・当期純利益の増加と転換社債の株式転換などで、財務体質も大幅に強化
当社の平成16年3月期・中間期の連結業績は、売上高が5,300億円(前年同期比0.8%増)、営業利益が373億円(同9.0%減)、経常利益が362億円(同5.4%減)、当期純利益が192億円(同67.1%増)となりました。なお、中間期の為替レートは、USドル119円(前年同期比9円の円高)、ユーロ128円(同13円の円安)です。
当社は上期に、SCM改革の一環として北米の二輪車・ATV(四輪バギー車)などの流通在庫の削減と、それに伴う出荷調整を実施しました。
しかし、アジアの二輪車事業やIM(産業用ロボット)事業の販売拡大などにより売上高は5年連続の増収、当期純利益も2年連続の増益となり、ともに過去最高を更新しました。
なお営業利益ならびに経常利益は減少したものの、当初計画比では20%以上の実績となりました。また増益に加え、今上期の株価上昇に伴い、転換社債361億円が株式に転換され、有利子負債額は減少、自己資本比率も向上し、財務体質が大幅に強化されました。
具体的に売上面は、二輪車事業とIM事業を含むその他事業の増収が、マリン事業と特機事業の減収を上回り、前年同期比0.8%増となりました。
特に二輪車事業は、アジアと欧州の増収が国内の減収を上回った事により、前年同期比2.5%増の2,833億円となりました。またマリン事業は、環境対応型の4ストローク船外機の販売が堅調な海外売上が伸長し、舟艇事業を中心とした国内売上の減少をほぼ補い、同2.1%減の1,103億円となりました。
特機事業は、北米でのATVの在庫削減に向けた出荷調整を実施したことにより、同7.8%減の900億円となりました。またIM事業は、その主力製品である表面実装機がアジア・中国向けに販売好調であり、同42.9%増の150億円となりました。なお、地域別売上では、国内は同5.9%、北米も同6.9%ほど減少したものの、欧州は同10.9%増、アジアも同9.2%増と伸長しました。
また利益面は、北米向けの出荷調整にともなう利益の減少があり、販管費削減や原価低減に努めましたが、営業利益、経常利益は減少しました。しかし当期純利益は、前年同期に連結調整勘定95億円を特別損失として一括償却したことにより、今中間期は前年同期比67.1%増の192億円と過去最高となりました。なお、連結子会社数は99社(前期末比0社増)、持分法適用会社数は40社(同3社増)です。
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