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消費生活用製品安全法に基づく電動ハイブリッド自転車「PAS」の重大製品事故の報告について

2007年5月31日発表

 このたびは、当社製「後輪モーター型ドライブユニット搭載の電動ハイブリッド自転車」の自主改修に関して、お客様に多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを心よりお詫び申し上げます。
  5月15日の自主改修の発表以降、これまでにお客様から追加で寄せられた事故情報のうち、経済産業省に報告した重大製品事故および当社の対応につきまして、下記のとおりご案内申し上げます。

1.PAS改修対策本部の設置

 当社は、5月15日の経済産業省への報告を機に、自主改修に関わる対応を円滑に行うために、同日付で社内に「PAS改修対策本部(本部長:取締役上席執行役員 木村 隆昭)」を設置しました。同本部は、お客様からのお問い合わせに対応する「コールセンター」ならびにお客様の車両の改修を行う「改修チーム」および実車の確認を行う「調査チーム」にて構成しております。

 コールセンター(最大95名体制)では、これまでにお客様からの13,371件の来電(5日25日現在)に対応しています。当社スタッフとサービス協力店の約100名で構成された改修チームは、全国のPAS取扱店の協力を得ながら、全国7箇所の改修センターにおいて、改修作業(部品交換等)を進めています。調査チームは、約30名体制で重大製品事故情報について、製品の不具合に起因した事故であるかの確認を行っています。

2.重大製品事故について

 5月15日の自主改修(事故7件)の発表以降、5月16日から24日までの期間において、全国のお客様から事故に関する情報が新たに追加で寄せられ、当社は、消費生活用製品安全法の重大製品事故として、5月25日、経済産業省に18件を報告しました。

 なお、このうち2件については、当社での調査の結果、製品起因の可能性が高い事故との認識に至りました。残る16件(別表)については、現在、調査中です。

3.当社で「製品起因の可能性が高い事故」と判断した2件の概要と当社対応について

(事故-1)

1)

事 故 発 生 日

2007年3月24日

2)

事故発生都道府県

大分県

3)

事故情報の入電日

2007年5月16日

4)

製品名・型式名

PASスマイルUカジュアル・型式X152(自主改修対象モデル)

5)

被  害  状  況

右肩を打撲し、湿布や針治療等で30日以上の通院(お客様からのお申し出による)

6)

事  故  内  容

「乗車と同時に急発進、転倒し道路縁石で右肩を打撲。2007年3月26日より通院
中。」(お客様からのお申し出による)

7)

当  社  対  応

 

当該事故報告について、お客様にお詫びを申し上げるとともに、お客様のご協力のもと、事故情報の確認、および当社製品の不具合の有無の確認を行いました。

なお当社製品の不具合の調査方法は、①お客さま情報の確認、②車両・部品の外観調査、③コントローラーに記録された不具合履歴の確認、④試乗による現象の再現確認、⑤該当部品の分解調査であり、総合的に判断しております。

その結果、実車による不具合事象の再現確認、また、コントローラーに記録された不具合履歴の確認とともに、該当部品の分解調査の結果、不具合(半田にひび割れ)が確認され、「製品起因の可能性が高い事故」と判断しました。

現在、お客様に対し、既に実施中の自主改修の対応策に則り、部品交換を進めるとともに、お怪我に対する誠意ある対応を行なっています。

(事故-2)

1)

事 故 発 生 日

2007年4月末

2)

事故発生都道府県

香川県

3)

事故情報の入電日

2007年5月16日

4)

製品名・型式名

PASスマイル・型式X101(自主改修対象モデル)

5)

被  害  状  況

腕・頭部を打撲。なお、頭痛が引かないため受診され、硬膜下出血が見られるとの診断で自宅療養中。(お客様からのお申し出による)

6)

事  故  内  容

「信号待ちから急発進し、転倒。腕・頭部の打撲。」
(お客様からのお申し出による)

7)

当  社  対  応

 

当該事故報告について、お客様にお詫びを申し上げるとともに、お客様のご協力のもと、事故状況の詳細の確認、および当社製品の不具合の有無の確認を行いました。 なお、(事故-1)と同様の製品の不具合の調査を行いました結果、 実車による不具合事象の再現は確認できなかったものの、コントローラーに記録された不具合履歴が確認されたため、「製品起因の可能性が高い事故」と判断しました。 現在、お客様に対し、既に実施中の自主改修の対応策に則り、部品交換を進めるとともに、お怪我に対する誠意ある対応を行なっています。

