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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

全米ディーラーショーで発表する 2006年米国向けニューモデル「Road Liner(ロードライナー)」 ヤマハクルーザー スターシリーズの新フラッグシップ誕生

2005年06月13日発表

 ヤマハ発動機(株)は、6月12日に米国ラスベガスで開催のヤマハ全米ディーラーミーティングで、06年北米向けモデル「Road Liner(ロードライナー)」を発表展示、米国市場にて06年モデルとして発売します。

 「Road Liner」は、新設計の空冷4ストロークOHV・V型2気筒1854 cm3エンジンを新設計アルミ製ダブルクレードルフレームに搭載し、新しいクルーザーワールドを提唱するモデルです。大排気量空冷Vツインエンジン、専用設計バランサー、EXUP、ヘッド油冷方式採用など、最新技術の織り込みにより、優れた加速性能とパルス感、走行性、環境性能を達成しました。また車体は“ネオ・ストリームライン”を基調とし、滑らかなスピード感と力強い前進感を兼ね備えた点が特色となっています。



製品写真

2006年北米向けモデル ヤマハ「Road Liner」


名称

ヤマハ「Road Liner」(ロード・ライナー)

発売日

2005年10月

カラーリング

「Road Liner S」:

ダークグレーメタリック(チャコールシルバー)
ブラッシュホワイトカクテル(パールホワイト)

「Road Liner」:ベリーダークレッドメタリック2(ダークレッド)
「Road Liner Midnight」:ブラックメタリックX(ブラック)

販売計画

8,000台(シリーズ合計、北米、2006年・年間)



製品概要

 96年、水冷V型4気筒のクルーザー「Royal Star」を投入したヤマハは、その後「V Star」「Road Star」「Road Star Warrior」を開発、市場投入して米国クルーザー市場に新トレンドを築きあげてきました。これら各モデルは、走行性、パルス感、居住性、品質、デザインなどが支持を得て新規ユーザーを増やしてきました。
 また近年は全米規模の「Star」シリーズのユーザークラブも組織され、「Star」ブランドへのロイヤリティをもつユーザー増加も著しくなっています。さらに市場では、クルーザーにアート感やエモーショナルを求める声、一層の信頼性を求める声などが広がっています。

 上記背景の中、今回の「Road Liner」は、既成概念を取り払い「Star」シリーズの「APEX」(頂点)と位置づけ、“エキサイトメントな走りと王道のスタイリング”を併せもつ新フラッグシップクルーザーとして企画したモデルです。開発にあたっては、上記各「Star」シリーズ開発で培ったノウハウを反映し、また細部に先端技術を投入しました。
 車体は、1930年~40年代に流行したストリームラインを新しく表現した“ネオ・ストリームライン”を基調に、滑らかなスピード感と力強い前進感を兼ねた点が特徴です。また細部の仕上げも従来の「量産モデル」のイメージを超えるジュエリー感覚が特色となっています。



主な特徴

■エンジン関連

1)全面新設計1854cc(113キュービックインチ)の空冷OHVツインエンジン
 全面新設計の空冷4ストロークOHV・48度Vツイン・4バルブ/2プラグ採用の1854cc(113キュービックインチ)エンジンを採用しました。ボア×ストロークは、「Road Star Warrior」の97×113mmに対し、ボアストロークとも拡大の100×118mmに設定、9.5:1の圧縮比、フライホイールマス最適設計などの相乗効果から、ダイレクト感あるパワーと厚みのあるトルクを発揮します。
 最大出力は4,250回転にて、また最大トルクを2,500回転で絞りだし大排気量Vツインならではのパルス感溢れる走行フィーリングを実現しています。とくに55~75mph巡航という現在の米国でのクルーズ速度域での快適性が特色です。なお75mphでのトップギア走行時、回転数は約3,300rpmとなり、心地よいパルスが楽しめる設計となっています。
 
