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ASEAN 5カ国・46名のライダーが熱戦を展開 YAMAHA ASEAN CUP 2006 エキスパート/ノービス両クラスを制したインドネシアが2度目の総合優勝

2006年12月17日発表


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 ヤマハ発動機株式会社は、インドネシアにおける当社現地法人P.T. YAMAHA INDONESIA MOTOR MANUFACTURING (YIMM)とP.T. YAMAHA MOTOR KENCANA INDONESIA (YMKI)の協力の下、2006年12月15日~17日の3日間にわたり、PEKAN RAYA JAKARTAサーキット(インドネシア/全長:1,200m)にて『YAMAHA ASEAN CUP 2006』を開催しました。

 今大会で4回目を迎えるYAMAHA ASEAN CUPは、4ストローク・スポーティーモペットによるワンメークレースで、各国の予選対象レースを勝ち抜いたライダーたちが参集し、ASEAN No.1ライダーを決定する国際大会です。今大会にはホスト国インドネシアに加え、マレーシア、タイ、シンガポール、フィリピンの計5カ国が参加し、エキスパート/ノービスのクラスに分かれて戦いました。

 最終日の12月17日(日)、約2万人の観衆が見守る中、各クラス2ヒート制で決勝レースがスタート。コースイン直前にスコールに見舞われ、予定より40分以上遅れて開催されたエキスパートクラスのヒート1では、昨年の勝者DECHA KRAISART(タイ)が2位以下に6秒差を付けて優勝。ヒート2では、最終周に逆転したFLORIANUS ROY(インドネシア)が優勝し、ヒート1で2位に入ったFLORIANUS ROYがYAMAHA ASEAN CUP の4代目のエキスパートクラスのチャンピオンに輝きました。一方、ノービスクラスでは、SUDARMONO(インドネシア)が両ヒートともに優勝。また、インドネシアチームは大勢駆けつけたファンの大声援を受けて、両クラスともに制し、第1回大会に続いて2度目の総合優勝を果たしました。

 なお、5回目となる2007年のYAMAHA ASEAN CUPは、第2回大会が行われたマレーシアでの開催が決定しています。


レースダイジェスト

イメージ  競技車両として、本大会初採用となる4ストローク上級モペット「T135(インドネシアにおける商品名:ジュピターMX135)」で競われたYAMAHA ASEAN CUP2006エキスパートクラスの決勝、ヒート1は、コースイン直前に大粒の雨に見舞われ、急遽タイヤ交換を行うなど、40分以上遅れてのスタートとなる。そのためヒート1は、当初予定されていたよりも2周少ない16周で争われることとなった。
 雨は上がったものの、大きな水たまりがいくつも残る路面状況で行われたレースは、予選1番手の#5 DONI TATA PRADITA(インドネシア/16歳)が、ホールショットを奪うと、1ラップ目をそのままトップで戻って来る。2周目、3つ目コーナーで、昨年のASEANカップエキスパートクラスの勝者、#3 DECHA KRAISART(タイ/25歳)にかわされ、次周で3番手につけていた#92 FLORIANUS ROY(インドネシア/20歳)にも先行を許し、PRADITAは3番手へ順位を落とす。6周目頃から、トップを行くKRAISARTとROYの一騎打ちの様相となるが、9周目1コーナーでROYが転倒を喫してしまう。すぐに先を行くKRAISARTを追いかけるも、水しぶきが上がって前が見えにくい状況もあり、その差は5秒近く広がって行く。結局、そのままKRAISARTが2番手以下に6.065の差を付けて優勝した。
 予定通り18周で競われた続くヒート2。好スタートで飛び出したのは、またもや#5 PRADITA。その後ろを#92 ROYと#3 KRAISARTが続き、10周目頃にはトップの3ライダーが後続を大きく引き離していく。14周目、バックマーカーの処理に手間取り、KRAISARTが遅れをとり始め、レースはインドネシアライダー同士の争いに。コーナーの度にROYがPRADITAに詰め寄るも、なかなかパスすることができない緊迫した状態のまま迎えた最終18周目、2つ目コーナーでROYがPRADITAをかわして優勝。エキスパートクラスのチャンピオンに輝いた。

