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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

高精度コンタクトを実現。高速化と軽量化をさらに推し進めた ヤマハビジョンハンドラ「V4」新発売

2005年12月01日発表

 ヤマハ発動機(株)の社内カンパニーである「IMカンパニー」(カンパニープレジデント:戸上常司、所在地:静岡県浜松市)は、フルビジョン(画像認識)方式のビジョンハンドラ「V4」を新たに開発し、2006年1月より発売する。
 近年、ロジック・デバイスのテストシステムにおいては、新型ICデバイスへのフレキシブルな対応やシステム構築のスピードアップ、ランニングコストの低減が求められているが、この「V4」は、2003年3月発売の既存モデル「H1」の機能をさらに向上させ、市場の要望に応えた上級機種で高速、高精度、高機能をめざして開発された。
 「V4」は、ダイレクト搬送機構の採用や4個同時測定による検査コストの低減、豊富な種類のデバイスに対応し、多分類機能を備えるなど、多くのメリットを備えている。さらに、最適な機構レイアウトにより、軽量化が図られ、設置や移設の際の制約を軽減した。
 なお、「V4」は12月7日から9日まで幕張メッセ(千葉市)にて開催される「セミコン・ジャパン2005」に出展する。



製品写真

ヤマハビジョンハンドラ「V4」


名称

ヤマハビジョンハンドラ「V4」

発売

2006年1月6日

価格

22,500,000円(消費税含まず)

初年度販売計画

100台(国内外)



市場背景と製品の概要

 半導体の市場が拡大する近年において、ICデバイスは、コンピュータやその周辺機器からデジタル家電、移動体通信機器向けに進化を続け、製品サイクルもますます短くなっている。
 半導体のテスト工程に於いても、新型ICデバイスへのフレキシブルな対応や、システム構築のスピードアップ、ランニングコストの低減が市場から求められている。当社は、表面実装機分野で培った画像認識技術を基盤に、2003年3月、フルビジョン式ロジックICハンドラ「H1」を開発。市場から評価を得てきたが、市場ニーズに的確に対応するための上級機種として、ビジョンハンドラ「V4」を新たに開発した。
 ビジョンハンドラ「V4」は、「H1」の持つ豊富なデバイス対応と使いやすさ、デバイスにやさしいハンドリング、短時間での段取り替え等の機能を継承しながら4個同時測定を行い、さらなる検査コストの低減を実現した新製品である。



製品の特徴

■検査コストの低減

デバイスを直接移送するダイレクト搬送のため、アライメントポケットが不要になり、チェンジキットコストが大幅に低減。

4ヘッドで4個のデバイスを同時測定することや高速インデックスにより、高スループットを実現し、生産性が向上。

安定、確実な高精度コンタクトにより、テスト歩留まりを改善し、ソケットの耐久回数を延長。

テスト前の画像認識により検出された不良品は、検査工程から除外され、効率的な検査稼働を実現。

ソケット部の位置決めガイドが不要で、ソケットの製作コストが低減。

電極ピッチが同じデバイスでは、ソケットの共用化が可能。


■使いやすさと機能性の向上

平置き方式のオートトレイを3基追加することで、最大5分類に対応(オプション)。タッチパネルLCDの搭載で、それぞれの操作と機種替えに短時間で対応が可能。

□1,200mmのテストヘッドエリアを確保。接続可能な検査機の種類が大幅に増加。

高温仕様、荷重制御ヘッドなど、豊富なオプションを用意。


■高精度コンタクト

独自の画像認識機能でデバイスの姿勢とソケットの位置を高精度に検出し、コンタクト精度が向上。

高剛性フレームによる低振動化により、高精度な位置決めをサポート。


■デバイスのダメージを低減

1回の吸着でデバイスをダイレクトにソケットに搬送。チッピングや、静電気の発生を軽減。

ヘッド毎にサーボZ軸を備え、吸着時のバッファ量と速度を正確にコントロール。さらにノズル先端に備えたバッファ機構により、デバイスのソフトな吸着を実現。


■JAM発生率の低減

搬送時にデバイスを持ち変えないため、JAM発生頻度やチッピングが減少。


■段取り替え時間の短縮

吸着ノズルとタッチパネルLCDモニタでのプログラム変更だけで段取り替えが完了し、稼働時間が大幅に増加。アライメントポケット位置やソケット位置の煩雑な調整が不要。


■工場レイアウトにフレキシブルな対応

軽量、コンパクト化により設置や移設作業が容易に行え、省スペースで生産性が向上。さらに高剛性フレーム構造により、移設を行っても高精度を維持。



基本仕様

項  目
標準仕様
対象デバイス BGA、CSP、WLCSP、QFN、LCC
対象パッケージサイズ □1.5mm~□20mm バンプピッチ最小0.3mm、バンプ径最小0.16mm
搬送ヘッド ノンリード用ヘッド
同時測定数 1、2、4
ソケット間ピッチ 60mm~80mm 田の字
コンタクト方式 非落下圧接方式または落下圧接方式
デバイスアライメント方式 画像認識位置補正
測定温度 常温
テストヘッドエリア 最大 □1,200mmヘッド対応
デバイス供給・収納 トレイ
デバイス供給形態 オートトレイ1基
デバイス収納形態 オートトレイ2基
分類数 2分類
トレイ供給量 高さ300mm×1基
トレイ収納量 高さ300mm×2基
トレイサイズ JEDEC
インデックスタイム 最短0.5sec以下
スループット(UPH) 最大5,000個/時間(常温、4個同時測定)
コンタクト荷重 最大176.4N/DUT
コンタクト精度 X/Y=±40μm、θ=0.2°
ユーティリティ 電源:三相AC200/208/220/240/380/400/416V
   ±10%、50/60Hz、4.4kVA
空気圧:0.5MPa以上、ドライエア
空気消費量:100N L/min(エジェクタ時)
        20N L/min(工場真空時)
真空源:エジェクタまたは工場真空
テスタ I/F パラレル(D I/O)
本体概略寸法 W1,640mm×D1,970mm×H1,745mm(タワーライト含まず)
本体質量 1,400kg(キャスタ付き)

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