本文へ進みます

部品事業のグローバルサプライチェーン体制が2005年に完成 「顧客満足度と採算性の向上」を目指して

2003年02月27日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、「顧客満足度と採算性の向上の両立」を目指し、部品事業のグローバルサプライチェーン体制を2005年までに完成させます。この体制は、世界共通で使用できる部品情報システム基盤の構築と、それを活用して部品流通をマネジメントする地域統括センターの設置から成るものです。既にシステム基盤の開発は2002年12月に終了しており、今後2005年までに、世界6地域の統括センターで使用開始することにより全ての基盤構築は完了します。この効果は、本構造改革着手前に比べると、基盤構築が完了する2005年には、約40億円の年間コスト改善効果を生み出します。

 部品事業は、二輪車やマリン、特機などの補修部品に加え、オイル・アクセサリーなど多岐に渡る商品を扱い、その管理部品点数は、本社で30万点、連結で50万点になります。
 また部品生産は世界30ヶ国以上にのぼり、マーケットへの供給も三国間貿易の進展などにより年々複雑化しています。このため、補修部品の在庫管理を本社と各国で個別に行う従来の方式では偏在庫などの問題が拡大し、供給リードタイムの短縮とグローバルな部品物流、そして在庫保有量の最適化が早急のテーマとなっておりました。
そこで当社では、部品情報の「グローバルシステム基盤(G-FAST21など)」と、それを運用する「地域統括センター」から成る、グローバルサプライチェーン体制の構築により、これらのテーマを解決し顧客満足度と採算性の向上の両立を目指しています。

 「G-FAST21」とは、世界の各部品物流拠点が共通のプラットフォームを利用して、マーケット・部品工場・地域統括センターを結び、グローバルなサプライチェーンを実現するための新世代の部品情報システムです。特徴は、部品の受発注管理に加え、従来の方式では出来なかったグローバルな連結在庫管理を実施できることであり、さらに需要予測や在庫計画、そして部品メーカーへの発注量の計算などを一元的に行ないます。具体的には、世界のマーケット需要を即座に捉えて世界全体の在庫所要量を算定し、必要数を部品メーカーに発注するとともに、地域統括センターと本社部品センターの最適在庫数を決定する世界共通システムです。

 また当社は、「グローバルシステム基盤」の構築とともに、世界主要地域での効率的な部品物流のマネジメントを実施する「地域統括センター」の設置を目指します。すでに欧州・米州には設置しており、2003年にアジア・中近東、2005年までに中国や中南米地域での統括センターを設置する計画です。地域統括センターの設置により、商流・物流を集中させることができ、ビジネスの簡素化と管理の高度化による顧客サービスの向上が可能となります。さらに、物流の集中化により、供給リードタイムの短縮に加え、重複在庫や物流コストの削減ができるとともに、現地新商品の開発・企画・調達により、連結ベースでのビジネス規模の拡大を目指していきます。


ページ
先頭へ