人は3番手以下を大きく引き離しドッグファイト状態。Hafizh選手は、Thanate選手を上回るラップタイムを重ねるも、コンマ1秒及ばずThanate選手がトップでチェカーフラッグを受けました。


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 一方、毎年ハイスピードでアグレッシブなレースが展開されるエキスパートクラスは15周で行われました。その1ヒート目、真っ先に飛び出したのはポールスタートの#53Chanon Chumjai(チャノン・チュムチャイ)選手(タイ)。その後ろに同じくタイの#1Thitipong Warokorn(ティッテフォン・ワッローコン)選手と#45Worawut Puttho(ウォーラウット・プットー)選手が続きます。2ラップ目には、Worawut選手が2番手にあがり、その勢いで上位3台は、以下に2秒以上の差を付けて引き離し一集団を形成していきます。その後、先頭のChanon選手がわずかに遅れ始め、7周目にWorawut選手がトップに立つと、以降、上位のオーダーは変わらず、Worawut選手がASEAN CUP RACE参戦6回目にして初めて優勝を獲得。その後ろにChanon選手、Thitipong選手、さらに4位にも#34Pattanapong Maneesri(パッタナポーン・マニッシー)選手が入り、上位4位までタイチームが独占しました。

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 当日、最後のレースとなったエキスパートクラスのヒート2では、先のレースで3位だったThitipong選手がホールショット。2番手にChanon選手、そして3番手にはフィリピンの#10Maico Greg T. Buncio(マイコ・グレッグ・T・ブンチョ)選手が続きます。レースが動いたのは6周目、Chanon選手がトップに立つと、後続を引き離しにかかります。しかし、再度11周目にThitipong選手が抜き返しそのまま優勝しました。
 その後方では、一時3番手を巡って、マレーシアの#26Ahmad Fuad Baharudin(アハメッド・ファッド・バハルディン)選手、Buncio選手、そしてヒート1の勝者・Worawut選手の3名が接近戦を展開。結局、ベテランのAhmad選手が3位表彰台を獲得しますが、クールダウン走行時、1位から6位のライダーが互いの好戦ぶりをたたえ合い、ASEAN CUP RACE開催目的の一つである、国を越えたライダー同士の交流シーンがサーキットで見受けられました。

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 なお、会場内には、“Sporty・Stylish・InnovativeなYAMAHA”を体感していただくための「YAMAHA GALLERY」を設置する他、「ヤマハバイクフェスティバル」と銘打った、タイ・ヤマハ主催イベントなども同時開催し、レース観戦に訪れた来場者とモーターサイクルを通じて感動を共有する催しも行いました。



The 6th YAMAHA ASEAN CUP RACE各クラス上位ライダーコメント

【ノービスクラス】


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総合優勝(1位/2位) #7 Hafizh Syahrin選手(マレーシア/14歳)談:
「初めてのYAMAHA ASEAN CUP RACEだったので、とにかく全力で戦いました。1ヒート目で優勝でき、2ヒート目も手応えを感じていたので2位の結果は少し残念。でも、経験値の高いインターナショナルレベルのライダーと戦う機会を得られたことに感謝しています。この経験を国内選手権にいかし、もっと強くなって次のYAMAHA ASEAN CUP RACEに戻ってきたい。そしてASEANでいっぱい練習し経験を積んで、将来はMotoGPライダーになりたいです」

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2位(4位/1位) #29 Thanate Sukchalern選手(タイ/22歳)談:
「インターナショナルレベルのレースに参戦するのは初めてなので、他のライバルたちの出方がわからず、とにかくベストを尽くすことだけを考えて臨みました。周りのライダーはレベルがとても高く、そんな彼らとレースができたことは、とても特別な経験でした。2ヒート目で優勝できたのは、落ち着いてバイクをコントロールすることに集中した結果だと思います」

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3位(3位/4位) #39 Kitsiphat Prashanphot選手(タイ/24歳)談:
「タイチームはチームワークが強みです。YAMAHA ASEAN CUP RACEに参戦するのが初めての僕が、ポールポジションの獲得や、総合3位などの好成績を残せたのは、同じタイチームの先輩ライダーのみなさんが、僕にいろいろアドバイスを下さったおかげだと思います」