イメージ 一方、従来からの競技マシン4ストロークモペット「T110 (インドネシアにおける商品名:ジュピター Z)」で争われたYAMAHA ASEAN CUP2006ノービスクラスの決勝、ヒート1では、序盤、予選3番手の#54 SUDARMONO(インドネシア/20歳)と予選2番手の#11 ARDHI SATYA SADARMA(インドネシア/20歳)、そして#8 MOHD ZAMRI BABA(マレーシア/23歳)がレースをリード。6周目にSADARMA をパスしたBABAが、次周にはトップに浮上。8周目、SUDARMONOが1コーナーで転倒して、3番手に#18 AZLAN SHAH B. KAMARUZAMAN(マレーシア/22歳)がつけるが、2番手に浮上したところで転倒。13周目にSADARMAも転倒し、終盤は、トップを行くBABA、2番手にあがった#92 WORAWUT FUNGSUK (タイ/21歳)、そして転倒するも徐々に順位を上げて3番手につけたSUDARMONOが接戦を展開。そのオーダーのまま迎えた最終ラップ、SUDARMONOが前を行く2人をかわしてチェッカーを受けた。
 ヒート2は、ヒート1の勝者、#54 SUDARMONOが勢い好く飛び出し、そのままレースをリード。その後ろを予選トップの#27 MOHD ISKANDAR B. RADUAN(マレーシア/21歳)が追うが及ばず、ヒート1に続き、SUDARMONOが優勝。ノービスクラスのチャンピオンとなった。2位にRADUAN、3位に#103 ANON SANGWARN(タイ/16歳)が入り、表彰式では、インドネシア、マレーシア、タイの3カ国の旗が雨の後の青い空に舞った。


イメージ■エキスパートクラスチャンピオン(2位/1位)FLORIANUS ROY選手(Yamaha Indonesia Team)談:
「予選で2番手に入ったことも驚きだったが、地元大会でチャンピオンを獲得できたことをとても誇りに思う。ヒート1は大雨の影響で路面状況も悪く、また長時間待たされたことで、レースに向けて高めていた集中力が途切れ転倒してしまったが、チーム総合優勝のためには、午前の国内選手権で転倒し、足にひびが入ってしまったDONI TATA PRADITA選手の分もカバーしたいとレースに集中。ポイント計算上、必ず勝たなければならなかったヒート2では、なんとかトップを行くPRADITA選手をかわそうと必死に走った。将来は、MotoGPライダーになりたいので、まずはフィジカルトレーニングで体力をつけたい」



イメージ■ノービスクラスチャンピオン(1位/1位)SUDARMONO選手(Yamaha Indonesia Team)談:
「ヒート1で、積極的に攻めすぎて転倒した瞬間、自分はなんてことをしてしまったんだと思ったが、まだまだ周回数が残っていたので、ゆっくり一人一人抜いて行こうと逆に落ち着いて走れた。3番手にあがった後半、前を行く2人を見ていたら、自分の方がうまく乗れていたので、彼らをパスした。ヒート2は、1ヒート目の時に自分のマシンの方が他よりも仕上がりが良かったようなので、自信をもって攻めて行けた。今回の結果に満足することなく、来年から国内選手権エキスパートクラスにステップアップするが、MotoGPライダーを目指してがんばりたい」

■EDMOND CHO (Yamaha Indonesia Team Manager)談:
「地元開催のため、勝たねばならないとのプレッシャーで臨んだレースだったので、ライダー、チーム、その他周囲のがんばりと支援により、総合優勝できてほっとしている。午前の国内レースで転倒負傷したDONI TATA PRADITA選手だが、大事にいたらず、彼持ち前のライオンハートでレースにトライしたことは大きい。MotoGPや全日本選手権に参戦しているPRADITA選手の姿を見て、ROY選手やSUDARMONO選手といった他のライダーも成長しており、インドネシアチーム全体が、力をつけてきていると思う。でも、私たちが目指しているのは、もっと上の目標、MotoGPで活躍するASEANライダーの輩出であり、これからも育成活動を続けて行きたい」

■YAMAHA ASEAN CUP 2006 大会委員長小林正典(Yamaha Motor Asian Center President)談:
「ホスト国インドネシアの運営とホスピタリティ、そして参加したASEAN各国チームのレースにかける思いによって、4回目の開催となるYAMAHA ASEAN カップ2006を大成功のうちに終了できましたことに、感謝いたします。本大会からヤマハモペットのフラッグシップモデル『T135』を、エキスパートクラスの競技車両に採用したこともあって、MotoGPに匹敵する感動のレースが繰り広げられ、ライダーはもちろん、マシン整備に携わったメカニック、そしてチーム運営に携わる関係者、全体のレベルが年々向上していることを実感しました。 モーターサイクルが生活に密着しているASEAN地域では、モーターサイクルレースも身近な存在。レースで活躍するライダーを自らの姿へとオーバーラップさせ、観客、ライダー、チーム、会場全体が一つになって感動を共有できるYAMAHA ASEAN カップは、まさに『感動創造企業』ヤマハに相応しいイベントだと思います。アセアン地域に根付いたレースとして、この先も5年10年と継続していきたいですね」

