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二輪車用に開発中の新エアバッグシステムを搭載 先進安全研究車両「ヤマハASV-3」 「人とくるまのテクノロジー展2006」に出展

2006年5月23日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、5月24日から26日までの日程で、パシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2006」(主催:社団法人自動車技術会)において、二輪車用に開発中の新エアバッグシステムを搭載した「ヤマハASV-3」を出展する。  
 「ヤマハASV-3」は、2000年に発表したITS (高度道路交通システム)適応の研究車両としてエアバッグを搭載した「ヤマハASV-2」の技術を基に、各種解析ソフトを駆使し、さらに発展させた二輪車用の新エアバッグシステムを搭載した高い衝突安全性を達成する研究車両である。
 今回の展示車両は250ccスクーター「MAXAM」(マグザム)をベースに、専用開発の「バックプレート」と「マルチチャンバーエアバッグ」を備えたシステムを搭載した車両で、衝突時に腰部保持機能と緩衝機能の両立を目指したものである。



製品写真

「ヤマハASV-3」エアバッグ装着研究車両


名称

「ヤマハASV-3」

展示

「人とくるまのテクノロジー展2006」ヤマハブース

期間

2006年5月24日~26日


※ASV:

Advanced Safety Vehicle(先進安全自動車)とは、国土交通省が推進し、国内自動車メーカー14社が取り組んでいる「先進安全自動車」開発プロジェクトのことです。



「ヤマハASV-3」に搭載の二輪車用エアバッグシステムの特色

1)開発にあたって
 四輪車ではシートベルトの補助装置としてエアバッグが広く普及しているが、ライダーが車両に保持されない二輪車の場合、良好な保護効果を得るには二輪車専用のシステムの開発が必要である。
 ヤマハは二輪車の特性を考慮し、正面衝突だけでなく斜め衝突でも保護効果を発揮し、かつ衝突によるライダーの飛び出しで生じる二次災害低減も考慮した研究開発を行っている。


2)「ヤマハASV-3」エアバッグ開発にあたって
 上記の研究開発にあたっては、運動機構解析ソフトに有限要素法を組み合わせた衝突解析モデルを開発し、衝突時におけるライダーの被害程度等を解析。有限要素法をベースとした衝突解析ソフトでエアバッグ展開挙動等を解析。さらに衝突実験で、その効果を検証して、二輪車用のエアバッグを開発している。


3)「ヤマハASV-3」エアバッグの特徴
 「ヤマハASV-3」エアバッグでは、エアバッグをライダーに接近させ、かつエアバッグが受ける力を受け止める部材(バックプレート)を設けることで、腰部保持機能と緩衝機能の両立を目指している。


※有限要素法とは、数値計算手法の1つで、構造解析分野で広く使われている手法です。



「ヤマハASV-3」のエアバッグ作動状況


衝突実験の模様


バックプレートおよびマルチチャンバーエアバッグ作動


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