当社の2004年3月期・本決算は、連結売上高が前期比0.7%増の10,203億円、連結営業利益は同8.1%増の731億円、連結経常利益も同7.5%増の723億円、連結当期純利益も同57.0%増の401億円となりました。なお業績の特徴は、円高進行と主力の北米地域での流通在庫の削減を進めるなかで、売上高は5年連続の増収、各利益も3年連続の増益となるとともに、売上・各利益とも2年連続で過去最高となりました。
さらに、有利子負債も前期比809億円減少の1,185億円、自己資本比率も株価上昇に伴い転換社債404億円分の転換が進み前期比9.7%増の35.5%まで上昇しました。この好業績と財務体質の強化により、当期の配当金は、昨年に続き2円増配の年間12円とする案を定時株主総会に上程します。 なお為替レートは、USドル114円(9円の円高)、ユーロ128円(11円の円安)で推移しました。
売上が微増となった要因は、マリン事業の微減と特機事業の減収を、二輪車事業の増収に加えIM(産業用ロボット)事業を含むその他事業の大幅な伸長でカバーしたことによります。 具体的に、二輪車事業の売上は国内と北米で減少したものの、アジアでの売上拡大と欧州での増収などにより、前期比1.1%増の5,359億円となりました。マリン事業の売上は、国内舟艇の販売減少に加え、船外機販売が欧州で増加したものの、北米で為替換算の影響を受ケ前期比0.7%減の2,100億円、特機事業の売上は主力のATV(四輪バギー車)などが減収となり、同4.8%減の1,815億円となりました。その他事業の売上は、サーフェスマウンターの販売が大幅に拡大したIM事業が前期比44.4%増の335億円の売上になったことなどにより、同14.4%増の928億円となりました。
なお地域別の売上では、欧州は前期比12.6%増の2,371億円、アジアも同10.3%増の1,919億円、その他地域も同4.6%増の902億円と増加しましたが、国内は同5.1%減の1,538億円、北米は、流通在庫の削減に伴う出荷調整や為替換算の影響で同8.7%減の3,473億円となりました。
利益増の要因は、事業別では二輪車事業が前期比7.4%増、マリン事業が同7.3%増、IM事業を含むその他事業が同55.9%増、また地域別ではアジア地域が同1.5倍、欧州地域が同2.9倍と増益に大きく貢献しました。 また、商品構成変化等による影響(-176億円)や為替影響(-16億円)がありましたが、モノづくり改革による原価低減(+200億円)や販売管理費の削減(+47億円)に努めたことにより、営業利益・経常利益・当期純利益はともに過去最高となりました。 なお当期純利益は、代行返上益の影響額を差し引いた実力値においても前期比31.1%増の335億円となり、最高益を達成したことになります。また、連結子会社数は97社(前期末比2社減)、持分法適用会社数は41社(前期末比4社増)となります。
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