■ホスト国代表 高橋吉輝(Yamaha Indonesia Motor President Director)談:
「アセアン各国が集まって一つになり、エキサイティングなレースを開催できるのは、ヤマハならではと誇りに思います。ライダーたちのチャレンジ精神あふれる果敢な走りに、2万人のお客さまは、喜んでくださったのではないでしょうか。また、彼らの走りから、スポーティーでイノベイティブなヤマハを感じていただけたらうれしいですね。来年はマレーシアで行われるYAMAHA ASEAN カップですが、今後は、ベトナムの参加やフィリピンやシンガポールで開催する等、この感動の輪が広がっていくことを願います」



エキスパートクラス決勝結果


順位 No ライダー名 ポイント 合計
ヒート1 ヒート2
1 92 FLORIANUS ROY INDONESIA 20 25 45
2 3 DECHA KRAISART THAILAND 25 16 41
3 5 DONI TATA PRADITA INDONESIA 16 20 36
4 12 ELLY IDZLIANIZAR B. ILIAS MALAYSIA 10 13 23
5 45 WORAWUT PHUTTHO THAILAND 11 9 20
6 17 HAJI ICHAL INDONESIA 7 8 15
7 1 HARLAN FADILLAH INDONESIA 9 6 15
8 46 AHMAD FAZLI SHAM B. AHMAD WALAT MALAYSIA 3 11 14
9 26 AHMAD FUAD B. BAHARUDIN MALAYSIA 4 10 14
10 57 HOKKY KRISDIYANTO INDONESIA 13 - 13
11 4 KITTIPONG CHUMPHOL THAILAND 6 4 10
12 10 CHALERMPHOL POLAMAI THAILAND 1 7 8
13 2 PREECHA YONGSAWANG-ARUN THAILAND 8 - 8
14 67 KELVIN CHIA SEOW MIN SINGAPORE 2 5 7
15 111 AHMAD FAZRUL SHAM B. AHMAD WALAT MALAYSIA 5 - 5
16 11 MOHAMAD ESMON BIN OMAR SINGAPORE - 3 3
17 99 RYHAN BIN KAMARUDDIN SINGAPORE - 2 2
18 168 NOEL TRINIDAD DE MESA PHILIPPINES - 1 1
19 8 RODERICK WADE CHAN CHUA PHILIPPINES - - -
20 24 ROSNIZAM MOHD NOOR MALAYSIA - - -
21 129 MAICO GREG TECSON BUNCIO PHILIPPINES - - -
22 27 RIZALDY RODRIGUEZ CANARE PHILIPPINES - - -
23 146 JAIME MANINGS BARCIAL JR. PHILIPPINES - - -


ノービスクラス決勝結果


順位 No ライダー名 ポイント 合計
ヒート1 ヒート2
1 54 SUDARMONO INDONESIA 25 25 50
2 92 WORAWUT FUNGSUK THAILAND 20 11 31
3 138 GILANG PRANATA SUKMA INDONESIA 13 13 26
4 27 MOHD ISKANDAR B. RADUAN MALAYSIA - 20 20
5 10 THITIPONG WAROKORN THAILAND 11 8 19
6 103 ANON SANGWARN THAILAND - 16 16
7 95 PRAWAT YARNWUT THAILAND 10 6 16
8 8 MOHD ZAMRI BABA MALAYSIA 16 - 16
9 11 ARDHI SATYA SADARMA INDONESIA 5 10 15
10 28 MD. RAFIE B. MD. NASIR MALAYSIA 8 7 15
11 38 MD.EMIR FIRDAUS HASSAN MALAYSIA 6 4 10
12 18 AZLAN SHAH B. KAMARUZAMAN MALAYSIA - 9 9
13 58 MARK ANTHONY SALVADOR CHUA PHILIPPINES 4 5 9
14 17 LANDO INDONESIA 9 - 9
15 46 SULE SULAEMAN INDONESIA 7 - 7
16 5 JEFFREY BAUTISTA CHAN PHILIPPINES 2 3 5
17 111 MARK ANTHONY MANINGAS BARCIAL PHILIPPINES 1 2 3
18 45 PHATTHANAPONG MANEESRI THAILAND 3 - 3
19 119 RANIEL ARIOLA RESUELLO PHILIPPINES - 1 1
20 65 KUANG FUYOU BRIAN SINGAPORE - - -
21 9 SYFUL BAQTIAR MOHAMED SINGAPORE - - -
22 93 TANG CHING HENG SINGAPORE - - -
23 36 ARMANDO RODRIGUEZ CANARE JR. PHILIPPINES - - -

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