ヤマハ発動機(株)は、直接メタノール燃料電池二輪車の実用化に向け開発をすすめてきましたが、9月13日公道走行を開始する為にナンバーを取得しました。
今後当社では、2005年12月31日まで公道を走行し、さまざまな調査や確認、また環境に関わるデータの収集などを行います。
ヤマハ発動機では、高効率なエネルギー変換器として注目されている燃料電池の実用化について20年以上前から取り組んできました。燃料電池の燃料は水素ガスを使用するシステムが一般的ですが、コンパクトに仕上げるのが難しいとされています。
今回、公道走行を開始する燃料電池車「FC06 PROTO」では、液体であるメタノールの水溶液を燃料とする、改質器等を必要としない当社独自の直接メタノール燃料電池「ヤマハDMFC(ダイレクトメタノール燃料電池)システム」を開発し搭載しています。
「ヤマハDMFCシステム」は出力1kW以下の小型機器に応用した場合、出力特性を落とさずに軽量化できるというメリットがあります。今回の車両はこうした特徴を活かしたものです。
ヤマハ発動機は、小型パーソナル・ビークルの普及自体が社会全体での環境負荷低減に繋がると考えており、これまでにも電動ハイブリッド自転車「PAS」やエレクトリックコミューター「Passol」など、クリーンなエネルギー“Smart Power”を動力源とするパーソナルサイズのコミュータを市場に投入してきました。
当社では2003年7月、「ヤマハ燃料電池システム」を発表し、昨年の第37回東京モーターショーに燃料電池二輪車「FC06」を参考出品しました。今回の燃料電池二輪車の公道走行開始は“成長戦略の推進”のうち「新動力源戦略」を具現化したものです。
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