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グローバルサプライチェーンにより 「マーケット部品在庫を半減」と「生産性を30%向上」

2003年02月27日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、グローバルシステム基盤構築と同時に、グローバル連結在庫管理方式を導入し、2004年末までに「欧米マーケットの部品在庫半減」(2000年比)を実現するとともに、2003年6月時点で物流プロセス改革による「生産性の30%向上」(2000年比)を目指します。

 当社は、部品情報基幹システム「G-FAST21」が2002年12月に完成したことにより、マーケット部品在庫の半減に向け、在庫管理方式を、従来の拠点別の管理方式から、全世界の在庫管理を本社が一括して行う連結在庫管理方式に移行します。
 具体的には、世界各地域の統括センターから需要情報が「G-FAST21」に集められ、本社に置く連結在庫管理センターが、市場の全体所要量を計算し、目標供給率に応じて本社と市場在庫の分配を行うものです。また、各部品の登録年齢に応じて需要が異なる特性に着目した在庫配置策も実施し、連結視点で本社と市場の部品在庫量の最適化を目指します。 この新方式により、現在先行して進めている欧米のマーケット部品在庫を、2004年までに半減(2000年比)、更に2003年後半より、順次、カナダ・オーストラリア・アジア/中近東にても展開しマーケット在庫の半減(2000年比)を目指します。
 なお、本社とこれらのマーケットの連結在庫削減効果は、2005年末で約50億円(2000年比)を超える規模と見込んでいます。

 また当社は、部品事業の物流プロセス改革の成果として、2003年6月時点で、30%以上(2000年比)の生産性向上を目指します。
 そのために、パーツセンター内での9つの物流プロセス(受入包装・格納・出庫・オーダーまとめ・チェック・1次梱包・2次梱包・発送・バニング)のカットを進めており、2002年10月には、全体物量の70%は、オーダーまとめ・チェック・1次梱包・2次梱包などのプロセスをカットし、4工程に短縮出来ました。さらに2003年4月より、全体物量の10%は、入荷した部品を即出荷する物流方式(クロスドック)を導入する計画であり、これにより9工程を2工程にまで短縮する計画です。また、プロセスカットを可能にする技術として、パーツセンター内の在庫棚の最適レイアウト、無線携帯端末、自動走行台車などの開発に加え、それを支援するセンター管理システムも開発導入しました。

 さらに物流プロセス改革の一環として、当社では、本社より海外販売店へ部品を直送するシステムを2003年4月より開始します。これは、当社と国際宅配便会社と共同開発した国際直送サービスであり、米国販売店からの注文において、従来の7~10日間の供給リードタイムを3日間に短縮するものです。この直送システムにより、供給リードタイムを短縮する効果だけでなく、米国から低頻度部品を一掃し本社一括管理に変えることが出来、連結在庫も削減できます。当社では、今後、グローバルな連結在庫管理と物流プロセスカットの展開が拡大することで、さらなる顧客満足度と採算性向上の実現を目指していきます。


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