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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

USディーラーミーティングで発表する2001年米国向けモデル ヤマハ 4ストロークモトクロッサー 「YZ250F」について チタン製5バルブなど先進の4スト技術を投入

2000年06月23日発表

 ヤマハ発動機(株)および当社の米国での現地法人、ヤマハモーターUSAでは、このほど米国で開催されるディーラーミーティングで、4ストローク250cc 5バルブエンジン搭載のニューモトクロッサー「YZ250F」およびエンデューロ仕様の「WR250F」など、2001年米国向けモデルを発表しました。
 この「YZ250F」は、新開発の水冷4ストロークDOHC5バルブエンジンを、セミダブルクレードルフレームに搭載した競技用のニューモデルで、欧州、大洋州および日本にも順次導入する予定です。また、「WR250F」は、「YZ250F」をベースにエンデューロでの総合性能に照準をあて、ギアレシオなど仕様変更を図ったモデルとなっています。

 「YZ250F」は、'99年の500ccモトクロス世界選手権でチャンピオンマシンとなったファクトリーマシン「YZ426F」の技術を基に、"クラス最速の4スト・モトクロッサー"を主題に開発したモデルです。チタン製5バルブ採用の超小型エンジン搭載などで、2スト・モトクロッサーより軽量で、かつ同等以上の優れた戦闘力が特徴となっています。
 なお、4ストローク250ccマシンは、AMA/MFJレギュレーションでは「125ccクラス」に参戦可能、現行FIMレギュレーションでは、「250ccクラス」への出場となりますが、いずれも2スト・4スト混走による競技の活性化が期待されます。


ヤマハ 4ストロークモトクロッサー「YZ250F」
('00年6月/USディーラーミーティング出品車)



開発の狙い

 このほど新発売の4ストロークモトクロッサー「YZ250F」は、"クラス最速の4スト・モトクロッサー"を主題に開発を進めてきたモデルです。'99年、500ccモトクロス世界選手権でチャンピオンマシンに輝いたファクトリーマシン「YZ426F」の技術ノウハウに基いて開発、製品化しました。
 
 '98年からヤマハが投入した4ストロークモトクロッサー「YZ400F」(および「YZ426F」)は、それまで2ストローク中心であったモトクロス競技の世界に新風を送り込みました。優れたトラクションが特徴の軽量4ストロークモデルは、特にエンスージャストから支持を得て、次世代のモトクロッサーとしてファンから注目されました。
 加えてヤマハでは、オフ入門用のファンライドモデルとして「TT-R125LW」、「TT-R90」などを2000年から市場投入しました。従来からの2ストローク「YZ」系およびキッズ向け「PW」系と合わせ、オフ競技およびファンライドモデルとして「2&4」(2ストロークと4ストローク)のラインナップを充実させてきました。
 このほど発表の「YZ250F」の登場で、上記ヤマハの「2&4」ラインナップが一層充実します。



主な特徴

新開発の超軽量・小型高性能エンジン

 当社モデル比(2スト・モトクロッサー比較)でも軽量となる超軽量小型エンジンを新開発して搭載しました。77㎜×53.6㎜のボア×ストローク、12.5:1の高圧縮比から優れた特性を引き出しています。吸気3本、排気2本の5バルブは、チタン製を投入しスプリング荷重の約30%低減を図り、優れたレスポンスを達成しました。冷却性に優れるメッキシリンダー、軽量で高強度なアルミ鍛造ピストン、軽量マグネシウムヘッドカバー、小慣性交流マグネトー等の採用で優れた性能を達成しました。これにTPS(スロットルポジションセンサー)一体の「ニューFCR37」キャブレターを採用して好レスポンスと高い戦闘力を達成しました。また、1軸バランサーを採用して振動低減を図りました。


高速安定性に優れたセミダブルクレードルフレーム

 高張力鋼管採用の軽量セミダブルクレードルフレームを新開発して採用しました。「YZ426F」同様、ダウンチューブおよびガセット内部をオイルタンクに活用する"タンクインフレーム"構造で、ドライサンプエンジンとの相乗効果が382㎜の最低地上高('01年「YZ426F」比較で9㎜拡大)を達成、あわせて優れた操縦安定性を引き出しました。なお、ホイールベースは、'01年「YZ426F」比較で15㎜ショートな1475㎜と設定してバランスのよいハンドリングを実現しました。


