第39回東京モーターショー ヤマハ発動機の出展モデル 2005年10月05日発表 ヤマハ発動機(株)は、来たる10月22日(土)から11月6日(日)の16日間にわたり開催される『第39回東京モーターショー』(主催:社団法人日本自動車工業会/会場:幕張メッセ/特別招待日10月21日より)において “The Art of Engineering”をテーマにブースを構成し、参考出品車・市販予定車・輸出仕様車など、ワールドプレミア9機種、ジャパンプレミア7機種を含めた合計21台を展示する。出展モデルは、下記の通りである。 ■ ワールドプレミア 9機種 9台 ■ジャパンプレミア 7機種 7台 【参考出品車:試作車】 ・Gen-Ryu ・DEINONYCHUS(ディノニクス) ・HV-01 ・FC-me ・MAXAM3000 ・XT250X ・VOX ・コンセプトモデル 【市販予定車】 ・Passol-L 【参考出品車:輸出仕様車】 ・YZF-R1 SP ・YZF-R6 ・FZ1 ・FZ1 Fazer ・FJR1300AS ・Roadliner S 【参考出品車:海外生産車】 ・MT-03 ■その他の展示モデル 【参考出品車:輸出仕様車】1台 ・MT-01 【市販車】1台 ・EC-02 【記念車】レーサー2台 その他1台 ・YZR-M1 #46 V・ロッシ選手車両 ・YZ450FM #72 S・エバーツ選手車両 ・125 YA-1 ヤマハ発動機第1号車 出展モデルの概要 《ワールドプレミア 9機種 9台》 Gen-Ryu(参考出品車:試作車) “ハイパフォーマンス・ハイブリッド・モーターサイクル”を提唱する提案モデル。ヤマハのモーターサイクルの設計思想“ジェネシス”と最新の電子制御技術を反映した“ジェニック”思想に基づき、軽量コンパクトなYZF-R6系600ccエンジンと高出力・高効率モーターを組み合わせた。モーターサイクルの操る楽しみとスクーターの快適性・積載性の双方の長所を両立させている。軽量CFアルミダイキャストによる最適なボディ剛性と、大径ホイール&ロングホイールベース等によるディメンションは、1000ccクラス並みの運動性能を支えている。 さらに、ヤマハH.M.I.(Human Machine Interface)システムとして予防安全を追求したASV(先進安全自動車)機能や、快適さを追及したスマート機能を採用した。ASV機能としては、(1)通信技術を用いた認知支援としての車車間通信、(2)夜間交差点・カーブ走行における前方視界向上としてのコーナリングライトを装備している。スマート機能としては、(1)風きり音などの雑音を大幅に低減するノイズキャンセル、(2)タンデム無線会話、(3)ボイスナビゲーション(4)音楽プレーヤー・携帯電話のハンズフリー、(5)CCDカメラとLCDによる後方モニタリングを搭載している。 DEINONYCHUS(ディノニクス)(参考出品車:試作車) インホイールモーターのメリットは車体レイアウトの自由度が広いことである。その特色を活かしボディが上下・前後に“ストレッチ&シュリンク”(伸縮)する機能を備え、操る楽しさを実現するヤマハならではの二輪駆動(2WD)EVの新たな提案である。2WDの高い走破性に加え、身体のサイズや走行シーン・路面状況など好みに応じて乗車姿勢だけでなく、車体シルエットのアジャストが可能。電動だからこそ実現出来るパーソナルフィット性に優れた未来のビークルを提唱している。 HV-01(参考出品車:試作車) モーターとエンジンのパラレルハイブリッドスクーターである。ゆったりとした乗車感を生む大柄なサイズ感のボディでありながら、モーターの低回転域での高トルクを活かした一クラス上の加速、経済的な燃費、環境性能と走る楽しさの両立が可能である。また、ハイブリッドだからこそ可能な「静かモード」(モーターのみの走行モード)駐車場などでの出し入れに便利な「押し歩きモード」(降車時の極低速モード)の装備も便利である。 FC-me(参考出品車:試作車) 燃料電池の燃料は水素ガスを使用するシステムが一般的であるが、コンパクトに仕上げるのが難しい面がある。当社が開発した「ヤマハダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)システム」では、液体であるメタノール水溶液を燃料とし、改質器や圧力容器を必要とせず、出力1kW以下の小型機器に応用した場合、出力特性を落とさずに軽量化できるというメリットがある。 