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タイに二輪車の安全運転を普及するトレーニング施設を開所

2008年8月6日発表

 

 ヤマハ発動機株式会社の連結子会社で、タイで二輪車製造を行っているThai Yamaha Motor Co., Ltd. (以下TYM)は、このたび、自社敷地内に二輪車の安全運転を普及させるためのトレーニング施設「ヤマハ・ライディング・アカデミー(以下YRA)」を完成させ、本日、同施設において開所式を行いました。
 開所式にはタイの前副首相兼工業大臣スウィット・クンキティ氏などの政府関係者や当社代表取締役社長の梶川隆、TYM社長の後安孝彦といった当社関係者が列席してテープカットを行いました。

 

 本日開所したYRAは総面積18,843m2で、S字路やクランク路、砂地路といった実技用のトレーニングコースのほか、最大265名収容の大会議室やレクチャールーム、シミュレータールームなどを有したトレーニング施設です。
 当社グループにとって海外で初となる当施設の建設費(建物・設備)は8,400万バーツ(約2億8千万円)です。

 

 タイでは、二輪車の交通事故件数が2004年以来、毎年7万件以上発生しています。TYMでは、25年前から継続的に二輪車の安全普及活動に取り組んでおり、2005年からは運輸局との共同により、タイの全国各地で年間40~50回の安全運転講習を行うとともに、政府機関の公式テストを実施したうえで運転免許資格証( Approval Letter) を発行しています。
  ※Approval Letter を地域の免許センターへ提示することで免許証が発行されます。

 

 TYMでは、今後、これらの活動の質の向上と拡大を図るべく、YRAで4つのカリキュラムを準備します。

   

① 

安全運転教室

学生や一般の免許取得者を対象とした安全運転教習(座学と実技)を行う

② 

インストラクターの養成

ディーラーや一般の組織(学校など)の二輪車安全運転インストラクターを養成する

③ 

運転免許講習

学科教習と実技教習を行うとともに、政府機関による公式テストを実施し、運転免許資格証(Approval Letter)の発行を行う

④ 

大型二輪車安全講習

 

大型バイクユーザーを対象とした安全講習(座学と実技)を行う

   

 今後、TYMではYRAの活用によって安全運転技能の向上を目指すとともに、タイのみならず、ASEAN地域におけるディーラーのインストラクターを養成し、それらのインストラクターが各店で活動していくことで安全運転普及活動の底辺を拡大していきます。

 

YRAの施設概要

 

名称

Yamaha Riding Academy (ヤマハ・ライディング・アカデミー)

現所在地

タイ サムットプラカーン県 TYM内

施設面積

18,843m2

開所年月日

2008年8月6日

保有設備

トレーニングコース(S字路、クランク路、草地・砂地路、一本橋、坂道など)
会議室、レクチャールーム、シミュレータールーム、応急処置室など

YRAでの教習風景

 
YRAでの教習風景
 

TYMの会社概要

 

名称

Thai Yamaha Motor Co., Ltd. (タイ・ヤマハ・モーター)

所在地

タイ サムットプラカーン県

代表者

社長 後安 孝彦(ごあん たかひこ)

資本金

1,820,312千バーツ(約60億円) 1バーツ=3.3円

出資比率

Yamaha Motor Asia Pte. Ltd  80.30%
ヤマハ発動機株式会社     10.86%
その他                8.84%

設立年月

1964年3月12日

事業内容

二輪車の製造

従業員数

約2,800名

 

ご参考

   

ヤマハ発動機グループの安全普及活動について

 

 モーターサイクルやスクーターといった二輪車、ウォータービークルやATV(四輪バギー)など陸地や海や湖、野山をフィールドとして活躍する当社のパーソナルモビリティは、人々の心の豊かさはもとより生活の豊かさを提供する輸送用機器として、世界中の国々のさまざまなお客さまによって、さまざまな使い方がされています。ヤマハ発動機グループでは、そうした全てのお客さまに質の高い製品提供はもちろん、その製品を正しく安全にお使いいただけるよう、製品知識の伝達と正しいお取り扱い方法をお伝えしています。さらに、それらの製品がもたらす利便性や楽しさ、喜びをより実践していただくために、各種スクールやイベント、シンポジウム等を通した安全普及活動を展開しています。

 

ユーザーを対象にした「ヤマハ・ライディング・アカデミー(YRA)」の取り組み

 

 タイに開所した安全運転普及のトレーニング施設の名称にも採用された「ヤマハ・ライディング・アカデミー」は、当社グループが2004年に二輪車の安全普及活動をより積極的に推進していくために、これまでの活動を一本化し、①安全普及、②レース普及、③製品普及を統合・体系化したプログラムを指します。①安全普及では、安全普及機能・活動が統合・体系化されて、各国の社会環境や交通環境やユーザー事情に適合したカリキュラム展開しています。また、二輪車のみならず、ATVやウォータービークルの領域でも同様のカリキュラムでASEAN、中南米、中東、ロシア、アフリカなど市場が急成長している地域での安全運転指導や啓発教育を目的とした活動を展開しています。

 
アフリカで一般ユーザー向けに行われた二輪車のYRA

アフリカで一般ユーザー向けに行われた二輪車のYRA

 

一般生活者を対象にした「ヤマハ・セフティ・ライディング・サイエンス(YSRS)」の取り組み

   
 

 YRAの開催は、主に二輪車やATVやウォータービークルのユーザーを対象にしたものですが、ヤマハ発動機グループでは、さらにそれぞれの地域の一般生活者を対象とした交通安全教育の取り組みも行い、地域社会の交通安全意識の向上に貢献しています。
 2005年からASEAN地域を中心に展開している「ヤマハ・セフティ・ライディング・サイエンス(YSRS)」の取り組みは、各国の学校教育とも連携して、大きな成果を上げています。「安全運転は“気づき・気づかせ”」「運転は動作・操作ではなく“知的活動“」というコンセプトの下、科学的な視点でカリキュラムを構成したYSRSですが、2007年はインドネシア、タイ、マレーシア、ベトナムの4ヵ国で324回の講習が行われ、39,476名の学生が交通ルールとマナーの醸成教育を受講しました。

   
ベトナム(ハノイ市)での地元大学生対象の交通安全コンテスト

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