'01年モデル「YZ426F」同様の足回りを採用

 リアサスペンションは、新作ニードルベアリング、軽量アルミ製スプリングガイド採用等で性能アップを図った'01年モデルの「YZ426F」と同パーツを投入しました。特にジャンプからの着地時などで優れたボトム性能を達成しました。また、'01年「YZ426F」同型の軽量アルミ製リヤアームを採用し優れた駆動力を引き出しました。


大径ディスクをフローティング装備のFブレーキ

 フロントブレーキには、'01年「YZ426F」同タイプの大径ディスクブレーキを採用しました。これをフローティング装着として、強力なストッピングパワーと優れた操作フィーリングを実現しました。


その他、'01年「YZ426F」と同仕様のフィーチャー

 この他、クラッチレバー、ニュータイプフロントマスターシリンダー、軽量シールチェーン、ツートンカラーシートなど、'01年モデルの「YZ426F」と同一パーツを投入しました。なお、タイヤサイズはフロントに「YZ426F」と同サイズの80/100-21、リアに「YZ125」と同サイズの100/90-19を採用して優れたバランスを達成しました。



2001年モデル ヤマハモトクロッサー『YZ250F』主要諸元


全長×全幅×全高 
シート高
軸間距離
最低地上高
乾燥重量

2156×827×1303mm
998 mm
1475 mm
382 mm
96.5kg

原動機種類
気筒数配列
総排気量
内径×行程
圧縮比
最高出力
最大トルク
始動方式
潤滑方式
エンジンオイル容量
燃料タンク容量
キャブレター型式
点火方式

水冷4サイクル・DOHC 5バルブ
単気筒
249 cm3
77㎜×53.6㎜
12.5:1


キック
ドライサンプ
1.7L
8L
FCR37×1
CDI式

1次減速比/2次減速比
クラッチ形式
変速機形式
変速比

フレーム形式
キャスター/トレール
タイヤサイズ(前/後)
ブレーキ形式 (前/後)
懸架方式 (前/後)

3.353/3.692
湿式多板コイルスプリング
常時噛合式前進5段リターン
1速/2.143 2速/1.750 3速/1.450 
4速/1.227 5速/1.042
セミダブルクレードル
27.1°/117mm
80/100-21-51M/100/90-19-57M
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク
テレスコピック/スイングアーム

●カラーリング:ディープパープリッシュブルーソリッドE



'00年USディーラーミーティングに出品する
'01年モデル 4ストロークモトクロッサー「YZ426F」について

 

 このほどのUSディーラーミーティングで発表する2001年モデルの4ストロークモトクロッサー「YZ426F」は、現行モデルの優れた特徴を継承しつつ、主に(1)レスポンスの向上、(2)フロントブレーキの操作性向上、(3)重量低減などをテーマとして熟成を図り、総合的な戦闘力をアップさせたモデルとなっています。

 

主な変更点

チタンバルブ採用などによるロス馬力低減

 吸気3本、排気2本の5バルブは、チタン製を投入しスプリング荷重を低く抑えロス馬力を低減、優れたレスポンスに磨きをかけました。また、キャブレターセッテイングは見直しを図り、特性向上を図りました。


熟成を図った足まわり

 リアサスペンションは、新作ニードルベアリング、軽量アルミ製スプリングガイド採用等で性能アップを図った'01年モデルの「YZ250」と同パーツを投入。また、軽量アルミ製リヤアームを採用し優れた駆動力を引き出しました。


大径ディスクをフローティング装備のFブレーキ

 フロントブレーキには、'01年「YZ250」同タイプの大径ディスクブレーキを採用しました。これをフローティング装着として、強力なストッピングパワーと優れた操作フィーリングを実現しました。


その他、細部の軽量設計

 カムシフト、エキパイ、ドライブチェーン、リヤアームなどに新作軽量パーツを投入し、軽量化を図りました。


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