【エキスパートクラス】


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総合優勝(2位/1位) #53 Chanon Chumjai選手(タイ/24歳)談:
「YAMAHA ASEAN CUP RACEでエキスパートクラスへの出場は初めてですが、ポールスタートというポジションも手伝って、いい感じで走行できました。タイチームは何か問題があるとみんなで解決しようと助け合います。今回の僕の好成績もチームのみんなのおかげです。応援してくれるチームに応えるためにベストを尽くした結果、チームの総合優勝に貢献できてよかったです」

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2位(1位/4位) #45 Worawut Puttho選手(タイ/35歳)談:
「ただ競い合うだけの他のレースと異なり、ヤマハブランドの下、同じ条件で戦うYAMAHA ASEAN CUP RACEは、ライバルでもある友人ライダーとの再会など、アットホームな雰囲気もあって、毎年楽しみにしています。こうした機会をいただけることに感謝しています。今年は自国開催なので、プレッシャーではないけれど、タイ ヤマハのために勝ちたい、勝たなければと思っていました。ですので、1ヒート目で優勝、そしてヒート2でクラッチにトラブルが発生したにもかかわらず、なんとか4位で完走し、総合で2位に入れてうれしいですね」

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3位(3位/2位) #1 Thitipong Warokorn選手(タイ/19歳)談:
「初めてのエキスパートクラスへの参戦でしたが、バイクの調子やコースとの相性も良く、総合3位の結果を得られました。特に2ヒート目には、後ろからマレーシアのライダーが迫ってきていることがわかっていたので、チームのために何が何でもこのポジションは守ろうと、前に行かせないぞ! とがんばりました」

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Theerapong Sangthong(ティーラフォーン・サントーン)
チームタイ・マネージャー談:

「地元開催でエキスパートクラスの上位3位までを独占、さらにチーム総合優勝も獲得でき、とてもうれしいです。ノービスクラスもチャンピオンは逃しましたが、2、3位にタイのライダーが入り、これからの活躍が楽しみです。特に今回は、メンバーを総入れ替えし、ノービスクラスに至ってはASEAN CUP RACE自体初参加という若手の布陣で臨んだので、なおさらうれしいですね。これもチームワークを発揮した結果だと思います」

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The 6th YAMAHA ASEAN CUP RACE 大会委員長 涌田佳雄
(ヤマハ発動機株式会社MC事業本部 営業統括部 第1営業部長)談:

「The 6th YAMAHA ASEAN CUP RACEを無事に終了できましたこと、心から感謝申し上げます。これも、ホスト国タイのみなさまの素晴らしい運営とホスピタリティ、そして参加されたみなさんのモーターサイクルスポーツにかける熱き思いの賜物と、改めて感謝いたします。YAMAHA ASEAN CUP RACEは、毎年12月に開催していますが、今回タイの国内情勢を考慮して1月へと開催を延期。それに伴って、第2回大会から参加していたシンガポールチームが参加を取りやめるなど、一時は開催自体も危ぶまれていました。ですから今回、インドという新しいヤマハファミリーを迎え、つつがなく終了することができホッとしています。
YAMAHA ASEAN CUP RACEも今回で6度目です。6年間地道ながらも開催し続けてきたことで、ライダーのライディングスキルや、メカニックの技術力、そしてレーシングチームの運営など、様々なレベルアップの効果が見受けられます。なによりも、今回、10代から20代前半の若手ライダーが大勢参加し、見事な活躍を見せてくれました。ASEAN地域におけるモーターサイクルスポーツ活動のシンボルとして、YAMAHA ASEAN CUP RACEが、みなさまに認められつつあることをとても喜ばしく感じております。もちろん、ASEANと言っても各国のモーターサイクルマーケットやレース文化に対する捉え方はさまざまです。しかし各国の状況に合わせながら、YAMAHA ASEAN CUP RACEを活動の中心に据え、健全なモーターサイクルスポーツの普及振興活動に今後も継続して取り組んでいきたいと思います」

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ホスト国代表Jintana Udomsub(ジンタナ・ウドムサム)
THAI YAMAHA MOTOR CO., LTD.チーフオブコマース談:

