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新開発のパワーユニット採用、制御技術の熟成などにより 思い通りのなめらかな操作性を実現 ヤマハ車イス用電動ユニット「JWX-1」新開発 世界レベルの高い耐久性・信頼性も確保

2005年09月20日発表

 ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市・プレジデント:戸上常司)では、新開発のパワーユニットを搭載した車イス用電動ユニット「JWX-1(ジェーダブリューエックス・ワン)」を2006年1月より発売します。

 「JWX-1」は1995年の発売以来、手動兼用型車イス市場で常にトップシェアを維持している手動車イスを電動化するユニット「JW-I」をフルモデルチェンジしたものです。「扱いやすさ」「軽さ」「快適性」といった従来からの特徴はそのままに、新開発のパワーユニットや新設計の自走用操作部(ジョイスティック)の採用、制御システムの熟成などにより、「扱いやすさ」によりいっそう磨きをかけました。
 また、TÜV※1マークの取得申請など、世界レベルの耐久性・信頼性をも確保しています。
 さらに業界最長となる1充電あたりの航続距離35km※2を達成するリチウムイオンバッテリーや新設計の介助用操作部をオプションに設定し、車イスユーザーはもちろん、介助者の快適・利便性の向上も図りました。

 なお、「JWX-1」は9月27日~29日に東京国際展示場「東京ビッグサイト」(東京都江東区有明3-21-1)で開催される「第32回国際福祉機器展H.C.R. 2005」に出展します。


※1 

Technischer Üerwachungs-Verein(技術検査協会)の略。高い安全性と高品質を保証する世界安全規格として国際的に認知度・信頼性が高い品質基準

※2 

2005年9月20日現在、手動兼用型車イスとして。ヤマハパターン走行時(バッテリー満充電、常温25℃、直線平坦路連続走行時)



製品写真

ヤマハ車イス用電動ユニット「JWX-1」


名称

ヤマハ車イス用電動ユニット「JWX-1」

発売日

2006年1月



開発の背景

 ヤマハ発動機(株)では、健康・福祉分野への貢献や高齢化社会対応への一環として、産業用ロボットや電動ハイブリッド自転車などで培った高度な制御技術や駆動技術などを応用し、90年代より電動車イス事業に取り組んできました。障害者や高齢者の生活の質向上、自立支援に加え、介助者の快適・利便性を追求した製品を開発し、現在6種の電動車イスを販売、サービスを提供しています。

 今回発売の「JWX-1」は、手動車イスの手軽さと電動車イスの快適・利便性を兼ね備えた手動車イス電動化ユニットとして、1995年の発売以来、多くの方に愛用されている「JW-I」を全面的に進化させたものです。開発にあたっては、ヤマハ車イスの原点“人間感覚を重視した制御技術”を改めて見つめ直し、安心、快適、かつユーザーが意のままに操作できる「扱いやすさ」をよりいっそう追求しました。



「JWX-1」の主な特徴

■扱いやすさ

・思い通りに操作しやすい新設計の自走用操作部(ジョイスティックレバー)

 前進、後進、方向転換、停止などの全ての操作がジョイスティックレバー1本で行えます。また走行状況に合わせ、最適な速度を5段階から調節可能。(速度仕様は、4.5km/h標準仕様、6km/h特別仕様の2タイプを設定)

・症状にあわせ操作性の細かな調節が可能

 加速度、減速度、旋回速度など、操作感度を症状にあわせて細かく調節することができる調整モード機能を搭載。

■安心感

・世界レベルの耐久性と信頼性

 耐久性に優れ錆びにくいステンレス素材のスポークなどにより、ユニット強度をアップさせ、許容乗員重量を125kgまで可能にしました。また、TÜVマークの取得申請など、日本国内はもとより、海外ユーザーの使用も視野に入れた世界基準同等の高い耐久性・信頼性を確保しています。

・電磁ブレーキ、転倒防止バー、ホーンなど、安心装備を標準搭載

 ジョイスティックレバーから手を離すと自動停止する「電磁ブレーキ」、後方への転倒を防ぐ「転倒防止バー」、存在認知や注意喚起のための「ホーン」などを標準装備しました。

■快適性

・航続距離の伸長

 標準のニッケル水素バッテリーで1充電あたりの航続距離が15kmと従来よりも大幅に伸長しました。

・リチウムイオンバッテリーや新設計の介助操作部などオプションも充実

 小型軽量ながらも出力特性に優れたリチウムイオンバッテリーをオプションに設定し、手動兼用型車イスとして業界最長となる1充電あたりの航続距離35kmを達成しました。
 また、介助用操作部も新設計。前進スイッチの大型化やダイヤル式速度設定、一目で分かるバッテリー残量表示など、介助者の負担軽減を図る機能・装備を搭載しました。

※いずれもヤマハパターン走行時(バッテリー満充電、常温25℃、直線平坦路連続走行時)




ヤマハ車イス用電動ユニット「JWX-1」仕様諸元

 品名

 JWX-1

 駆動方式

 後輪直接駆動

 重量

 14.5kg(バッテリー含まず)

 操舵方式

 自走用

 ジョイスティック操舵

 介助用

 手動操舵(押しボタン式、オプション)

 駆動車輪径

 20,22,24インチ

 制御方式

 マイクロコンピュータ制御

 制動方式

 電磁ブレーキ+モーター回生制動

 モーター

 24V 120W 30分定格

 走行速度

 前進

 4.5km/h標準仕様/6km/h特別仕様
 (5段階調節可能)

 実用登坂角度

 6°

 電池

 種類

 ニッケル水素電池(マイコン内蔵)

 電圧/容量

 24V×6.7Ah

 重量

 2.9kg

 充電器

 電源

 AC100V~240V 50/60Hz

 充電方式

 完全自動充電方式(リフレッシュ機能付き)

 充電時間

 約2~3時間(常温25℃)

 電動走行距離

 1充電あたり 約15km(※)

※ヤマハパターン走行時(バッテリー満充電、常温25℃、直線平坦路連続走行時)



メーカー希望小売価格

ヤマハ車イス用電動ユニット「JWX-1」

294,000円~
(本体価格280,000円/消費税14,000円)



ヤマハ軽量型電動車イス「JWアクティブ」


 手動車イス用電動ユニット「JWX-1」を搭載した完成車、ヤマハ軽量型電動車イス「JWアクティブS-type」と「JWアクティブ P-type」の2機種も同時に発売します。いずれもスタイリッシュなデザインの新型フレームを採用。また、跳ね上げ式のアームレストやワンタッチで広がるフットレストの採用により、乗り降りはもちろん、車イスからベッドなどへの移乗がラクに行える仕様とし、車イスユーザーのみならず、介助者の負担を軽減する使いやすさも追求しました。なお、TSマークを取得し、耐久性・信頼性も確保しています。


※ 

TRAFFIC SAFETY(交通安全)の略。道路交通法令に定められた大きさ、構造、性能などの基準を満たし、国家公安委員会の型式認定を取得した製品にのみ表示される

跳ね上げ式アームレスト

広がるフットレスト


製品写真 製品写真

S-type

 

P-type

ヤマハ軽量型電動車イス「JWアクティブ」



<名称>
<発売>
<メーカー希望小売価格>

ヤマハ軽量型電動車イス「JWアクティブ」
2006年1月
398,000円~ (S-type・P-type) ※いずれも非課税


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