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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

YAMAHA ASEAN CUP 2006 インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、シンガポールの選抜ライダーがASEAN No.1の座を争う

2006年12月14日発表



※写真は2005年大会(開催地:タイ)


 ヤマハ発動機株式会社は、2006年12月15日~17日の3日間にわたり、PEKAN RAYA JAKARTAサーキット(インドネシア/全長:1,200m)にて『YAMAHA ASEAN CUP 2006』を開催します。
 YAMAHA ASEAN CUPは、今大会で4回目を迎える4ストローク・スポーティーモペットによるワンメークレースで、各国で定められる予選対象レースを勝ち上がったライダーによって真のASEANチャンピオンを決定する国際大会です。2003年の第1回インドネシア大会には、インドネシア、マレーシア、タイの3か国が参加し、2004年の第2回マレーシア大会からは新たにシンガポールとフィリピンが加わって、合計5か国のライダーによってチャンピオンシップが争われました。4回目を迎える今年も、引き続き5か国からライダーが参集し、エキスパート/ノービスのクラスに別れて戦います。

 ヤマハ発動機では、近年ASEAN地域において、「モーターサイクルスポーツへの関心の高まり」や「アクティブな志向とライフスタイルを持つ若者たちの増加」といったマーケットの動向を受け、(1)スポーティーなヤマハブランドイメージの強化、(2)ASEAN地域におけるモーターサイクルスポーツの普及・振興を目的にさまざまな活動を行っていますが、YAMAHA ASEAN CUPはそれらの活動のシンボルと位置づけております。
 今大会は、ホスト国のインドネシアにおける当社現地法人P.T. YAMAHA INDONESIA MOTOR MANUFACTURING (YIMM)とP.T. YAMAHA MOTOR KENCANA INDONESIA (YMKI)が大会運営を担当します。競技車両は、エキスパートクラスにYAMAHA ASEAN CUP初採用となる4ストローク上級モペットの「T135(インドネシアにおける商品名:ジュピターMX135)」を、ノービスクラスには参加各国で人気の高い4ストロークモデル「T110 (インドネシアにおける商品名:ジュピター Z)」を使用します。


※ワンメークレース = 単一の車両によって行われるレース形態


YAMAHA ASEAN CUPの開催目的

 世界のモーターサイクル市場の中でも特にめざましい成長・発展を続け、同時にヤマハ発動機にとって重要な生産拠点でもあるASEAN地域を、当社では重点エリアの一つとして捉え、積極的なマーケティング活動を推進しています。中でもレース活動は、創業以来脈々と受け継がれてきたヤマハ発動機の「チャレンジ精神」を表す代表的な活動であり、この地域におけるさまざまな活動の象徴としてYAMAHA ASEAN CUPを開催することは、ブランド戦略(YAMAHAブランドのオンリーワン・ブランド化)を推進する上でたいへん重要な意義を持つと考えています。
 一方で、YAMAHA ASEAN CUPを単なるブランドコミュニケーションの場ではなく、さまざまな国のライダーやメカニックが互いに研鑽することで技術の向上を促し、世界選手権を頂点とするさらに高い目標を目指すための登竜門として位置づけています。YAMAHA ASEAN CUPをステップとして世界を目指すライダーを応援し、ASEAN地域に夢と希望を与える存在として今後も長期的な開催を計画しています。
 また、YAMAHA ASEAN CUPでは、レースウィークを通じてヤマハ発動機の企業理念である「感動創造」を目指し、参加するライダーやチームスタッフ、そしてレースを観戦する多くのみなさまと感動を共有することを大きなテーマとしています。レースウィーク中には、各国のライダーが親睦を図るためのパーティー等を開催するほか、観戦に訪れるレースファンのためにも十分なホスピタリティーを用意しています。


ASEAN地域におけるヤマハ発動機のモータースポーツ支援活動

 ヤマハ発動機は、ASEAN地域のモータースポーツ文化の普及・振興を目的として、1980年代からさまざまな活動を行ってきました。各国で行われる「国内選手権やヤマハカップレースの支援」、ライダーのスキルアップを目的とした「レーシングアカデミー」の開催、さらには「インストラクター教育」等を継続して行うことにより、競技人口の拡大と競技レベルの向上を積極的に推進しています。
 こうした活動の継続的な展開により、各国の競技レベルは急速に高まり、ライダーたちはより高いレベルを目指すようになりました。それぞれの国で行われるヤマハカップレースや国内選手権、それらの大会を勝ち抜いたライダーによるYAMAHA ASEAN CUP、さらにはFIMアジア選手権への出場を目指すライダーも少なくありません。このような背景の中でヤマハ発動機は従来の支援システムをさらに発展させ、ASEANの若手ライダーのさらなるステップアップを支援するための「ヤマハライダー育成プログラム」を昨年から、本格的に推進しています。
 「ヤマハライダー育成プログラム」は、YAMAHA ASEAN CUPの優勝ライダーを候補とする育成・支援プログラムで、ヤマハ発動機が規定する条件を満たした場合(年齢制限や各国における支援体制等)、FIMアジア選手権や全日本選手権、そして世界選手権への挑戦を見据えて、トレーニングやマシン貸与、キットパーツサポートやメカニック指導など、さまざまな支援を行うものです。
 なお、昨年のエキスパートクラスのチャンピオンは、本育成プログラムに則って、ヤマハ発動機のサポートを受け、この8月にマレーシアで行われたアジア選手権第3戦スーパースポーツクラスにYZF-R6でスポット参戦しました。