既に、公道走行調査を実施しているヤマハDMFCシステムを搭載した「FC06 PROTO」の成果を踏まえ、信頼性や航続距離など性能を熟成させたのが燃料電池二輪車「FC-me」。燃料電池システムの制御パラメータ最適化により、エネルギー交換効率が「FC06 PROTO」比で1.5倍を実現、車輌全体の構成部品の見直しにより車輌重量も69kgを実現した。本年9月16日より静岡県と賃貸借契約を結び利用されている。 MAXAM 3000(参考出品車:試作車) 人気のアーバンタンデムクルーザー「MAXAM」をベースに“ウィークエンド・レジャークルーザー”をコンセプトに掲げ新たなビッグスクーターの提唱である。「MAXAM」のもつロー&ロングスタイリングを活かし、これまでのシート下などへの収納に加え、積載にもこだわったこれまでにないピックアップスタイルを実現している。前後ボディのオーバーハングを大きく伸ばしたほか、ローアングルとしたボディは、 クロームパーツ多用や本革シート採用による高級感に加え、これまでのビッグスクーターにない押し出し感を強調している。(車名の3000は全長 3,000mmの意) XT250X(参考出品車:試作車) “スタイリッシュなライト感覚モタード”を提唱する250ccモデルである。信頼性とレスポンスに優れた空冷エンジンをシャープなボディに搭載。17インチロードタイヤの採用に加え、YZF-Rシリーズ同様のフラッシャーライトや、YZF-R6と同タイプのLED採用テールライトが洗練されたスポーツ感覚を演出。軽快な走行性とスタイリッシュなボディが特色である。 VOX(参考出品車:試作車) ヤマハ50ccスクーター初のフュエルインジェクション採用モデル。立方体のようなボディとフラットなサイドボディ、余裕のトランクスペースなどでストリートファッションに調和している。ゆったりした姿勢をとれるアップハンドルとポジション、清楚でサイズ感のあるボディ、ロングホイールベースとファットタイヤなどとのコンビネーションは“見てゆったり”“乗って快適”な走りを提供する。 Passol-L(参考出品車:市販予定車) 100%電気で走るEV(Electric Vehicle)の第一弾として2002年11月に発売(地域限定・全国販売は2003年5月)した「Passol」(原付1種)のコンセプト、“ライト・スマート・クリーン&サイレント”とそのスタイルを継承したニューモデル。2005年5月より発売の「EC-02」と同性能のモーター、及びエネルギー密度を高めたバッテリーを搭載することで、発進時/中速域及び登坂時のパワー向上、一充電あたりの航続距離アップ(約25~30km/体重55kgの方が市街地での一般路走行の場合)を図っている。 《ジャパンプレミア 7機種 7台》 YZF-R1 SP(参考出品車:輸出仕様車) 2006モデル「YZF-R1」は現行モデルの基本構成をもとに“よりエキサイティングなライディングの世界の提唱”を狙いに、エンジン及び車体関連の熟成を図りポテンシャルアップを図ったモデルである。最高出力向上、および車体剛性バランスの最適化などにより、持ち味のパフォーマンス、コーナリング性能に一層磨きをかけたモデルとなっている。 上級機種の「YZF-R1 SP」には、(1)スムーズなコーナリング走行に貢献するスリッパークラッチ、(2)安定した性能を引き出すオーリンス製サスペンション、(3)軽量マルケジーニ製前後アルミ鍛造ホイールなどを装備し、サーキットポテンシャルを一層高めた。 YZF-R6(参考出品車:輸出仕様車) 2006モデル「YZF-R6」は“サーキット最速のエクストリーム・スーパースポーツ”を照準に開発を進めてきたモデルで、サーキット走行からワインディングロードまでをカバーする優れた性能を、オリジナリティ溢れる新ボディーに具現化している。新設計の超高回転型ニューエンジン、チタン製吸排バルブ、電子制御スロットル(YCC-T)、ツインインジェクター採用FI、スリッパークラッチ、ミッドシップマフラー、2WAY圧側減衰調整機構付前後サスペンションなど、随所に先端技術を投入した。600ccミドルウェイトスポーツの“走りの爽快感”と“日常ユースでの軽快な機動性”の調和を図った新製品である。 