今回使用した無人ヘリコプターは、当社が農業用に開発、販売をしている無人ヘリコプター「RMAX」をベースにGPS、姿勢制御装置、通信モデム等を機体に搭載し、地上の基地局からコンピューターによるプログラム操作によって離陸から飛行、観測、着陸までを行う「自律制御仕様」にしたもので、飛行直線距離約2Km、航続飛行時間1時間30分の自律飛行を可能にしています。
現地では、当社スカイ事業部社員によるオペレーションチームが、東京都災害対策本部及び、総務局三宅支庁土木課の指揮の下、国土交通省土木研究所及び建設局河川部と連携をとり、隣接する神津島より三宅島に上陸し同島「伊豆地区」「神着地区」「坪田地区」に地上基地局を設置、約1.5Km離れた「坊田沢」「川田沢」「仏沢」の上流を調査し、機体に搭載したデジタルビデオカメラに記録しました。
なお、ヤマハ発動機による「自律制御型無人ヘリコプター」による観測飛行は、昨年4月北海道・有珠山観測において世界で初めて可視外での実用飛行を行い今回が2度目となります。このように、従来の農業利用以外での活用として、環境・国土保全の為の監視・観察といった新たな分野での応用を図っていきます。
<三宅島>
昨年6月26日の臨時火山情報、7月8日の噴火以来、断続的に火山活動が続いており、9月2日には全島民に対して島外避難指示が発令され、現在も火山性ガスの噴出が続き防災関係者の上陸も制限される状況です。
このような状況の中、無人ヘリコプターならではの機動性を活かした危険区域への接近、低空観測など今までに無いデーターの収集が行われ各機関への情報提供に寄与しました。
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