4.今後の対応

 当社は、ドライブユニットの供給先であるブリヂストンサイクル株式会社様および宮田工業株式会社様とも協力しつつ、事故報告について、事故情報の確認、および製品の不具合の有無の確認を、お客様のご協力を頂きながら、迅速に対応してまいります。

 これまでの調査の結果、「製品起因の可能性が高い事故」と判断した事故報告については、いづれも、このたびの自主改修の対象モデルであり、既に実施中の対応策に則り、 部品交換を進めるとともに、怪我をされたお客様に対しては誠意ある対応を行っています。

 また、調査中の事故報告については、今後も継続して調査を進めるとともに、新たな事故報告については、随時、調査を開始し、「製品起因の可能性が高い事故」と判断でき次第、適切な対応を迅速に行ってまいります。

 電動ハイブリッド自転車は、その利便性から多くの方々にご利用いただいていますが、これまで以上に、より安全・安心にご使用いただくために、製品の品質向上に努めるとともに、適切な利用について、さらに啓発活動に注力してまいります。

>> 2007年5月15日付
「ヤマハ発動機(製)後輪モーター型ドライブユニット搭載電動ハイブリッド自転車の自主改修についてのご案内」はこちら

(別表)

経済産業省への「電動ハイブリッド自転車」事故報告内容(現在調査中のもの)

 

事故発生日

入電日

被害状況

お客様からの入電情報

 

1

平成14年7月29日

平成19年5月16日

骨折

ブレーキをかけても止まらず交差点の真ん中でバイクと衝突し腕を骨折、足を開放骨折した。

東京都

2

平成15年~平成16年頃

平成19年5月23日

骨折

以前自転車で事故あり、骨折した。

京都府

3

平成16年12月頃

平成19年5月17日

捻挫

ペダル止めたが、アシスト切れずブレーキをかけたが効かず転倒。左足首捻挫 通院49回。

千葉県

4

平成17年頃

平成19年5月19日

骨折

車道と歩道の間の縁石にひっくり返り、足の指の骨にひびがはいった。ブレーキを握っていないと、漕がなくても動いてしまう。2ヶ月通院。

北海道

5

平成17年頃

平成19年5月22日

骨折

自走する感じで車両を止められず、バランスを崩し転倒した。当時、サドルを高くして足がつかない状況で使用していたのも影響しているとのこと。助骨にひび。

神奈川県

6

平成17年12月

平成19年5月23日

骨折

母が自転車に乗っていて止まった時に急に自転車が進んで転び、足の膝のさらを割ってしまった。ケガの完治まで3ヶ月かかった。

北海道

7

平成17年2月12日

平成19年5月18日

骨折

交差点を押して乗ろうとしたときに(ケンケン乗りをした時に)車両が飛び出すように車両が走った為、驚き左側に転倒して、さらに側溝に落ちて左大腿骨を骨折した。

福岡県

8

平成17年12月

平成19年5月19日

骨折

お母様が自転車で転倒し骨折。

三重県

9

平成18年1月25日

平成19年5月17日

骨折

過去に転倒し骨折

大阪府

10

平成18年12月

平成19年5月22日

切り傷

片足乗り発進、左足をペダルに乗せ踏み出した瞬間PASが自走し、体が取り残され転倒した。その際、右手を負傷した、12針を縫うケガ、5月末完治の予定。

東京都

11

平成18年頃

平成19年5月21日

不明

昨年事故にあって入院した。アシストが作動せず急に3速で車にぶつかる直前に加速した。

大阪府

12

平成19年1月頃

平成19年5月23日

不明

自転車の不具合により怪我をし、1ヶ月通院した

東京都

13

平成19年3月頃

平成19年5月21日

骨折

事故にあって骨折

京都府

14

平成19年4月頃

平成19年5月19日

骨折

前輪が急に軽くなり、バランスを崩し、怪我。剥離骨折、全治6週間

大阪府

15

平成19年5月14日

平成19年5月16日

擦り傷、内出血

スイッチを切って走っていて段差でガタッとなったときに急に電源が入り段差にぶつかり怪我をした。左手の薬指・小指に擦り傷、左ひざは内出血し、首も左右に曲げると痛い

福岡県

16

不明

平成19年5月18日

骨折

義理の母親が過去に骨折。勝手に走り出してしまい、転倒してしまったと、お母様が言われている

青森県

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