YAMAHA ASEAN CUP 2006 競技車両について

●「T135」(エキスパートクラスの競技車両)
 YAMAHA ASEAN CUP 2006エキスパートクラスの競技車両には、本大会からヤマハ上級スポーティーモペット「T135」を採用します。 「T135」は、昨年秋に発表した次世代の上級モペットで、PerformanceとFormalを組み合わせた造語“Performal” Mopedを開発コンセプトに掲げ、高性能とファッション性の融合を実現したヤマハモペットのフラッグシップモデルです。水冷4ストローク135ccエンジンをダイヤモンド型フレームに搭載し、ダイアジルシリンダーや軽量アルミ鍛造ピストンなど、ヤマハ発動機の最新技術を投入。上質な外観はもちろん、スポーティーな走行性能や環境性能など、すべてにおいてワンランク上の商品性が高く支持されています。
 ヤマハでは、レース車両としても高い性能を発揮する「T135」でレース経験を積むことが、ライダーの技術レベル向上に役立つとの考えにより、今年から、各国で135ccクラスのローカルレースを開催。アセアン各国から世界を目指すライダーが参集するYAMAHA ASEAN CUPでも、本大会からエキスパートクラスの競技車両として「T135」を選定しました。
 なお、昨年11月から今年5月までの半年間、「T135」の導入プロモーションの一環で、ASEAN地域の6カ国(インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン)を巡る、全行程14,310kmのツーリング"PAN-ASEAN TOURING"を実施し、ツーリングで訪れた先々で、ワンランク上の商品性をアピール。その効果も手伝って、昨年秋の発売以来、ASEAN地域計6か国での販売は順調に推移しています。

●「T110」(ノービスクラスの競技車両)
 YAMAHA ASEAN CUP 2006ノービスクラスの競技車両には、過去3大会と同様、4ストロークエンジンを搭載するヤマハスポーティーモペット「T110」を採用しました。「T110」は、2002年の発売以来、ホスト国インドネシアをはじめ、ASEAN各国で広く人気を集めているモデルです。ASEAN地域のモペット市場を活性化させた「T105」(2001年導入)をベースに、4ストロークモペットの新基準を提唱し、性能、経済性、利便性、スポーティーな外観など、トータルバランスの向上を達成したモデルです。
 ASEAN地域で広く親しまれ、レース車両としても実績のあることを主な理由として、ノービスクラスでは本大会も従来に引き続き「T110」を競技車両として選定しました。
 なお、レース当日は、いずれのクラスも各国チームのオリジナルグラフィックをまとった車輌でASEAN No.1の座を競います。


YAMAHA ASEAN CUP 2006 競技概要について

 YAMAHA ASEAN CUPは、ノービスクラスとエキスパートクラスの2クラスで構成され、それぞれが2ヒート制でレースを行い、2ヒート合計のチャンピオンシップポイントで順位を決定します。競技には同一条件に整備された車両を使い、マシンの割り当ては厳正な抽選会によって決定します。表彰についてはノービス/エキスパートそれぞれ1~5位に入賞したライダーにトロフィーと賞金が、全ライダーの獲得ポイント合計によって争われる国別表彰の優勝チームにはトロフィーが贈呈されます。


チャンピオンシップポイント

Place 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 9th 10th 11th 12th 13th 14th 15th
Points 25 20 16 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

ゲストライダーについて

阿部 典史
Yamaha Motor France Team

 今シーズン、ヤマハ・モーター・フランス・チームからロードレース世界選手権ワールドスーパーバイク(WSB)に参戦した阿部典史選手が、ゲストとして参加します。阿部選手は、初回、2003年(第1回・インドネシア大会)から毎年ゲスト参加しています。阿部選手は13歳からミニバイクレースを始め、その6年後の1994年に初めて世界選手権ロードレースに出場して以来、アジアやヨーロッパでも高い人気を誇るトップライダーです。2005年からは活躍の場をWSBに移しています。