FZ1(参考出品車:輸出仕様車) 2006モデルの「FZ1」は“リアル・エモーショナル・ロードスター”を照準に開発を進めてきたモデルで、2005年型YZF-R1と同系統のエンジンを新設計の軽量アルミフレームに搭載し、現行「FZS1000FAZER」比で約15kgの軽量化を達成。エンジン特性最適化との相乗効果から、一般公道での優れた駆動力特性を実現し“ライダーが身体の一部のように楽しめる新ビックネイキッド”を提唱するモデルとなっている。 FZ1Fazer(参考出品車:輸出仕様車) 2006モデル「FZ1 Fazer」は「FZ1」にセミカウルを標準装備したモデルで“高次元バランスのスポーツ&オールラウンダー1000”を照準に開発したモデルである。 FJR1300AS(参考出品車:輸出仕様車) 2006モデル「FJR1300」は、これまでのFJR1300ならではの「優れたエンジン性能」「高次元の走りの基本性能」の持ち味を継承し“世界水準の欧州縦断ツアラー”をコンセプトに熟成を図った製品である。この意図に沿い随所に最新技術を投入し(1)環境性能と走行性能の調和、(2)快適性&安心感の向上(3)先進技術投入による利便性向上などを図った。 とくに「FJR1300AS」に搭載のYCC-Sは、クラッチ操作を全て電子制御で自動化するシステムで煩雑なクラッチ操作が不要。スムーズな加減速特性を達成し、ギアチェンジのショックが殆どない快適な乗り心地を実現している。 Roadliner S(参考出品車:輸出仕様車) 2006モデル「Roadliner」は、新設計の空冷4ストロークOHV・V型2気筒1854cm3エンジンを新設計アルミ製ダブルクレードルフレームに搭載し、新しいクルーザーワールドを提唱するモデルである。大排気量空冷Vツインエンジン、専用設計バランサー、EXUP、ヘッド油冷方式採用など、最新技術の織り込みにより、優れた加速性能とパルス感、走行性、環境性能を達成した。また車体は、“ネオ・ストリームライン”を基調とし、滑らかなスピード感と力強い前進感を兼ね備えた点が特色となっている。 MT-03(参考出品車:海外生産車) 水冷4ストロークSOHC単気筒4バルブ660ccフュエルインジェクション採用エンジンを搭載し“ロードスター・モタード”を提唱するモデルである。2005年欧州市場に導入のVツインモデル「MT-01」同様、“鼓動”をキーワードに開発を進めてきたモデルで、優れたレスポンスと幅広いトルクをもつエンジンと新設計ボディとのコンビネーションが、機敏でエキサイティングな走りの世界を具現化している。大容量エアクリーナー、マス集中にも貢献するアルミ製オイルタンク、モノチャンバー・アップマフラー、新設計ダイヤモンドフレーム、横置きリアクッションユニットなども特色である。本モデルは、ヤマハのイタリアでの生産拠点、ヤマハモーターイタリア社で製造している。 《その他の展示モデル》 MT-01(参考出品車:輸出仕様車) 2005年より投入の「MT-01」は、1999年発表のコンセプトモデル「鼓動=MT-01」の思想をベースに“ソウルビートVツインスポーツ”を企画キーワードとし随所に先端技術を投入、“究極の趣味材”の具現化を照準に開発したモデルである。開発ではVツイン1670cm3の圧倒的な鼓動感とトルクの具現化、かつて類いない外観スタイルとハイクオリティ感の達成などを主眼とした。 EC-02(市販車) ヤマハでは“持続可能な発展”をめざした企業活動の一環として、環境負荷を最小限に抑えた人に優しい100%電気で走るEVを開発、市場投入している。「EC-02」は、「Passol」に続くその第2弾モデルとして2005年5月より発売。軽量車体、折り畳みハンドルなど「大人の遊び心をくすぐるデザインと機能」を盛り込み、電動の乗り物ならではの優しさ・楽しさ・扱いやすさを追求している。 YZR-M1 #46 V・ロッシ選手車両(記念車、レーサー) 2004年・2005年モトGPチャンピオン、バレンティーノ・ロッシ選手のマシンである。 YZ450FM #72 S・エバーツ選手車両(記念車、レーサー) 2005年WMX MX1クラスチャンピオン ステファン・エバーツ選手のマシンである。 125 YA-1(記念車、ヤマハ発動機第1号車) 1955年発売ヤマハのモーターサイクル1号車。クオリティの高い仕上げ、上品なカラーリング、レースでの活躍もありファンからは「赤トンボ」の愛称で親しまれた。