「YAMAHA ASEAN CUP RACEは、ヤマハファミリーだからこそ継続可能な活動であると思います。特にタイのマーケットにて昨今増加傾向にある若者層に対し、レースのみならず、YAMAHA GALLERYやカスタムバイクコンテスト、コンサートなども含め、モーターサイクルのあるライフスタイルを通じて、スポーティでイノベイティブなヤマハブランドを訴求するには最適な機会であり、2005年大会に引き続き、ホスト国を務めさせていただけましたことをうれしく思います。来場下さったモーターサイクルファンの皆様、参加下さった各国ライダー、メカニック、チームスタッフ、関係者の皆様に感謝申し上げます。
とりわけ、ローカルレースを同時に開催することで、地元のライダーにYAMAHA ASEAN CUP RACEという大きなあこがれや夢と感動をお伝えできたのではないでしょうか。またホスト国としてみなさんとお会いできる日を楽しみにしております」



チーム別レース結果


順位

チーム名

1

Thailand

2

Malaysia

3

Indonesia

4

Philippines

5

India



ノービスクラス決勝結果


順位

No

ライダー名

チーム

ポイント

合計

ヒート1

ヒート2

1

7

Hafizh Syahrin

Malaysia

25

20

45

2

29

Thanate Sukchalern

Thailand

13

25

38

3

39

Kitsiphat Prashanphot

Thailand

16

13

29

4

50

Topan Sucipto

Indonesia

20

7

27

5

78

Teguh Nugroho Darseto

Indonesia

10

10

20

6

31

Novin Ari Syandi

Indonesia

11

8

19

7

84

Raden Aludonna

Indonesia

7

11

18

8

15

Yoga Adi

Indonesia

DNF

16

16

9

55

Worawat Suriya

Thailand

5

9

14

10

38

Warit Woratananon

Thailand

8

5

13

11

91

Rozaliman Zakaria

Malaysia

6

6

12

12

27

Abdul Muhaimin Roslan

Malaysia

9

DNS

9

13

11

Jeffrey Chan

Philippines

3

4

7

14

18

Zaidy Zaifaizal

Malaysia

4

3

7

15

16

Mark M.Barcial

Philippines

1

2

3

16

52

Anthony J Roman

Philippines

2

1

3

17

3

Atul Singh

India

0

0

0

18

1

Jasbir Singh

India

0

0

0

19

4

Avinash Singh

India

0

0

0

20

49

Jirawut Rassamee

Thailand

DNF

DNF

0

21

8

Elly Idzliaikmal Ilias

Malaysia

DNF

DNF

0

22

2

Fahad Khan

India

DNF

DNS

0



エキスパートクラス決勝結果


順位

No

ライダー名

チーム

ポイント

合計

ヒート1

ヒート2

1

53

Chanon Chumjai

Thailand

20

25

45

2

45

Worawut Puttho

Thailand

25

13

38

3

1

Thitipong Warokorn

Thailand

16

20

36

4

26

Ahmad Fuad Baharudin

Malaysia

10

16

26

5

27

Iskandar Raduan

Malaysia

9

11

20

6

18

Azlan Shah

Malaysia

11

9

20

7

34

Pattanapong Maneesri

Thailand

13

6

19

8

20

Feizy Juniardit

Indonesia

7

7

14

9

28

Edzuan Ghani

Malaysia

4

8

12

10

10

Maico Greg T. Buncio

Philippines

0

10

10

11

81

Muhammad Kadafi

Indonesia

3

5

8

12

37

Masato Fernando

Philippines

5

3

8

13

93

Diaz Kumoro Djati

Indonesia

8

DNF

8

14

38

Gilang Pranata Jukma

Indonesia

6

0

6

15

46

Jaime Barcial

Philippines

1

4

5

16

54

Adli Salihin

Malaysia

DNF

2

2

17

51

Bobby Alfiantara

Indonesia

2

DNF

2

18

8

Varad Shirish More

India

0

1

1

19

95

Phawat Yanawut

Thailand

0

DNF

0

20

23

Sriskandharaja

India

0

DNF

0

21

9

Rajkumar Shanmugam

India

0

DNF

0

22

69

Vijender Vikram

India

DNS

DNS

0

23

91

Aspi Bhathena

India

DNS

DNS

0



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