ヤマハ発動機株式会社は、2004年9月1日付けにて、事業競争力の強化の一環として、新たにコーポレート(管理)部門の機能の先鋭化とスタッフおよび組織の生産性向上に向けた組織改革 (※SMART改革)と人事異動を実施します。この改革は、2001年10月に開始し、製造・開発・調達を対象としたモノづくり改革のためのSyS(システムサプライヤー)体制に続く社内改革です。
(※SMARTは、“Strategic(戦略的)”“Measurable(定量評価)”“Accountable(成果責任)”“Return
Max(リターン最大化)”“Timely(適確なタイミング)”の頭文字を取った改革呼称です。)
狙いは、現状の組織・機能を前提とした改善レベルを目指すものではなく、「グローバル」「中長期」「連結」を視点に、グループ全体の国際競争力を強化し、将来の持続的発展を支えるコーポレート部門に相応しい組織・機能・スタッフの再構築を目指すものです。
改革の特徴は、グループ全体を通じて強化していくべき戦略支援機能へ重点的に人的資源を投入するために、定常業務の集中化・簡素化・システム化により業務のスリム化を進めることです。そのために、これまでに細分化されてきた現行組織の機能を統合し大括り化するとともに定常業務の効率化を図り、また創出された人材が、将来の重点・革新課題への取り組みを強化できるようにしています。
なお、組織改革の概要は、以下の通りです。
1.コーポレート部門の組織は、現在の15組織を6ユニットに再編する。
・従来コーポレート部門は、ブランド推進室・経営SG・広報室・東京事務所・お客様相談室・CCS統括センター・総務センター(総務室・財務室・連結業務改革プロジェクト・監査室・人事労務室)・法務知財センター・ITセンター・ロジスティックスセンターなどの15組織 (67部門)で構成しています。
・組織変更により、従来の細分化された機能をサービス提供する対象ごとに大括りするとともに、ミッションを明確化した6ユニット(32部門)に再編します。
2.6ユニットは、従来の機能別組織を統合し、対象・目的別に大括りした組織とする。
(1)「経営企画ユニット」
「グローバル」「中長期」「連結」視点から、全社経営戦略、成長戦略、革新戦略、ガバナンス等を構想・立案・推進・評価し、当社の持続的成長と企業価値向上に貢献することを目的とする。なお「経営企画ユニット」は、従来の経営SG、総務室、ブランド推進室の全社経営戦略にかかわる機能の一部または全部を統合し、新たに第一グループ、第二グループで構成する。
(2)「社会・広報ユニット」
グローバルに「お客様・社会」を対象とし、的確かつ良好な関係を構築することでお客様満足度の向上、社会的責任の遂行、企業価値の向上を図ることを目的とする。なお「社会・広報ユニット」は、従来のCCS統括センター、広報室、お客様相談室、東京事務所、総務室、人事労務室のお客様・社会にかかわる機能の一部または全部を統合し、新たに環境推進グループ、スポーツ推進グループ、広報・総務グループ、宣伝・CRMグループ、お客様・市場情報グループ、東京事務所で構成する。
(3)「人材開発ユニット」
グループ全体の「社員」を対象とし、グローバルな人事諸政策の立案・推進を通じて、企業競争力の源泉である人材競争力を高め、活力ある組織風土の実現を目的とする。なお「人材開発ユニット」は、従来の人事労務室、総務室、CCS統括センターの人材にかかわる機能の一部または全部を統合し、新たにグローバル人事グループ、社内活性化グループ、人材開発グループ、安全健康推進グループ、秘書グループで構成する。
(4)「財務・業務ユニット」
グループ全体の「財務と製品物流」を対象とし、財務戦略とロジスティックス戦略の立案と遂行により、グローバルな財務体質の強化と効率的なロジスティックス体制の実現を目的とする。なお財務業務ユニットは、従来の経営SG、総務室、財務室、連結業務改革プロジェクト、法務知財センター、監査室、ロジスティックスセンターの資産・製品および資金にかかわる機能の一部または全部を統合し、新たに財務戦略グループ、連結管理グループ、IR・資本政策グループ、財務統制監査グループ、ロジスティックス業務グループ、ロジスティックス企画・管理グループ、連結業務改革プロジェクトで構成する。
(5)「法務・知財ユニット」
グループ全体の「法務・知財」を対象とし、知的財産価値の向上、ブランド管理、リーガルおよび製造物責任訴訟のリスクマネジメントを遂行することにより、当社の企業価値向上への貢献を目的とする。なお法務・知財ユニットは、従来の法務・知財センター、ブランド推進室の機能の一部または全部を統合し、新たに法務戦略グループ、知財戦略グループで構成する。
(6)「プロセス・ITユニット」
グループ全体の「IT(インフォメーションテクノロジー)」を対象とし、その戦略立案と戦略的展開を実践することにより、事業プロセス改革ならびに経営・事業の的確で迅速な意思決定支援を目的とする。なおプロセス・ITユニットは、従来のITセンターの機能を引き継ぎ、新たにIT戦略グループ、ビジネスソリューショングループ、技術・製造ソリューショングループ、IT基盤グループで構成する。
3.経営上・事業運営上の重点課題を迅速に解決するための組織を設置する。
将来の重点・革新課題への取り組みの一環として、従来より推進してきたCSR(企業の社会的責任)活動を踏まえ、より社内連携を深めグループ全体として積極的に取り組むための社内体制として「CSR監査準備室」を設置する。また、全社経営、事業部経営における横断的な戦略課題を解決可能な実行レベルまで作り込み、経営会議への提案を目的とするCFT(クロスファンクショナルチーム)を随時設置する。
4.コーポレート組織の再編に伴い、組織名、役職名、組織階層数を整理・統一する。
・本社コーポレート部門の基本組織単位を「コーポレートユニット」(部レベル)とし、その部門長の役職名を「コーポレートユニットリーダー」とする。コーポレートユニットは下位組織を設置し、そのグループ責任者の役職名を「コーポレートグループリーダー、所長」とする。
・なお従来のコーポレート組織より、意思決定の迅速化と権限の明確化を図るため、組織階層は3階層で統一する。
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