本文へ進みます

中速汎用機分野で精度と汎用性で業界最高機能を有する ヤマハサーフェスマウンター「YVL88 II」を新発売

1997年05月22日発表

 ヤマハ発動機(株)では、全部品視覚認識方式サーフェスマウンターの主力モデル「YVL88」を全面改良し、より高精度、より高い汎用性を実現すると同時に、実生産でのサイクルタイムを10%以上高速化し、「YVL88 II」として6月1日より新発売します。


ヤマハサーフェスマウンター「YVL88 II」

名称

ヤマハサーフェスマウンター「YVL88 II」

発売日

1997年6月1日

初年度販売計画

600台



商品の概要

 パソコン、携帯電話、PHSをはじめとする電子部品を多用する電子機器は高機能化、小型化、軽量化、薄型化が進んでいます。これに対応するため使用される電子部品も多様化、小型化、高密度化しており、異型部品も急速に増えています。このため、電子部品をプリント基板に搭載するサーフェスマウンター(表面実装機)にも、この電子部品の多様化、小型化、高密度化の傾向に対応して、高精度な装着能力と多様な部品に幅広く対応できる高い汎用性がますます求められています。
 全部品を視覚認識方式で認識し、搭載するフルビジョン式サーフェスマウンターのパイオニアである当社は、'93年6月、世界で初めてレーザー認識方式をマウンターに採用。CCDカメラによる高精度ビジョン認識方式との併用によって高速搭載と高い部品認識能力を両立させた画期的なサーフェスマウンター「YVL80」を発売。昨年4月には、その機能、性能を向上させた「YVL88」としてモデルチェンジを行い、中速汎用機分野で精度と汎用性で最高機能を誇るマウンターとして業界で独自の地位を確実なものとしてきました。
 今回発表する「YVL88 II」では、更に性能を向上させ、実生産でのサイクルタイムを10%以上高速化すると同時に、部品の搭載精度を向上させ、多様化する部品と基板への対応力を上げ、汎用性を高めました。



主な変更点としては

◎CPUを変更して高速処理化した新設計の高速サーボシステムの採用、モーターの容量アップ、モーター制御用カスタムLSIの性能向上等により軸速度、特に加減速度を上げ、実生産でのサイクルタイムを10%以上短縮しました。

◎部品認識用のCCDカメラを最大3個まで設定可能とし、レーザー認識との併用により、1005極小チップから0.3mmピッチQFP(*1)、BGA(*2)、CSP(*3)更には100mm程度の超ロングコネクター等の大型部品に至るまで幅広い部品を搭載することが出来ます。

◎フィデューシャルマーク(*4)読み取り用の照明システムには3方向から照射するホワイトビームシステム(*5)を採用することにより、安定したマーク認識を可能にし、基板位置決め精度を向上。また、フィデューシャルマーク読み取りが難しいセラミック基板やフレキシブル基板(*6)にも対応が可能となりました。

○当社独自のノンストップフィーディングシステムにより、テープ部品(*7)だけでなくトレイ部品(*8)もまた、機械を止めることなく補充できるようにし、稼働率の向上を図りました。

○反射光システムの改良によりBGA、CSPのボールのチェックが可能となり、不良部品の検出が可能となりました。

○各オプション、ノズル、フィーダー操作方法等、既存の当社製品との共有化を図り、既存ラインへの組み入れを容易にしました。

 なお、「YVL88 II」は、6月4日より東京ビッグサイトで開催されるJPCAショーに出展の予定です。


*1.QFP:

角型平板でリードが四方向に出ている半導体。

*2.BGA:

端子がボール状で裏面に整列した半導体。

*3.CSP:

BGAに形状は似ているが、シリコンチップに近い寸法まで小型化された半導体。BGA、CSPは需要の伸長している新世代の半導体。

*4.フィデューシャルマーク:

基板位置決め補正用に基板上に刻印された基準マーク。
2点が標準的

*5.ホワイトビームシステム:

新開発のプリズムを使い、光の照射角度を大幅に改善。
また、コントラストを強く出す白色のLED(発光素子)を業界で初めてマウンターに採用した当社独自のシステム。

*6.フレキシブル基板:

小型ビデオカメラ等に使われる折れ曲る金属製の基板。

*7.テープ部品:

テープ状態で供給される電子部品。

*8.トレイ部品:

トレイ(格子状のお盆)上に規則正しく並べられて供給される部品。



仕様諸元


機種

YVL88 II

基板寸法

L457 X W407mm(Max), L50 X W50mm(Min)

基板搬送方向

右->左、Uターン(オプション:左->右)

装着精度

+-0.08mm(チップ部品)
+-0.04mm(QFP部品、ファインピッチ用カメラ使用等)

装着タクト

0.45秒/個(チップ部品)、1.5秒/個(QFP部品)

設定装着角度

0から360度、0.01度単位

部品品種数

・テープ品 94品種(Max、8mm幅テープ換算)

・トレー品 100品種(Max、YTF100A使用時)

部品供給形態

8から56mm幅テープ品、スティック品、バルク品、トレー品

実装部品可能寸法

・レーザ:

1005からSOP、PLCC84ピン(ロ33mm)

・ビジョン:

QFP ロ5から45mm(最小リードピッチ0.5mm)
QFP ロ5から32mm(最小リードピッチ0.3mm)
QFP ロ54mm(Max、最小リードピッチ0.5mm)

・最大部品高さ:

15mm

ポイントデータ数

2,560ポイント/基板(トータル25,000ポイント)

外形寸法

L1,655 X W1,358 X H1,810mm

重量

約1,300kg



メーカー希望小売価格

ヤマハサーフェスマウンター「YVL88 II」

1,360万円(消費税は含まず)


ページ
先頭へ