2)燃焼効率を徹底追求した燃焼室の設計
 優れた燃焼効率を実現するため、バルブ配置の最適化、カムプロフィール最適化、新形状ピストン採用などを行いました。また2プラグとの最適化を図るため、ピストン天面はふたつの凹面をもたせ、気筒あたりふたつの燃焼をイメージさせる火炎伝播を達成しました。素早い燃焼を促進して優れたトルク特性を実現しています。なおピストン(鍛造)のスカート部は53.6mmのショートタイプとし、ビッグボアながらもピストン単体重量では「Road Star Warrior」比で30g軽量化を図っています。
 
3)低振動とパルス感を両立させバランサー及び新3軸配置
 低振動と心地よいパルス感を両立させるため新開発のバランサーを採用しました。バランサーウェイトを左右に分割し小型設計するとともに、左側ウエイトをクランク同軸配置、右側ウエイトをクランク軸に近接させるヤマハ独自の新方式を採用しました。これにより偶力発生を最小限に抑え、コンパクトなクランクケースサイズを実現しています。
 なお、大排気量に呼応して、クランク/メイン/ドライブ軸の各軸廻りギアは、クランク/メイン軸間を5mm拡大し信頼性を確保しつつ、クランク/ドライブ軸間は「Road Star Warrior」同サイズとし、大排気量化ながらもコンパクトなクランクケースを実現しています。(「Road Star Warrior」同サイズ)
 
4)新設計エア・クリーナーボックスの採用
 大排気量に見合う優れた吸気効率と効果的なスペース確保を実現するため、コンパクトな3.5リットル容量のエア・クリーナーボックスを採用しました。吸気ダクトは前後2分割式で、エアフィルターは一箇所に集中させる効率配置としました。これにより優れた脈動効果による吸気効率とスペース効率両立を実現させました。

5)フューエルインジェクションの採用
 ドライバビリティと環境性能を両立させるためダウンドラフト型のツインボア・FIを採用しました。大排気量に合わせて吸気スロート径は30.5mm(「Road Star Warrior」は29mm)とし最適化を図りました。スロットルボディは「Road Star Warrior」と同様クロス状配置でシリンダーVバンクに配置しました。

6)部分油冷システムの採用
 安定した性能を引き出すため、シリンダーヘッドにエンジンオイルを循環させ冷却する油冷システムを採用、合わせてヤマハクルーザー初のオイルクーラーを装備しました。
 なおオイル循環の効率化のためクランク室とミッション室の間にウォールを設け、オイルポンプを3ローター式とし独立したポンプが排出する構造として優れた性能を確保。新採用ピストンクーラーの効果も加わり、優れた冷却性能を確保しました。

7)精悍な2into1マフラーとコンパクト設計EXUP
 ヤマハクルーザーモデル初となるEXUPを採用しました。EXUPバルブは2into1エキゾーストパイプ集合部分に垂直軸を軸に作動する方式として小型設計を促進。低中速でのトルクアップ及び2,500~3,500rpm域での優れたトルク特性を引き出します。

8)ヤマハクルーザー初、ラムダセンサー付き三元触媒 
 ヤマハクルーザー初のラムダセンサー付き三元触媒を第1膨張室内に配置、FIとの相乗効果でEPA2006に適合する環境性能を達成しています。

9)その他エンジン関連の仕様
 シリンダーのフィンは、最新の鋳造技術により縦リブを極力廃し空冷ならではのシンプルな外観を強調しました。10mmの間隔で設けたヘッド側7枚、ボディ側13枚のフィンの表面は一枚一枚NC加工を施し、光の加減や向きでフィン全体が波うった輝きを示しジュエリー感覚を漂わせます。またクロームメッキのプッシュロッドカバーには僅かにテーパー形状を施しVツインの力強さを強調。その他ヘッドカバー、クラッチカバーなどのアルミ材は、手作業によるバフ掛けを行ないメカニカル感と品質感を強調しました。

