ヤマハ発動機株式会社は、11月21日、ペルー共和国に、ヤマハブランドの二輪車販売を主な事業とする新会社設立の合弁契約に正式調印しました。調印相手先は、ペルー共和国の現地取引先であるロメロ・グループ、
コロンビアのヤマハ二輪車製造・販売の合弁会社であるインコルモトス社です。
新会社の名称は「ヤマハ モーター ペルー株式会社」(略称:YMDP)で、ペルー共和国・リマ市に1997年12月に設立、来年1月の稼動を予定し、現地でのヤマハブランドの二輪車および特機製品の販売、さらにアフターサービスと部品販売を行います。資本金は200万USドル(約2.4億円)で、当社が51%、ロメログループが40%、インコルモトス社が9%、各々出資します。
ペルー共和国は、現在、中南米の二輪車市場における第5番目の市場であり、将来においても高い経済成長や政治的安定が望める事から、有力な二輪車市場と当社は位置づけています。当社主導による新たな販売会社設立により、当社の販売施策の浸透が図れ、また、合弁相手先であるペルー最大の銀行・保険業を中核としたロメログループとの総合力により二輪車販売事業の大きな拡大を目指します。
新会社は、従来の直営店とディーラーで構成される販売網の再構築を図り、販売力向上を目指します。販売する二輪車も、日本からだけでなく、ブラジルやインドおよび中国などの当社の海外生産拠点からの輸入を計画しています。また、同じアンデス市場であるコロンビアのインコルモトス社の支援を受ける事により、コロンビアでの製造モデルや販売経験の活用も図れ、ペルーの市場性に合致した二輪車の迅速な供給も可能となります。これにより、新会社の販売計画は、初年度の1998年度は2,300台、5年後の2002年は5,500台を計画しています。
ペルー共和国は、年間総需要1万台の二輪車市場であり、二輪車は主に日常の足として通勤・通学に使われています。また、ブラジル、コロンビア、アルゼンチン、メキシコ、ペルーの5カ国は中南米市場の約9割以上を占め、年間60万台以上の市場規模があります。当社は、中南米市場の成長を見込み、既に、ブラジル(1970年)、コロンビア(1986年)、メキシコ(1991年)、アルゼンチン(1996年)に合弁会社を各々設立し、今回のペルー共和国での販売合弁会社の設立が5社目となります。
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新会社の概要 |
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社 名: |
ヤマハ モーター ペルー株式会社
(YAMAHA MOTOR DEL PERU S.A.) |
所在地 : |
ペルー共和国・リマ市 |
設立年月 : |
1997年12月 /
稼動開始 : 1998年1月 |
代表者名 : |
未 定 |
資本金 : |
200万USドル(約2.4億円) |
出資比率 : |
ヤマハ発動機株式会社
51%
ロメログループ 40%
インコルモトス社 9% |
事業内容 : |
ヤマハブランドの二輪車および特機製品の販売、
並びにアフターサービスと部品販売 |
従業員数 : |
初年度 14人(計画) |
事業計画 : |
1998年 : 5億円
(二輪車販売:2,300台)
2002年 : 10億円 (二輪車販売:5,500台) |
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ロメログループの概要 |
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会社名 : |
GRUPO ROMERO |
所在地 : |
ペルー共和国・リマ市 |
創立年 : |
1888年 |
代表者名 : |
ディオニシオ・ロメロ |
資本金 : |
US$80,000,000(約96億円) |
従業員数 : |
約5,000人 |
事業内容 : |
食料品・油脂製造、海運・倉庫業、
綿花・コーヒー栽培、建設資材製造 |
売上高: |
710億円/1997年度 |
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インコルモトス社の概要 |
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会社名 : |
INCOLMOTOS
S.A. |
所在地 : |
コロンビア共和国メデジン市 |
創立年 : |
1975年 |
代表者名 : |
フランシスコ・ホセ・シエラ |
資本金 : |
1,940,000,000コロンビア・ペソ
(ヤマハ発動機(株):20%出資)
(約1億9,400万円) |
従業員数 : |
450人 |
事業内容 : |
モーターサイクルの製造・販売、
部品販売、ヤマハ楽器の販売 |
売上高: |
115 億円/1997年度
(二輪車販売:46,000台) |
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