ヤマハレーシングミュージアムについて

 1955年の創立以来、ヤマハ発動機には「チャレンジ・スピリット」という企業風土が脈々と受け継がれています。その代表とも言えるレース活動では、これまで、MotoGPやモトクロス世界選手権を頂点とする世界のレースにおいて、数々のタイトルを獲得してきました。
 本年もモトクロス世界選手権では、GP通算101勝を飾ったステファン・エバーツ選手が自身10度目の世界選手権タイトルを獲得し、ヤマハYZ450FMのMX1クラス3連覇を達成しました。バレンティーノ・ロッシ選手がYZR-M1で参戦したロードレース世界選手権では、タイトル獲得にはいたりませんでしたが、最後までチャンピオンシップを盛り上げる活躍を見せました。

 そこで日頃の声援に感謝するとともに、開催国インドネシアをはじめとするASEAN地域のレースファン、ヤマハファンの皆様にヤマハのレーシング・スピリットを体感していただくため、YAMAHA ASEAN CUPの会場内に、「YAMAHA Museum」を開設します。「YAMAHA Museum」では、ロッシ選手が使用したMotoGPマシン「YZR-M1」を始め、日頃目にする機会の少ないロッシ選手本人のライディングギアを展示します。加えて、欧米で人気の大型スポーツバイクや、「T135」の導入プロモーションとして行った"PAN-ASEAN TOURING"の車両など、魅力あふれるさまざまなヤマハモデルの展示と、大迫力の映像も上映します。



ご参考

YAMAHA ASEAN CUPから世界に羽ばたけ
2005年 YAMAHA ASEAN CUP覇者チームへのモータースポーツ支援活動事例
ヤマハ・タイ・チーム、FIM Asia Road Racing Championship SuperSports 600ccクラスにスポット参戦


慣れないマシンセッティングもチーム力でカバー

初めてのスポット参戦ながらフロントロウを獲得

強豪揃いの中で、5位入賞を果たし、タイ・チームのポテンシャルを見せ付けたKRAISART選手は「ヒート1のリタイヤは残念ですが、内容的には納得のいくレースでした。今回の貴重な経験を今後のレース活動に活かしたい。このチャンスをもらえたことに感謝しています」と満足そうな表情を見せる

 ヤマハ発動機では、ASEAN地域のモータースポーツ文化の普及・振興を目的に、競技人口の拡大と競技レベルの向上を積極的に推進するさまざまな活動を行っていますが、そのひとつに、YAMAHA ASEAN CUPの優勝ライダーを候補とする育成・支援システムがあります。その育成・支援システムに則り、昨年のYAMAHA ASEAN CUPエキスパートクラスで優勝したDecha KRAISART選手を擁するヤマハ・タイ・チームは、8月13日に決勝を迎えたFIM Asia Road Racing Championship第3戦 SuperSports 600ccクラスにYZF-R6でスポット参戦しました。
 これに先立ち、ヤマハ・タイ・チームは、マレーシアのジョホールサーキット(3月下旬)とセパンサーキット(8月上旬)で行われたヤマハレーシングアカデミーに合流。ヤマハ発動機によって用意されたYZF-R6で、車両のセットアップ講習会と走行トレーニングを行いました。通常使用しているアンダーボーン車との大きな差に当初は戸惑うものの、KRAISART選手は、昨年のアセアンカップで優勝したポテンシャルの高いライダー。周回を重ねるうちに、アジア選手権に年間エントリーしている他のライダーに引けを取らないラップタイムをたたき出すまでになります。
 そして迎えたアジア選手権、予選では、トップからわずか0.628秒差の1分09秒487で、4番手フロントロウを獲得。2ヒート制で行われた決勝、ヒート1は惜しくも4周目にリタイヤとなるも、ヒート2では、1分08秒908の自己ベストラップを更新し、トップから8秒715差で5位入賞。初めて尽くしのレースで大健闘しました。
 アジア選手権へのスポット参戦についてチームマネージャーは、「とても素晴らしいチャンスでした。決勝に向けての取り組み方など、経験値を高められました。しかも初参戦ながら、他と遜色のないラップタイムが出せたので満足です。今度のYAMAHA ASEAN CUPでは、この経験を生かし、さらに進化したタイ・チームの姿をお見せできると思います。
 また、ヤマハカップレースやレーシングクリニックといった活動でも今回の経験を有効活用したい。ヤマハカップレースでがんばれば、アセアンカップに出場でき、そこで良い結果を残せば、さらにその先の道が開けている、ということを身をもって体現できたことは、日頃、ヤマハカップレースに参戦している他のチームやライダーにとって、大きなモチベーションになるでしょう。そして、レーシングクリニックに参加して下さるお客さまにとっても、インストラクターがアジア選手権経験者ということで、参加促進、および参加者の満足度向上にも貢献できると思います」。
 未定ではあるものの、来年以降、アジア選手権へのフル参戦、及び、スーパースポーツマシンでのトレーニング導入など、新たな活動に取り組みたいと意欲を見せるヤマハ・タイ・チーム。YAMAHA ASEAN CUPをきっかけに、世界の舞台へと一歩踏み出しました。


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