■車体関連

1)新設計アルミダイキャストフレームの採用

 フレームには、全面アルミ鋳造による新設計ダブルクレードル型を採用しました。独自のアルミ鋳造技術により、各アルミ材の肉厚を各部分で最適化し、強度・剛性バランスを最適化しました。なお高強度、剛性が必要なヘッドパイプ廻りはボックス型として優れたバランスを達成しました。エンジン搭載はヘッド懸架4ヵ所のリジットで優れた車体バランスを実現、Vツインエンジンのダイレクト感を一層楽しめる特性です。
 リヤアームは、ヤマハ独自のCFアルミダイキャスト技術で製造したものです。

2)前輪分布荷重50%など最適ディメンション
 新フレームと重心位置の設定、キャスター、トレールから駆動ベルトサイズや強度剛性バランスまで、各スペック相互の最適化によりナチュラルな操縦性を実現しました。とくに、前後重量配分をスポーツバイクに匹敵する約50:50とした点が特徴です。

3)優れた性能を発揮する前後サスペンション
 フロントサスペンションにはインナー径46mmの正立式を採用しました。良好なクッション特性とナチュラルな操縦性、余裕のハンドル切れ角を確保しながら、燃料タンク造形とのコンビネーションをとり、ボディ全体の骨太感を強調させました。リアサスペンションは、ショックユニットを横向きに配しマス集中と低重心化に貢献させています。

4)優れた性能を引き出す前後ブレーキシステム
 ブレーキには外径298mmのディスクをダブルで装着しました。ブレーキキャリパーは、システム剛性に優れるモノブロックを採用。優れたダイレクト感、良好な操作フィーリングが特徴です。

5)ヤマハクルーザー初のフランジレスタンク
 燃料タンクは、”ストリームライン”を基調としたボディに溶け込むアティチュード感あふれるティアドロップ型としました。ヤマハクルーザー初となるリブの見えないフランジレスタイプを採用しています。

6)「極太ワイヤースポーク」を彷彿させる12本キャストホイール

 新開発の12本スポークをもつ軽量キャストホイールを採用しました。スポーク部は極太のワイヤースポークを連想させる普遍的でありながら新規性のあるデザインとしまさいた。またリヤホイールダンパーは、高いダンピング特性をもつアイアンラバーを採用し、ダイレクト感あふれる走行フィーリングを引き出しました。

7)置時計風スピードメーターその他電気系の特徴
 燃料タンク上に配したメーターは、高級置時計のイメージをもつ大型速度計を中央に、下左側に回転計、下右側に燃料計を配しました。この速度計は、奥行きのある文字と青の発光指針により斬新さと高級感を出し、夜間は淡い白地に文字が青く照明され、日中と違った表情を演出します。

8)ストリームラインを醸しだす車体設計
 (1)強い流動感を持たせたティアドロップ型燃料タンク、(2)滑らかに風と調和させる形状のヘッドライト及びハンドルホルダー廻り、(3)前側に張り出したフロントフェンダー、(4)滑らかに流れる様を表現したフートボード、(5)ストリームラインを再現したホワイトレンズ採用フラッシャー、(6)速度感を感じさせ流れるようなデザインのリアフェンダーなど、各部に“ストリームライン”がみなぎるデザインを施しました。



2006年北米向けモデル ヤマハ「Road Liner(ロードライナー)」仕様諸元

 全長×全幅×全高  2,580mm×935mm×1,100mm
 シート高  735mm
 軸間距離  1,715mm
 乾燥重量  320kg
 原動機種類  空冷・4ストローク・OHV
 気筒数配列  V型2気筒・ツインプラグ
 総排気量  1854cm3
 内径×行程  100mm×118mm
 圧縮比  9.5:1
 最高出力  ー
 最大トルク  ー
 始動方式  セル式
 燃料タンク容量  17L
 燃料供給  フューエルインジェクション
 タイヤサイズ (前/後)  130/70-18M/C/190/60-17M/C


ヤマハ「Road Liner(ロードライナー)」フィーチャーマップ

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